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大阪の街中に点在する見応えのある近代建築とは

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大阪の街中に点在する見応えのある近代建築とは

 大阪城、通天閣、あべのハルカス…観光名所となっている大阪の建物といったとき、どのような建築物を思い浮かべるでしょうか。なかには、大阪は食や芸能は豊かなものの、建築物に関してはあまり印象にないという方も多いかもしれません。しかし実際には、大阪の街中には見応えのある近代建築が点在しています。

 本書『大大阪モダン建築』では大阪に存在する79もの名建築を紹介。本書によると大阪の近代建築の歴史は、大きく3期に分けられるとのこと。

 まず第一期は1870年から1900年あたり。主に国家によって作られ、急激な近代化に対応するべく、官庁や都市整備、工場などの建設が最優先されたといいます。1871年に建てられた泉布観は、現在大阪に残る最古の近代建築となっています。

 続く第二期は、1900年から1920年ごろ。巨大な資本を持つ財閥や事業家などによって、都市のシンボル的存在の建物が建築されました。たとえば大阪府立中之島図書館や大阪市立中央公会堂などは、今日も大阪のシンボルであり続けています。

そして1920年から1940年にかけての第三期。第三期には、中小の資本家により、町家の代替としてさまざまな近代建築が建てられたそうです。また、1923年に発生した関東大震災によって、それまでの煉瓦造の構造的問題と木造の耐火的問題が浮上したため、大阪でも構造的にも耐火的にも強い鉄筋コンクリート造の建設が加速。装飾的には、タイルを使ったアール・デコ的な要素が導入され、ダイビルや綿業会館、昨年惜しまれつつ閉館した大丸大阪心斎橋店など、大阪を代表する建築が建てられました。

 こうした近代建築の数々は、その個性的な装飾やきめ細かい造作、素材の贅沢さなどから、近年カフェやレストランなどの飲食店として効果的に利用されることも。たとえば南船場にある1931年に建てられた旧称・川崎貯蓄銀行大阪支店は、正面が左右対称であり、ギリシア・ローマ時代を範とする古典様式で飾られた建築、そして正面中央が天井の高い吹抜空間であるという銀行建築の特徴がうってつけだとして、2001年にレストランが入ることに。吹抜の営業室の奥にある金庫室をワインセラーとして利用するなど、建築空間の特徴と魅力を活かしているのだといいます。

 その他、大阪には名建築が点在しているので、気になった建築物をじっくりと堪能してみてはいかがでしょうか。

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