高校生ラッパー優勝者が語る「ヒップホップは唯一の光」、白熱した武道館でのラップバトル

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高校生ラッパー優勝者が語る「ヒップホップは唯一の光」、白熱した武道館でのラップバトル

 8月30日東京・日本武道館にて、高校生ラッパーの日本一を決めるフリースタイルMCバトルの甲子園【第10回 BAZOOKA!!!高校生RAP選手権】が開催された。
 
 【高校生RAP選手権】は、2012年7月にBSスカパー!にて放送されているバラエティ番組『BAZOOKA!!!』のコーナーとして生まれた企画。当初は番組スタジオで行われていたが、第3回大会以降からライブハウスに会場を移行し、回を増すごとに会場規模と動員数を拡大。第10回の節目を迎えた今回は番組最大規模となる武道館で開催され、これまでの優勝者と視聴者からの投票によって選抜された全16名が出場した。

 ライブアクトとして登場したRHYMESTERは、序盤から“キングオブステージ”のキャリアを見せつけ、武道館の熱気は一気にMAX。次世代のヒップホップシーンを担う若者たちへの熱いエールを

 そして始まった本編では、番組レギュラーの小藪千豊、眞木蔵人をはじめレイザーラモンRG、沙羅マリー、秋元梢、立花亜野芽が見届け人を務め、審査員として漢a.k.a GAMI、HIDADDY、鎮座DOPENESS、MARIA(SIMILAB)、R-指定(Creepy Nuts)が登場した。ついに幕を開けたMCバトルは、第一試合から鳥肌が止まらなかった。審査員のMALIAが発した「番狂わせがたくさん」という言葉にも納得だ。オールスター選抜ゆえに絶対王者のプライド、投票で獲得した自信、それらがぶつかり合ったすべてのバトルがベストバウトになり得た。開始前にオーディエンスが予想していた結果を、8小節x2ターンで見事に覆したMCが会場の雰囲気を一気にかっさらってしまうのだから、本当にどこでどうなるか予測のつかない戦いばかりが繰り広げられた。ハイレベルな戦いの主人公たちは武道館という場所にも臆することなく目の前の相手と真剣に向き合い、時にプロ顔負けのスキルで会場を沸かした。相手への強いdis(=批判)にも賞賛にもなる即興の言葉は、彼らが本気だからこそ観客まで突き刺さってくるのだと心が熱くなった。
 
 その“番狂わせ”の主人公こそが優勝を手にした“じょう“と言っても過言ではない。元いじめられっ子という彼は、今大会でフローや言葉遊びのバリエーションが格段に多く、それは試合の駒を進めるたびに彼の自信と楽しさに繋がっていったのが目に見えた。王者の栄光を手にしたじょう。すなわち、高校生RAP選手権において全員が一度は敗けを経験したことになる。だがその悔しさこそがバトルに対しての強みになり自身の一歩に繋がることが立証された大会になったのではないだろうか。優勝したじょうが語った「HIPHOPは闇だらけだった自分の唯一の光」という言葉が印象に残るが、今大会はその想いをより強く持ったMCたちの魂のぶつかり合いで、ラップが自己表現として観客の心に刺さるものだと痛感させられた1日になった。なお、この模様は9月26日午後9時よりBSスカパー!にて放送される。

Text:神人 未稀

◎放送情報
『第10回 BAZOOKA!!!高校生RAP選手権』
2016年9月26日午後9時~ BSスカパー!

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