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階を分けて切り替え 「在宅勤務」に合わせた家づくり

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在宅勤務を採用する企業が、このところ増えてきた。働き方が変われば、当然ライフスタイルも変わるはず。自宅で仕事をすることで、家族と過ごす時間が増えたり、子育てや介護にもっとかかわれる。そんな暮らしが当たり前のようになるとき、住まいには何が求められるだろうか。ライフスタイルの変化に伴い、考えるべきは住空間のあり方。すぐそこに迫っている働き方の変革に備えて、設計自由度の高い注文住宅ならではの「暮らす」+「働く」の家を実際につくったAさんのお宅を取材した。

きっかけはドクターストップ

Aさんが在宅勤務を取り入れたキッカケは、ドクターストップだった。朝は誰よりも早く出社し、帰るのは最後。そんな猛烈な働き方を長年続けた結果、大きな病を患って入院。そして、退院後は仕事を減らすよう医者から厳命された。となると家で過ごす時間が増える。ちょうど家を新築するタイミングだったこともあり、新居には仕事のできるスペースを備えることにした。

「家に仕事場をもつなら、こだわりたいポイントが2つありました。太陽の光が入ることと、鳥のさえずりや雨しずくなどの音が聞こえることです。自然を肌で感じることが、いかに人を安らかにしてくれるか。自然に触れることの大切さを入院中に学びましたから」

仕事場は地下にあるものの、広い中庭に面しているからとても明るい。机に向かって集中し、ふと目を上げると、庭の緑が気持ちを癒やしてくれる。ここで事務処理などの書類仕事に加えて、考えごとに時間を費やす。オフィスが戦いの現場であるのに対して、自宅は作戦室だ。今後の戦略を、どう組み立てるか。情報を収集し、構想を練る。そのためには沈思黙考できる空間が望ましい。

【画像1】在宅勤務とは、会社と雇用契約を結んでいる人が、自宅で仕事をすること。同じ在宅でも、個人事業主など在宅ワークとは異なる(イラスト/アベミズキ)

地下と地上で空間を分ける

「仕事場を地下にもってきたのは、大正解でした。仕事に集中するために必要なのは、同居している家族との距離感をきちんと取ることです。仕事部屋にこもってみっちり仕事をして、疲れてきたら、上に行って家族とのだんらんを楽しむ。地下と地上を使い分けることで、うまく気分転換できます」

仕事場と生活の場を、地下と地上に分けることは、ほかにもメリットがある。「お父さんが下に行っている間は、放っておいても大丈夫。その間、私は上でいろいろ用事ができます」と妻は語る。

居心地が良すぎて、休みの日もついつい仕事場で過ごしてしまうのが目下の悩みだと笑うAさんだ。

【画像2】時には部下を呼んで自宅で作戦会議をすることも(写真撮影/柴田ひろあき)

【画像3】光あふれる中庭は頭を休めるには最高のシチュエーション(写真撮影/柴田ひろあき)

【画像4】自由になる時間を活用して健康づくりに汗を流す(写真撮影/柴田ひろあき)DATA

東京都・Aさん

家族構成/親家族(夫婦)1世帯+子ども家族2世帯(3人家族と4人家族)

設計/Mアーキテクツ

構成・取材/武田舞 取材・文/竹林篤実 撮影/柴田ひろあき イラスト/アベミズキ デザイン/宮島信太郎●HOUSING by suumo 11月号(9月21日発売)

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