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忘れらんねえよ、〈ツレ伝サマー〉で大熱演 カッコイイ新曲も披露―OTOTOYライヴレポ

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忘れらんねえよ、〈ツレ伝サマー〉で大熱演 カッコイイ新曲も披露―OTOTOYライヴレポ

7月19日(火)恵比寿リキッドルームにて、忘れらんねえよが打首獄門同好会をツレに2マン・ライヴ〈ツレ伝サマー〉を開催。サポートメンバーを迎え、新曲も披露するなど、新章のスタートに相応しい大熱演を見せた。

3月のTSUTAYA O-EASTでの最高にカタルシスのあるツアーファイナルを経て、再びの〈ツレ伝〉。

この日はサポートメンバーとして〈JAPAN JAM BEACH〉でもライヴにも参加していたロマンチック☆安田(爆弾ジョニー)がキーボードとギターで参加することが事前に発表されており、ロングセットのライヴにどんな変化を与えてくれるのか注目された。

開演前、幕間からATフィールドP青木氏が首からレイを下げた“サマー推し”の姿で前説に登場。カミカミなMCで和ませると打首獄門同好会を呼び込んで〈ツレ伝サマー〉がスタートした。登場するやマネージャー兼VJサカムケがフロアを煽る。「会長」こと大澤敦史(Vo.Gt)が7弦ギターを構え、オリエンタルなリフを弾きだして「TAVEMONO NO URAMI」からライヴがスタート。VJの歌詞と映像があるので初めて観る観客にも非常にわかりやすい。河本あす香(Dr)が叩きだすリズムに髪の毛を振り乱して合わせるJunko(B)。いきなり怒涛の音塊にリキッドルームの床がドドド…と振動している。

MCでは会長が、以前柴田と飲んだときに返しそびれた1万円を2月の〈ツレ伝〉新潟公演の際に封筒に入れて返したものの、終演後ステージに置き去りにされた、というエピソードを披露すると「忘れられてたよ~ベイベー」と歌い出す。すると会場中が大合唱で右手を振って応え、早くもエンディングのような光景に。「今日は忘れられないように」と、デカい封筒をステージ上の〈ツレ伝ツアー〉バックドロップに貼り付けた。「カモン諭吉」でジャンプする観客たち。福沢諭吉 樋口一葉、新渡戸稲造、次々とテンポ良く登場するお札になった偉人の名に合わせて反応するファンたち。怒涛のヘヴィロック・サウンドを意味がないようであるような、それでいてやっぱりバカバカしくも歯切れ良いリリックとともに放っていく楽曲はオリジナリティの塊。よく考えたら洋楽ヘヴィロックの歌詞なんてあまり考えて聴いてなかった気がするからこれでよいのだ。8月にリリースする新曲「島国DNA」では海の日にかけてマグロが三匹フロアを回遊したり「猫の惑星」ではスクリーンに映る猫イラストかわいかったり、「New Gingeration」では岩下の新生姜ヘッドをかぶりコール&レスポンス、大合唱。さらに「デリシャスティック」ではステージから配られたうまい棒が数え切れないほど天高く掲げられた。「忘れらんねえよにまた呼んでもらえて嬉しいです。〈ツレ伝ツアー〉、素晴らしいツアーだと思います。色んなバンドと出会って、みなさんの音楽人生がより実り豊かなものであったら嬉しいです。ありがとうございました!」とメッセージを送り、ラストは「日本の米は世界一」。最高に娯楽的な轟音で楽しませてくれた。

