エンジニアがガブ飲みしてる! 米国ロサンゼルスの「コールドプレスジュース」はアレに効くらしい!?【メシ通 in LA】
はじめまして! メシ通ロサンゼルスレポーターの小野です。
「人種のサラダボウル」なんて呼ばれ方をすることもある、移民の多いこの街に住むようになって4年になります。
人やカルチャーが入り混じるからこそ生まれる、ユニークな食べ物も多く、日本人の私から見ると「ナニソレ!?」と驚かされることも。
そんなLAの食のトレンドを、どうして生まれてなぜ流行ったのか、なるべくわかりやすく紐解いてレポートしていきます!
野菜やくだもの、食べてますか?
さてさて、皆さん。
「生野菜や生のくだもの、食べてますか?」
“カラダにいい”とは分かっていても、
洗って、皮をむいて、切って、噛んで噛んで噛んで! ……と、
考えただけでめんどくさいですよね。
LAではこの20年ほど、野菜やくだものを火を通さずに食べて、ビタミンや酵素をまるっと摂りましょう、という「ローフード」な食習慣が人気です。
そんなことから、“カラダにいい”ものを、できるだけ手間をかけずに、おいしく食べたい! というニーズを満たすものが生まれては、またたく間に広まります。
とくに今、街のあちこちで見かけるのが、「コールドプレスジュース(Cold Pressed Juice)」の専門店です。
栄養満点! LAでは生ジュースがブーム
「コールドプレスジュース」って、何かというと……。
野菜やくだものを特殊なジューサーでゆーっくりしぼって、栄養と水分だけを抽出した、100%天然成分の生ジュースのこと。
健康志向の高い人が集まるエリアでは、東京でコンビニをみかけるのと同じぐらいの頻度で、ジュース店を目にするんです!
朝からジュースができるのを、並んで待つ人々がいたり、
24時間ジュースが欲しい人のために、おしゃれな自動販売機を設置するお店まで!
ブームの火付け役は、美容に敏感なハリウッドセレブたち。
しかし最近ではこのジュースを、LAにオフィスをかまえるIT企業が、せっせと従業員にふるまっているそうなのです。
そのなかでも、あのGoogleが、社員に飲ませているジュースがある、というウワサを耳にして、さっそく私も試しに行ってきました!
Google社員もガブ飲みするジュースって?
やってきたのは、LAの海岸沿いにある“シリコンビーチ”。
ここはLAに誕生した、IT系の起業家たちの集まるエリアです。
取材を申し込んだお店はどこかな……とキョロキョロしていると、
グリーンのトラックがやってきました!
フードトラックならぬ、ジューストラックの「JUICEBOX」です!
こちらが、創業者のロバートさん。こんにちは!
──IT系企業にお客さんが多い、ってほんとですか?。
ロバートさん:そうなんだよ。 Googleにも、シリコンビーチのコワーキングスペースにもよく呼ばれるよ。
アメリカ最大規模の野外フェス「コーチェラ(Coachella)」にも出張営業してるんだよ。
起業のきっかけは「自分がジュースにハマったから」
──そもそも、なんでこのビジネスを始めたの?
ロバートさん:3年前に、友だちのロビーと男2人で起業したんだ。
当時、僕は投資銀行に勤めていて、ロビーは自動車会社のCADデザイナー。
お互いに激務続きでね。
忙しくても野菜をしっかり取れる方法を探そう! って、2人でいろんな料理を作って、レシピを研究して、たどり着いたのがこのジュースだよ。
おいしいジュースのレシピを作るのに、とても時間がかかってね。 「もしかしたら、同じ悩みを抱えている人がたくさんいるかも?」と思ったのが、ジュース屋を始めたきっかけだね。
──なんでお店じゃなくてトラックにしたの?
ロバートさん:忙しい人にこそ、飲んでほしいからだね!
わざわざお店まで来てもらわずに、こっちからお届けできるようにしたんだ。
このグリーンのトラックはフルカスタマイズで、内装はぜんぶロビーが設計したんだ。
クリーンディーゼル車だから、環境にも優しい車だよ。
ボトル1本に入っている野菜は、なんと1.4キロ!?
──ジュースにはどんな素材が入っているの?
