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浜田麻里、“天命”をまっとうする熱演がついに放映!

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浜田麻里が5月29日に東京国際フォーラムAにて開催した公演の模様が、9月25日(日)の21:00からWOWOWで放映されることがわかった。

自身のキャリアにおける新たな金字塔にもなったアルバム『Mission』に伴う全国ツアーは、チケットが各地で早々とソールドアウト。その模様ということで、ファン必見の内容であることは間違いない。同ツアーに関するインタビューも到着したので、併せてチェックしてみよう。

――今回のツアーは、“歌は天職、使命である”という、かねてから抱いていた想いを具現化したタイトルが冠された『Mission』を引っ提げてのものでしたが、今、どのように振り返りますか?

浜田:やっぱりテクニカルさとか、そういう意味でもかなりのところまで突き詰めたアルバムでしたので、正直、それをライヴで再現するには……再現とはいえ、音源とステージは別物ではあるんですけど、基本のコンセプトを変えずに、よりライヴらしい、いいものにするのは、かなり大変だったんですよね。でも、個々のミュージシャンの頑張りにも助けられて、何とか合格ラインに持っていけたかなみたいな(笑)。だから、いつも以上に準備もしっかりしたと思いますし、リハーサルも喧々諤々ありつつ最終日を迎えたわけなんですけど、とりあえず、自分の納得のいくラインにはいけましたね。終えてみて、まずバンドのメンバー、スタッフには感謝の気持ちでいっぱいです。それと、お客様がほんとに各所、素晴らしくて。安心感を持って、見守られながら(笑)、完遂できたかなって。特に『Mission』のツアーは、それを感じましたね。あとはやっぱり、この年代になって、あれだけハード系のアルバムを作り、ツアーをやっている自分にすごく驚きも感じるというか(笑)。

――それはまた意外にも思えますね(笑)。

浜田:いえいえいえ(笑)。今はそれが当たり前になってますけど、20代、30代の頃には、想像もできなかったですしね。今の年齢になった時に、歌ってないとはもちろん思ってなかったですけれども、例えばジャズ系とか(笑)、子供の頃にやっていたスタジオミュージシャンに戻るとか、そんな感じの活動なんだろうなと思っていたんですよ。ところが、今もこれだけのハードな音楽でステージをやっているんですよね。

――確かにそうかもしれませんね。しかも、現在はキャリア最高レベルのハードな音楽をやっているのではないかとも思いますし。

浜田:ええ。そういう意味でも、まったくそれは想像も付かないことでしたからね。

――ツアーを経てみて、『Mission』というアルバム自体の見え方が変わることもありました?

浜田:アルバムについては、当初からある程度の実感を持ちながら、一個一個の作業をしているので、その変化というのは特にはないですね。まぁ、メンバーには“難しくてすみません”って感じでしたけど(笑)、ツアーに向けてはいろんな方法で、まず演奏の完成度を高めるためにほんとに一からやったという感じですね。

――今回はトリプルギター編成で行なわれたことも、新たな試みでしたが、ツアーが計画された当初は、この構想は決まってはいませんでしたよね?

浜田:まぁ、どうしようかなという感じで、ちゃんと決断できないまま、『Mission』というアルバムを完成させたんですね。その頃には、少しそれは頭にありつつだったんですけれども。その点でも、すごく自分でも面白かったですね。高崎(晃)さんや松本(孝弘)くんに、2~3曲ゲスト参加してもらったことはありますけど、こういう形態でしっかり3人というのは初めてでしたので、新鮮でした。

――それは、より再現性を高めるという目的だったのですか?

浜田:具体的に言うなら、やはり、彼(若井望。楽曲提供のみならず、演奏、サウンドディレクターとして『Mission』に参加)がいたからということですね(笑)。『Mission』のことも分かっていつつ、ハードギターの部分を担当してもらえる。もちろん、増崎(孝司)くん、藤井(陽一)くんラインでもできることなんですけれど、より『Mission』らしいところにいけるかなということで。

――なるほど。今回のセットリストの組み方も興味深かったのですが、各地ともオープニングに配されていたのは、アルバム1曲目の「Sparks」ではなく、「Monster Wave」でしたよね(7月18日に行われた東京国際フォーラムでの追加公演は「Sparks」で始まった)。これはどういった狙いだったのでしょう?

