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イタリア人は年間8週間も休みを取るって知ってた!? マイケル・ムーア最新作を観て映画通の高校生が座談会を開催!

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街中でゲリラ撮影を行って逮捕されたり、政府の許可なしにキューバを勝手に訪問するなど、何かと世間を騒がせている”お騒がせ映画監督”のマイケル・ムーア。いろんな意味で注目度の高い、今年5月に公開された彼の最新作『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』はご覧になりましたか? このたび、本作のブルーレイ&DVDが発売。それを記念して10月5日、港区虎ノ門にある「ソニー・ピクチャーズ試写室」で映画通の高校生たちによる座談会が開催されました。

■アメリカを批判し続けてきたマイケル・ムーアが世界の国々を紹介!

マイケル・ムーアの作品といえば、「銃規制」を描いた『ボウリング・フォー・コロンバイン』(2003年)や「対テロ」について語られた『華氏911』(2004年)にあるように、社会問題を独自の視点で”一刀両断”し、アメリカを批判するのが特徴。しかし本作では、そんな彼が世界へ旅立って各国の「常識」を紹介するのです。

マイケル・ムーアの今回のミッションは、世界各国の「幸せ」をアメリカに持ち帰ること

ストーリーは、アメリカの国防総省幹部が、侵略戦争の結果、自国がまったく良くならないことに悩んでマイケル・ムーアに相談を持ちかけるところからはじまります。すると彼は、国防総省に代わって自らが”侵略者”となり世界各国へ「出撃」していくのです……。

マイケル・ムーアが”侵略”した国とその”侵略”の内容は次の通り。

◆イタリア…………「労働環境」について
◆フランス…………「給食」について
◆フィンランド……「教育」について
◆スロベニア………「大学」について
◆ドイツ……………「労働者」について
◆ポルトガル………「犯罪」について
◆ノルウェー………「刑務所」について
◆アイスランド……「男女平等」について

さて、そんなワールドワイドなテーマを題材にした今回の座談会には、「映画を通じて高校生同士をつなげる」活動をしている非営利団体「MICE」の高校生メンバー約20名が参加。ゲストには”勝手にイタリア親善大使”と名乗る芸人の佐々木カルパッチョさん、フィンランド大使館の広報を務める堀内都喜子さん、マイケル・ムーア著『限りなく完璧に近い人々』の宣伝担当の郡司珠子さん(角川書店)の3人を迎えてトークを繰り広げていきます。

古民家や屋形船で映画を上映するなどの活動を行っている「MICE」のみなさんと、芸人の佐々木カルパッチョさん、フィンランド大使館広報の堀内都喜子さん、角川書店の郡司珠子さん

ピザやジュースを片手に交流を深めながら座談会は進んでいきます

■”異常すぎる”ほど休暇を取る国・イタリア

まずは、「労働環境」について”侵略”したイタリアについて語られました。イタリアは1年間の休暇数が約8週間ととにかく休みを多く取る国(ちなみに日本は祝日含め約3週間が平均なんだとか)。しかも、それだけではないんです……。

女子高生「イタリアは昼休みが2時間もあって、しかもランチのために家に帰るのがいいなと思いました。短い時間でも家族と過ごしたいっていう希望を会社が受け入れているんですね。日本の昼休みはコンビニ弁当のイメージだから、なんか冷たいなって思いました……」

映画を通じて外国との価値観の違いを語る参加者

女子高生「いっぱい有給がとれていいなって思いました。日本では有給が取りにくいと聞きますし……。イタリアは有給を取ることが当たり前になっていますよね」

ここで佐々木さんが補足説明を。「そう、彼らはバカンスのために仕事をするんです。日本人とは反対の考え方ですね」と話していました。

「ローマの市長はとても美人」と話す佐々木カルパッチョさん

「ローマの市長はとても美人」と話す佐々木カルパッチョさん

こんなに休みがあるなんて……我々日本人には考えられないですね。イタリア人に生まれたかった!

■学力が世界ナンバーワンの国・フィンランド

学力が高い国として知られるフィンランドには、「宿題」という制度がなく、それ以外にも驚かされる制度があるんです。

女子高生「フィンランドには宿題がないのが羨ましいです。私の学校は宿題が多くて、先生たちも休みになったらとりあえず宿題を出したいって感じ。それが嫌なんです……」

男子高生「公立校だけで私立校がなく、しかも学校の格差がないことに驚きました。どこの学校にいっても同じ教育が受けられるのは日本では考えられませんね」

ここで堀内さんもトークに加わります。
「普段の宿題はあるんですが、夏休みの宿題は完全にありません。夏休みは休むためのものという認識なんです。それに、エリートを作ることに興味がないんです。学校は田舎でも都会でも公立ばかりで格差がなく、大学にも差がありません。心理学を勉強したいと思ったら、心理学のある大学は国内に3つしかないのですが、その中から好きなところや好きな場所で大学を選ぶという感じです。また、『ランキング』もこの国にはありません」

実際にフィンランドの大学にも通ったという堀内都喜子さん

我々が生きる社会は、常に「競争」の上に成り立っているわけですが、学力が高いことで知られるフィンランドには、逆にまったくといってその意識がないというギャップに驚きつつ、常識外れのような「常識」を共有し合い、座談会の幕は閉じられました。

アメリカ人であるマイケル・ムーアだけでなく、我々日本人が見てもびっくりな内容が詰まった本作。イタリアの休暇制度だけでもぜひ(いやかなり)日本も取り入れてほしい!なんて思いつつ、とても勉強になった一作でした。日本の社会についても考えるきっかけを与えてくれる作品です!

(取材・文・撮影/小山田滝音)

***

『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』
DVD&BD発売中!

製作・監督・脚本:マイケル・ムーア
配給:KADOKAWA

2015/アメリカ映画/119分
http://sekai-shinryaku.jp

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