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『歌声にのった少年』、『エル・クラン』、『ハドソン川の奇跡』など実話から誕生した映画が、この秋続々公開

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 ハニ・アブ・アサド監督の最新作『歌声にのった少年』や、実際に起こったアルゼンチンの身代金誘拐事件をもとにペドロ・アルモドバルが製作した『エル・クラン』など、この秋、世界各国の驚くべき実話から誕生した映画が続々と公開される。

 9月24日に公開される『歌声にのった少年』は、『パラダイス・ナウ』『オマールの壁』でアカデミー賞(R)外国語映画賞にノミネートされたハニ・アブ・アサド監督の最新作。全米の人気オーディション番組『アメリカン・アイドル』の中東版「アラブ・アイドル」に出場し、見事2013年の“アラブ・アイドル”に輝いたムハンマド・アッサーフによる感動のサクセス・ストーリーだ。紛争の絶えないパレスチナ・ガザ地区。住民は地区から1歩も出ることを許されず、その閉鎖的な環境から“天井のない監獄”とも呼ばれている。そんな厳しい環境で育ったムハンマド少年の夢は、“スター歌手になって世界を変える”こと。やがて青年になった彼は、ガザ地区から抜け出す危険を冒し、オーディション番組に出場する。勝ち抜くたびに、パレスチナの人々の期待を一身に背負う存在となり、今ではアラブで知らない人のいない真のスーパースターとなったムハンマド・アッサーフ。その奇跡の実話に心が震えること間違いなしだ。

 次に、9月17日より公開される『エル・クラン』は、アルゼンチンで実際に起こった身代金誘拐事件の映画化。1983年のアルゼンチンで、富裕層をターゲットにした誘拐・殺人事件が発生する。これに絡んだとある一家の秘密とは一体何なのか。一家が迎える結末に開いた口がふさがらない。『オール・アバウト・マイ・マザー』『トーク・トゥ・ハー』などを手がけたスペインの巨匠ペドロ・アルモドバルが製作、『セブン・デイズ・イン・ハバナ』のパブロ・トラペロが監督を務めている。

 同じく9月17日より公開される『コロニア』の舞台は、1970年代のチリ独裁政権下に実在した拷問施設<コロニア・ディグニダ>。ナチス残党でありながら人々から“教皇”と呼ばれるパウル・シェーファーによって支配されていた、この施設から逃げ出そうとする一組のカップルを描く。主役の2人は架空の人物ながら、ドイツ人監督フロリアン・ガレンベルガーが、何度もチリに赴き、かつてのコロニア・ディグニダの住人たちの赤裸々な告白に耳をかたむけて完成。歴史的真実が色濃く反映された驚愕の内容に要注目だ。

 最後に、9月24日より公開される『ハドソン川の奇跡』は、2009年に全世界が目撃し、“奇跡”と称賛された、USエアウェイズ1549便不時着水事故の映画化。マンハッタンの上空で突如制御不能となった飛行機を、ハドソン川に不時着させ、“乗員乗客155名全員生存”という驚愕の生還劇を成し遂げたサレンバーガー機長と、その奇跡の裏側を描く。監督は『アメリカン・スナイパー』でアカデミー賞(R)6部門にノミネートされ、85歳にして映画界を席巻したクリント・イーストウッド。“国民的英雄”となったサレンバーガー機長をトム・ハンクスが演じる。今年の秋は、フィクションよりドラマチックな実話から誕生した映画に注目したい。

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