【インタビュー】清春が手掛けるアーティストグッズの概念を超えたオフィシャルアイテムが話題! sadsツアーにおける、最新ライナップにも注目!
定番人気商品となっているBIG Tシャツをはじめ、sadsのイメージカラーともいえる赤や黒を使用したクールなデザインから遊び心溢れるキュートなデザインまで多数のアイテムがラインナップしている。
新たなラインナップを発表する度に、SNS上でファンの垣根を超えて注目を集める清春のオフィシャルアイテム。
アーティストグッズという響きからイメージされる既存の概念を軽々と超え、一見アパレルブランドの様なラインナップだと業界内でも話題になっているということで、自ら殆んどの企画、デザインを手がける清春に話を伺った。
ーーアーティストのグッズに関してのポリシーやコンセプトを教えてください。
清春:
んー、まずはやはりもう長年アパレルブランドをやってるので、その経験はなにかしら活かしたいなとは常日頃思ってるかな。
ライブグッズって、来てくれた人が記念品として買う場合もあれば、本当に自分達のことを好きで欲しくて買ってくれる場合もあり、もしくはデザインや質を認めて買う人もいて。それぞれいろんな目線で会場のグッズの列に並んでくれる人達に対して目的・欲求を全方向で叶えたいなぁと。
ここ五年くらいは、理想とはあまり離れていないものを、ライブグッズとして販売出来るようになりましたかね。
ーーこうしてグッズ実物をお見せいただいて、いわゆるアーティストグッズの概念を超えてアパレル的に展開されているという印象を受けました。品質の高さとそれに反した良心的な価格設定についてのこだわりはありますか?
清春:
そうね、外タレのオフィシャルグッズを見てると、安い有り物のTシャツにプリントしている場合がほとんどで、でもそれは外タレだからカッコ良く見えてるんだと、勘違いしないようにまずしてます。国内アーティストである我々が同じような事をやっても、まず海外でのみ可能なプリントの種類というのがあったりもする。僕らのだとプリントの種類、濃淡、大きさ・位置・ファンの年齢層とか含めて全てがマッチした上でデザインが良くないと決してヒットアイテムにならないというのが前提としてあります。ウチもデビューして数年の頃までは市場に流れている有り物のTシャツにプリントだけしてその中でもがいてました。
で、今はアパレル初めてもう長いのでそのキャリアや背景を、ライブグッズのクオリティにおいても多少は共鳴させられるように。更にはグッドプライスで、アパレルの発想を消さないライブグッズって展開出来ないか、を試行錯誤しですね。有り物Tシャツを使わずに毎回新たなオリジナルボディーを生産する。それに見合うグラフィックを考えます。まあなんて言うのか、アーティスト本人が洋服に興味あるかないかで出来上がるモノは全く違うと思うよね。僕は買い物に行くのも好きだし今だに古着屋とかも大好きで地方でも巡ってる。あ、あとは他のアーティストのグッズもネット上で見るよ。
情報量と本人がいかに洋服が好きか、興味と知識があるか、それで違ってきますよね。ファッション誌に昔から出して貰ったりとかそういう実績の積み重ねとかもイメージ的にはあるんでしょうし。
ーー服へのこだわりはどんなところでしょうか?