浜田:「Sparks」で始まるんだろうと、誰もがきっと想像しているだろうなというところで意表を突くというか(笑)。そんな気持ちもありましたし、いくつか理由がありますね。『Mission』の一番のメイン曲でもありましたので、1曲目にやっちゃうのはもったいないんじゃないかなというのもあったり(笑)、正直、『Mission』の中でも一番演奏が難しいので、1曲目にするとミュージシャンにもより緊張を強いるかたちになるので(笑)、とりあえず違う曲で始めようと決めたんですね。そこで、「Sparks」が1曲目じゃないとしたら……というところの案で、すぐに「Monster Wave」が自分の中では浮かんだんです。(4月の)追加公演からは「Sparks」を1曲目でやってみようかなという考えもちょっとあったんですけど、あえてやめておいたというか(笑)。

――メンバーに対する、麻里さんなりの慈悲の心がそこにあったと?(笑)

浜田:ははは。でも、7月18日の頃には、どこでやっても大丈夫な感じになってきてましたね。

――あの日は、ついに1曲目に「Sparks」がきたぞと思いました(笑)。『Mission』の収録曲は、基本的に全て演奏していたようですね。

浜田:はい。ボーナス曲(「Obsidian」)も5月29日にやりましたし、実はアルバムの曲を完全に全てライヴでやるというのは、デビュー以来、多分、初めてなんですね。その意味では、先ほどの話に戻っちゃうんですけど、終わってみるとその達成感もありました。それに、一般的な層の方々に対する意味で言うと、一番の代表曲をあえて外したこともそうですけど(笑)、何か自分にいくつかの“Mission”を課して臨んだツアーでしたね。やっぱり、スタッフの中にも、“「Return to Myself」をやらないの!?”みたいな反応はあったんですよ(笑)。

――個人的な見方で言えば、「Return to Myself」と「Heart And Soul」は絶対にやらないだろうと思っていましたよ(笑)。

浜田:読まれていましたね(笑)。

――いや、『Mission』というアルバムの性格を考えると、そうとしか思えなかったんですよ。

浜田:まさしくそうですね。

――増崎さんとふたりで、アコースティックセットから始まる演目が中盤にありましたが、あれもまた新鮮でしたね。

浜田:そう、自分も面白かったですね。あの辺でバラードタイムがあるのはいつものことですけど、何かもっと新鮮なかたちにできないかなっていうことで、同じアコースティックでも、キーボードなどが入ってくるものではなく、あえてふたりという、極限まで音を薄くした形態でやってみたいなと思って。ふたりだからこそできるインプロビゼーションというか、基本的には決めてなくて、お互いにその場で出たフレーズだったんですよ。だから、いい時もあれば、あまりそうでもない時があるんですけど(笑)、それは長年の活動で培った阿吽の呼吸があって、初めてできることだと思うんですね。だから、増崎くんにもありがたいなという気持ちもありつつ、今回のライヴのもうひとつの目玉にできた。ほんとに真逆のところですよね、『Mission』のハードさとは。

――5月29日は「White Lies」ですが、他の会場では別の曲も取り上げられていましたよね。

浜田:はい。本ツアーは「White Lies」で始まったんですけど、追加公演では「Missing You」にして、7月はそこに「Antique」を続けるかたちにしたんです。

――あのアコースティック・セットは、観客を着席させてから始まりましたが、客席の光景も特筆すべきでしたよ。だんだん気分が昂揚してきたのだと思いますが、最初はおとなしくじっくり聴いていた人たちが、だんだん立ち上がりたくてしょうがない様子になっていく。あれこそ、浜田麻里の歌が持つ力だなとも思いました。

浜田:ありがとうございます。それは嬉しいです。どのタイミングで立つかみたいなことが、ファンの方々の間でかなり議論になっていたようで(笑)。

——ところで、「White Lies」はなぜ選んだんですか?

