体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

老いてなお盛ん!『恋のレジェンド』超熟女との珍体験~ツッコみたくなる源氏物語の残念な男女~

genji-17

以前話題になった『熟女ブーム』。流行に関わらず、熟女が好きという男性は意外と多いとか。源氏もかなりの年上好きです。今回は彼の相手としては最年長の、60歳近い超熟女との変わった修羅場をご紹介しましょう。

『恋のレジェンド』源氏が愛した最年長女性

源氏の父・桐壺帝はお年でしたが美人が好きで、側近から雑用係まで、とにかく美人を集めていました。源氏は父のそばでこういった美人を見慣れていたせいもあり、「すぐ手を出せる女に興味なし」ということもあって、愛人にはしていません。それを帝は「真面目なもんだ」と解釈していました。(とんでもない!!)

そんな中、57~8歳の大ベテランの女房がいました。その名も源典侍(げんのないしのすけ)。若い頃からどうにも男好きで、今なお現役。往年の彼氏も未だに彼女を追いかけているという、超モテモテの『恋のレジェンド』です。

美人で家柄もよく才能もあり、センスも良く、周囲からは一目置かれている人ですが、この件で周りから「ちょっとね~」という風に言われて続けて数十年。

いまだと50~60代でもお若くて綺麗な方も多いですが、当時は40歳からシニア入り、という感覚だったので、60歳あたりというのはかなりのオーバーエイジ枠と考えていいでしょう。ちなみに源氏は20歳です。

ただの美人には興味がないが、ちょっと変わった相手には興味が湧く源氏。「どうしてあの年であそこまで男好きなんだろう」という好奇心をそそられ、いつだか冗談半分で寝てしまった。さすがにおおっぴらにするのは恥ずかしい。関係は秘密にされたので、源典侍は残念でした。

ある日、源氏が帝に挨拶に行くと、源典侍が髪結いの役を勤め終わったところでした。帝はお着替えのために他の部屋へ。部屋には源典侍だけです。

派手な色の衣装はずいぶん若作りですが、気の若い彼女の雰囲気に合っていて、全体に洒落た感じ。源氏はちょっと、彼女の裳(女房の正装。後ろに長く引いている)を引っ張ってみました。

「あら~、源氏の君…」色っぽく流し目をしつつ、扇で顔を隠しながら振り返った源典侍。目元は落ちくぼんで黒ずみ、シワでたるんでいるのがわかります。ああ、なんて残酷な描写…!

源氏は扇に目を転じます。テラテラした赤い紙に、金泥で森の木の絵。ずいぶん派手です。端っこの方に「大荒木森の下草老いぬれば 駒もすさめず刈る人もなし」。古文に明るくない筆者にも、なんだろう、こうムラムラ感を持て余している感じが伝わってくる……!

(ババアになったので男が寄り付かないなんて、何てこと書いてるんだ、扇に…)と思いつつ、源氏は「枯れてるなんて。夏の森のようにお盛んだと聞いていますよ」。それにしても、こんなシモいやり取り、人に聞かれたらどうしよう。

気を良くした源典侍は「あら!もし来てくださるなら、『下草』は老いていますけど、喜んで『馬』に食べさせますわ」。さすがレジェンド、超肉食系。源氏は引いて「あなたの『下草』には、いつもたくさんの『馬』が集まってるんじゃないの。難儀だね」

源氏は場を去ろうとしますが「私、この歳になってこんな辛い恋、初めて…」とオーバーに泣きつき、源氏の腕をしっかと掴んで離しません。

「そのうちね」とお座なりな返事をし、腕を振りほどいて出て行く源氏の背中に「またまた…このまま終わりになさるおつもりでしょ!?」と追い打ち。源氏はほうほうの体で逃げていきました。

そこをちょうど桐壺帝が見かけて「宮中の女には興味がないのかと思っていたが、さすがの源典侍は見逃さなかったようだな。それにしてもずいぶん年上だね」からかって笑います。

1 2次のページ
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。