清春:
1番はサイズ感。服はサイズ感でしかないと思う。
2番はデザイン性。
3番は品質。季節に適した素材とか。
あとはいろいろなトレンドを多少取り入れています。 アパレルでもライブグッズ作る時でもこのあたりは同じかな。最近は、手書きプリントを展開してて、うちのファンにはヒットしてるんだけど、 やっぱヒット作を増やすことに喜びがあるので、一個一個しっかりと作っていっていきたいすかね。
曲みたいにライブで人気がある曲調と家で聞いていい曲調ってある。それってグッズも同じだなと。通常アーティストグッズのように、パジャマになってしまうのはどうでもいい曲を作るのと同じだとも思ってて、そういうのは僕やりたくなくて。
まあ、余所行きの洋服の中の一枚になって欲しいと思って作ってもいます。
ボディの形から入ってるビッグTでいうと、サイズが大きい普通のTシャツを着てるっていうストリートな感じじゃなくてホントに1からシルエットにこだわって、とか。
今はウチのファンの子達にはウチのビッグTってだいぶ浸透してて。
ライブグッズでビッグTっていうのはほぼウチのオリジナルなんじゃないかなと。結構パクられてる場合もあったりすんだけど、多分服についてのキャリアと生産背景が全然違うんでなかなかパクリきれないだろうなとは思うんだよね。
でもパクられるっていうのは案外いい事なんで、パクったものを見て逆にオリジナル見てみたいって思ってくれる人もいるからね。
ーー以前からすべてのグッズに関わってらっしゃったんですか?それとも…
清春:
もう暫く人に任せたことがなくて。大昔、サッズ結成くらいから徐々にグッズを良くすることに興味を持ち始めて自分でパソコン上でフォント並べてみたりだとか画像を加工してみたりだとか、もうIllustratorとPhotoshopとの戦いの日々というか、あの向き合ってる感っていうか(笑)プリントとボディとのバランスと大きさとかさ、僕でさえここ何年かでやっとわかってきた、みたいな感じもありつつ。
ーーどんなシーンで着て欲しいのでしょう?
清春:
俺さっきもいったんですけど、本当に記念品として旅行先で昔でいうところのペナントとか名産品を買うみたいな、やっぱそれだけじゃあね。。。なんだろう、着る人がかっこいいとかかわいくなっていってほしいので、その手助けもできるたらなと。それをライブグッズでさえ出来たら買ってくれるファンの人にとってもいいのかなと。理想は全員街で全身ライブグッズでも何故かかっこよく見えるっていうのでしょうね。もちろんライブへもそれを着て来てくれて。そうだ、あとはノベルティとかもアパレルっぽくも考えてますよ。ただ買ってもらえる、ただお金をたくさん使わせるとかじゃなくて買ってくれる人にはそれ相応のサービスやノベルティがあったりとかイベントに招待したりとか、アパレルであればレセプションだったり、展示会とかに招待したりっていうことだと思うんで。
ーー最後にIN AN ECSTACY TOURについて何かお聞かせください。
なんかグッズを買う目的だけを叶えるツアーって見方も面白いなとか最近思うんですよね!ライブはまあ熟練っていうか、25年近くもやってるから良くないわけがないと信じてやってるわけでさ。勿論音楽だけを聴きたいっていう人もいれば、音楽も着るものも両方楽しみたいって人が居たっていいし、いろんな楽しみが溢れてるほうがいいじゃん。ツアーで移動型のショップが近くに来てるっていう解釈とかさ。ツアーでありライブも観れれば、そこに身に付ける洋服が販売されてるスペースがあって、それが今住んでる所の近くに来てるからそれ買いに行くっていうことだけでもね。全然無しじゃないと思う。
ーーこれまで“アーティストをイメージした商品”だったアーティストグッズが、“アーティスト自らプロデュースするアイテム”へと変化を遂げたことは、表現者であるアーティストにとってかなり大きいことではないだろうか。その先駆者とも呼べる清春の今回のインタビューでは、企画段階から商品化までの過程殆んどに彼のこだわりへの容量を体感することができた。この先もし清春が展開するオフィシャルグッズを目にする機会があれば、是非手に取ってみてほしい。作詞や作曲、ボーカルスタイル、ステージパフォーマンス同様、カリスマたる所以を感じることができるだろう。
『sads IN AN ECSTACY TOUR』
7月07日(木) 渋谷CLUB QUATTRO
7月17日(日) 梅田CLUB QUATTRO
7月18日(月・祝) 梅田CLUB QUATTRO
7月30日(土) 名古屋BOTTOM LINE
7月31日(日) 名古屋BOTTOM LINE
8月05日(金) 柏PALOOZA
8月14日(日) 赤坂BLITZ
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。