浜田:そこに限らず、いつもセットリストはすごく悩むんですけど、何か新鮮で、サプライズ感もありつつ、アコースティックでやりやすいというところですかね。ちょうどライヴを休止していた時期の曲でもあるので、その辺の曲にちゃんと日の目を見させてあげたい気持ちもありましたので。

――あの曲が収録されていた『Blanche』を、改めて聴き直した人も多かったでしょうね。2曲目にセカンド・アルバム『Romantic Night』収録の「Xanadu」が置かれていたのも、意外性がありました。また、この日は麻里さんには内緒で、5000人の観客にデジタル制御のリストライトが事前に配られていて、「Sparks」が始まると一斉に光るというサプライズもありましたね。

浜田:そう。きれいでしたね、ステージから観ていて。“やったな、仕込んだな”って思いました(笑)。たまにああいう驚かすことをやるんですよね、私のスタッフは。それにお客さんが参加していただいたのも嬉しかったですし。メンバーも知らなかったって言ってましたね。

――間もなくWOWOWで当日の模様が放映になりますが、どのような映像になっているのか、とても楽しみです。

浜田:照明もかなり仕込んでいますので、幻想的な感じかなと思いきや、意外と私の苦しい感じの顔とかも映ってますし(笑)、ほんとにリアルな感じがしますね、自分では。ただ、1階の一番後ろからのショットが結構多いんですけど、それがすごくきれいで、スケール感が出ているんですね。なかなかいいのではないかと思います(笑)。

――その映像に触れれば、まだ実際にライヴを観たことがない人も、次の機会には絶対に足を運びたいと思うはずですが、そうなると気になるのが、今後の活動ですよね。ただ、ライヴでのMCなどから察するに、いわゆるバンド形態のライヴは、デビュー35周年(2018年)の時まで行なわれないのではないかと思ってしまうのですが…。

浜田:やっぱり、アルバム制作には相当な時間がかかるので……。ただ、来年は制作をしつつ、もし呼んでいただけるようであれば、フェスとかそういう場で、またバンド形態でやるのは十分にありなんじゃないかなというところではあります。自分の中の計画としては、それこそ35周年に向けた制作だけでも、すでにケツカッチン的な感じの追い込まれ方をしてるんですよ。メンバーによっては、今はライヴを中心にして、その合間にチャチャッと制作していく時代なんじゃないかって主張する人もいますし、みんな友達ですから、何でも言い合えるんですけど……チャチャッとは作れないんで(笑)。

――ええ、麻里さんの場合は特にそうですよね。重々承知しております(笑)。

浜田:ははは。アルバムを作った後、何とか35周年中にツアーを終わらせなきゃいけないって考えただけで、もうね(笑)。

――そうですよね。さらに今回のライヴの映像作品化の作業もあると思いますし、2年振りのシンフォニックコンサート(9月24日、東京・オーチャードホール)も決まっていますしね。では、最後に今回の放映をご覧になる方々へのメッセージがあればお願いします。

浜田:そうですね…セルフプロデュースでやってきた女性ロックミュージシャンとしては、ほんとに先駆けだと思いますので、それなりの重みとか、きっと自分の中の意識みたいなものが伝わるステージになっているのではないかなと思いますので、それをぜひ感じていただければと思います。

取材:土屋京輔

【番組情報】
『浜田麻里 Mari Hamada Tour 2016 “Mission”』

9月25日(日)21:00[WOWOWライブ]

収録日:2016年5月29日 

収録場所:東京 東京国際フォーラム・ホールA

http://www.wowow.co.jp/music/mari/

『billboard 主催「浜田麻里 プレミアム・シンフォニック コンサート2016」』
9月24日(土) 東京・Bunkamura オーチャードホール

http://billboard-cc.com/classics/2016/07/mari-hamada2016/

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