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『foursquare』が映し出す“日常”

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今年2月に日本語版がリリースされた『foursquare』。位置情報、店舗、観光スポットなど様々な場所にチェックインをしてポイントを集め、フレンド同士でポイント数やバッジの数を競う新しい感覚のソーシャルメディアだ。スマートフォンユーザーの間でも人気は日に日に上昇している。

筆者も友人に勧められ、2か月ほど前から始めてみた。位置情報サービスはあくまで位置情報サービスでしかない、と当初は高をくくっていた筆者。ところがそんな憶測はあっけなく崩れ、今ではすっかり『foursquare』にはまってしまい、行く場所も寄る場所も、手当たり次第に『foursquare』のチェックインを欠かさぬようになってしまったのだった。

『foursquare』が面白いのは、やはりポイント制でかつフレンド機能があるため、無意識にフレンド同士のポイントの上位下位といった競争心が生まれ、ゲーム感覚で楽しめる点にある。あるいはチェックインに際して短いコメント、トリップを残すことができるので、見ず知らずの『foursquare』ユーザーがかつて訪れた場所に自分がチェックインすると「この店は同じポテトチップスでも他の店より高い」「ラーメンはこちらの方が美味しいが、チャーハンは隣の店の方が美味しい」など、なにかと耳よりな情報に接することが出来るのだ。位置情報アプリを半歩超えて、限りなくSNSに近いサービスを体験することが出来るのが『foursquare』の特徴と言えるだろう。

そんな中、筆者が『foursquare』を利用していて感じたことを記してみたい。

『foursquare』を当たり前のように日常的に利用していると、自ずと自身の生活パターンの型通りさ、単調さが浮き彫りになる。もちろんこれは一般的なこととは言えないかもしれず、単に筆者が毎平日の、どんなささいな行動もすべてチェックインしているせいなのかもしれない(しかしこれも、その都度のポイントとユーザー間における同一スポットのチェックイン回数の争い、いわゆるメイヤーを獲得するためのゲームだ)。

自身の平凡な生活を記録し続けるのは、なかなか虚無的なことであるが、それでも筆者は飽きもせず、ほぼ毎日自分の日常生活をそのままチェックインし続けている。それはなぜかといえば、『foursquare』がなければ自分はこうした“日常すら振り返らなかった”かもしれないからだ。

いつもと同じ駅から電車に乗り、いつもと同じ駅で降り、いつもと同じ学校・職場に通い、いつもと同じ定食屋で昼食を取り、いつもと同じ喫茶店でコーヒーを飲み、いつもと同じ電車で帰り、いつもと同じスーパーで食料を買う。こんなにも単調な日常を、『foursquare』はまるでSNSのように人とのつながり、コミュニケーションの場へと変化させる。

『foursquare』は繰り返すように、ポイントをフレンド同士で競い合ったり、スポットに何度もチェックインしてメイヤーの地位を獲得したり、チェックインのバラエティによってバッジをいくつゲット出来るか挑戦したりという、今までにない感覚で楽しめる位置情報サービスである。しかしそのベースにあるのは、言うまでもなくソーシャルメディアとしての人と人との緩やかなコミュニケーション性に他ならない。

『foursquare』のこうした機能が、平凡な日常生活を多角的に、魅力的に映し出す契機となり得ないだろうか。日常を超越しようとする物語や仮想現実世界を夢見るのではなく、あるがままの日常を、より深く、より広く、より想像力豊かなものへ。行きつけのカフェ、毎日乗り降りする駅、いつも買い物するお店、それらすべてがエンタテインメントになる。位置情報サービスを超えたソーシャルメディア、『foursquare』の可能性はまだまだ尽きない。

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