忘れらんねえよのライヴ開始前は、PANの「想像だけで素晴らしいんだ」等、これまでのツレの曲が流れる中、いよいよ場内暗転。柴田隆浩(Vo.Gt)はフロアの後ろ、PA前に姿を現すと、「俺をステージまで運んでくれー!」とうつ伏せでお客さんの頭上をステージに向かって出発。無時到着すると、梅津拓也(Ba)、マシータ(Dr)、ロマンチック☆安田(Key.Gt)と並んでSEXジャンプならぬ“SEXYジャンプ”をキメた。1曲目は「サンキューアイラブユー世界」。柴田が弾くギターのアルペジオに安田がキーボードのシンプルなコード弾きを刻んで行く。浮遊感ある音色が意外なオープニング曲の存在感を際立たせた。“いつも叫んでるあんたが好きだよ”という最後の一節をためにためて会場中に響き渡らせる柴田。声の調子が良さそうだ。すかさず「バンドやろうぜ」へ。イントロからすでに観客は図上に両手を掲げて手拍子でバンドを盛り立てる。「みんなキラキラしてんなー! 打首のライヴのときから最高だったんだよ!」と叫ぶ柴田。サビでは早くも大合唱だ。そうか、この曲がライヴで披露されるとき、みんな忘れらんねえよと一緒にバンドをやっているのだ。

最後の“さあバンドやろうぜ”をみんなで歌ってから、「踊れー!」と忘れ流ダンスチューン「体内ラブ ~大腸と小腸の恋~」が始まった。安田がギターにもちかえている。そして、スタジオ・バージョンの間奏が復活。安田が前に出てギター・ソロを弾いていると、フロントで柴田にキスを迫られるものの危機一髪、なんとか回避。久々に間奏ありの演奏を聴いたが、やはり後半の盛り上がりが格別になる気がするのでこのバージョンは断固支持だ。

ここで新曲が披露された。タイトルは「俺よ届け」。豪快にコードを刻むギターとベースのリフに乗って懸命に気持ちを伝えようとするかのようなボーカルによるAメロ、一転して軽快にドライヴするキャッチーなサビ。そのサビで繰り返し歌うリリックがアツい。かといって自虐や惨めさや悲壮感を感じさせるものではなく、ポジティヴに聴こえるのはメロディのポップさにあるような気がした。柴田は歌い終えると「いい曲でしょ!?」と一言。リリースされるのが今から楽しみな曲だ。

安田がいったん下がり、3人で「ばかばっか」へ。先ほど、打首の会長が貼って行った封筒から1万円札を取り出すと、クラウドサーフでバーカンにビールを買いに。「お釣りは熊本に募金してください」の言葉に会場は大拍手。帰りもクラウドサーフされながらフロアの中央にリフトされると、ビールを一気に飲み干して打首への手紙を読み上げる柴田。打首が「行列のできる法律相談所」に出たことなどに触れると、ステージ袖で会長が爆笑しながら見ている。「これからも仲良くしてください!」と呼びかけ、ステージに戻ると会長とガッチリ握手。曲を再開すると、エンディングで梅津に近づき耳元で愛を囁きながら(?)迫る柴田。たまっているのだろうか? いや、今日は絶好調の様子でテンションが高いようだ。

「寝てらんねえよ」「犬にしてくれ」とアルバム『犬にしてくれ』からの曲を続けて披露すると、もちろん会場中がシンガロング。ふと梅津の背後にあるベースアンプに目をやると、上に乗っている犬のぬいぐるみが左右に踊っているではないか!? 「何あれ、すごい! もしやAIBO!?」と仰天していると、犬の動きが止まりアンプの裏からスタッフが出てきて袖に戻って行った。背後から犬を操りダンスさせていたようだ。なかなか細かい演出(?)に感動したのであった。