ロバートさん:8つの専門農家さんと直接契約していて、ケールやほうれん草、リンゴなどのメインの材料は、そこから仕入れているよ。ジュースは素材の鮮度が味に直結するから、ほとんどが地元カリフォルニア産なんだ。
たとえば、うちの看板メニューの「ケールボックス(KALEBOX)」。これにはケールやほうれん草などの生野菜やくだものを、1本当たり合計1.4キロも使っているよ。
1.4キロっていうと、こんなに山盛り!
サラダで食べようと思っても、ちょっと食べきれない量だよね。
──ジュースはどうやって作っているの?
ロバートさん:コールドプレスジューサーっていう、業務用マシンを使うんだ。
創業当初はトラックのなかで作っていたんだけど、1杯分を抽出するのに10分ぐらいかかるから、今は専用キッチンでしぼってボトリングしている。
毎朝工場で作ったジュースをトラックに乗せて、その日のうちに売り切るよ。
人気ジュースには眼精疲労の予防成分も
──『メシ通』読者におすすめのジュースは?
ロバートさん:Googleでも一番人気だった、「ケールボックス(KALEBOX)」だね。
メインに使っているのがケール。
βカロチン、ビタミンC、ビタミンEが豊富で、眼精疲労を予防する、ルティンも摂れるんだ。PC作業の多いエンジニアさんには、ぜひ飲んでほしいね!
すっきりした甘みは、青リンゴとショウガを入れているから。フルーツは極力少なめにして、糖分を控えめにしている。甘いのが苦手な男性にもオススメだね。
──どんなときに飲めばいい?
ロバートさん:コールドプレスジュースは、しぼる工程で不溶性の食物繊維がとりのぞかれるから、消化吸収が早いんだ。
朝食やランチ代わりに飲む人も多いみたいだけど、ヘルシーなおやつとして、食事にプラスして飲んでもらえるとベストだね!
ビーチに行って飲んでみた!
ロバートさんおすすめのジュース「ケールボックス(KALEBOX)」を、私もいただいてみることに。
16オンス(473ml)入りのボトルが1本が8ドル(約845円)と、ジュースにしてはドキドキするお値段。それでも1.4キロ分のオーガニック野菜を自分で買ったら、物価の高いLAでは軽く10ドルを超えるので、お値打ち! といっても、いいのかも!?
せっかくなので、青い海を眺めながら飲もうと、ベニスビーチへ移動。
青い空、白い砂浜に映える、濃いグリーン。濃すぎる。
見た目は、まるで青汁のよう。これは冷えているうちに飲み切りたいっ!
よーく混ぜて、まずはひとくち、ゴクリ……。
……青臭いかと思いきや、青リンゴの甘酸っぱさと、ショウガの香りがきいていて、すっきりした後味。なによりも、コールドプレスという製法のおかげで、繊維質が含まれていないから、口当たりがサラリ。これはグビグビ飲めそうです!
充実したランチタイムで仕事力アップ!
「JUICEBOX」を会社に呼んで、従業員にふるまうGoogleをはじめ、米国の西海岸では、福利厚生としてヘルシーなランチを提供する企業が増えています。
その背景には、 おいしくて健康的なランチを売りに、いい人材を確保しようという狙いもあるのだとか。
また、社員が充実したランチタイムを過ごすと、会社側にもメリットがある、なんて研究も。マサチューセッツ工科大学発のスタートアップ、Sociometric Solutionsが行った調査によると、「大人数でランチをする人のほうが、一人で食べる人より、ストレスレベルが低く、仕事の生産性も上がる傾向にある」そうですよ。
特別なジュースでなくとも、みんなでワイワイ食べれば、仕事にもいい効果が期待できるかも。ということで、まずはぜひ、職場の仲間たちを誘って、ランチタイムを満喫してくださいね!
お店情報
JUICEBOX(ジュースボックス)
住所:1423 Abbot Kinney Blvd, Los Angeles, CA 90291 USA ほか
電話番号:+1 (310) 564-6649
営業時間:10:00~17:00
定休日:不定休
ウェブサイト:http://www.thejuiceboxtruck.com/
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。
書いた人:小野晶子
横浜出身。IT企業をさすらい、気づけば一児の母に。メシ通読者の好奇心や食欲を刺激するレポートを、米国・ロサンゼルスからお届けしていきます。
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