「今レコーディングしてる、新曲が良いんだよ」という柴田。かなり充実した曲作りが行われているようだ。安田が再び加わると、「爆弾ジョニー復活おめでとう!」と声を掛け、〈ツレ伝〉で共演する約束をしてファンから拍手が送られた。続いて“熊本のために書いた曲”という「うつくしいひと」(映画「うつくしいひと」主題歌)が歌われると、気持ちがこもった熱唱をこれまでと打って変わって全員がじっと聴き入っていた。2ndアルバムから、久しぶりの「美しいよ」。パワー溢れる演奏と、安田が弾いたギターソロが隠れた名曲を引き立てた。“さよなら”という歌詞を引き継ぐように、MCから次は「別れの歌」へ。分厚くなったサウンドがリアルな歌の内容とマッチしてなおさらエモくなっていた。最後のサビに入る前のマシータのフィルは鳥肌ものだった。「この高鳴りをなんと呼ぶ」では梅津が前に出て観客の顔を見ながら一緒にサビを歌っている姿も見えた。「別れの歌」、「この高鳴りをなんと呼ぶ」この2曲は忘れらんねえよの魅力の一面を代表する曲なので、まだ聴いたことのない人はぜひ聴いてみて欲しい。

ここでもう1曲新曲が登場。タイトルは「俺の中のドラゴン」だ。かっこいいタイトル通りの緊迫した迫力のサウンドに場内がどよめく。メンバーはヘドバンしながら演奏している。打首にも勝るとも劣らぬラウド・ミュージック、しかし柴田によると、この曲のテーマ、“ドラゴン”はうんこのメタファー。このカッコ良さとバカバカしさの融合も忘れらんねえよの魅力の一面なのだから仕方ない。それにしてもものすごくラウドな曲だった。最後は「忘れらんねえよ」。観客たちの振る腕で、場内が風吹く草原のように揺れている。何度も見てきたこの光景を、いつかもっともっと大きな会場で見てみたい。そう思いながらしみじみ浸っていると、アンコールではお客さんにチャックが開いていたことを指摘され、さらにスタッフにはシャツを直される子どものような柴田の姿に脱力。つくづくこちらの感情に揺さぶりをかけてくるバンドだ。

「バレーコードは握れない」から、「この夏一番の盛り上がりを今日見せてくれ!」と、ラストの飛び出したのは「CからはじまるABC」。凄まじいパンク・ビートに大爆発。この曲の狂ったようなパワーは毎回ものすごい。曲の終わりには途中で呼び込んだ安田と柴田が中央でついにキス。A、B、Cとこの先発展していくのだろうか。考えないでおこう。エンディングでは、打首メンバーも加わりステージで記念撮影をして〈ツレ伝サマー〉は終了した。

「僕らチェンジザワールド」「北極星」「この街には君がいない」「夜間飛行」「中年かまってちゃん」…思いつくだけでも、この日やらなかったライヴ定番曲はこれだけある。それでも大満足なライヴを見せてくれたということは、確実にライヴで人を楽しませる楽曲が増えてきている証拠だし、今後ロングセットでよりスケールの大きなライヴを見せることができる可能性があるということだと思う。さらに現在レコーディング中という作品がどのような形でのリリースになるのか? 10月9日(日) Zepp DiverCityで行われるワンマン・ライヴ〈僕とあなたとあんたとお前のデカいステージ〉、そしてその先に向けて忘れらんねえよの活動にさらなる注目をしていきたいと思う。(岡本貴之)

●忘れらんねえよ主催〈ツレ伝サマー〉
7月19日(火)恵比寿リキッドルーム
出演:忘れらんねえよ / 打首獄門同好会

〈忘れらんねえよ セットリスト〉
1. サンキューアイラブユー世界
2. バンドやろうぜ
3. 体内ラブ ~大腸と小腸の恋~
4. 俺よ届け(※新曲)
5. ばかばっか
6. 寝てらんねえよ
7. 犬にしてくれ
8. ばかもののすべて
9. うつくしいひと
10. 美しいよ
11. 別れの歌
12. この高鳴りをなんと呼ぶ
13. 俺の中のドラゴン(※新曲)
14. 忘れらんねえよ
アンコール
15. バレーコードは握れない
16. CからはじまるABC

忘れらんねえよ、〈ツレ伝サマー〉で大熱演 カッコイイ新曲も披露―OTOTOYライヴレポ

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