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「老後の備えのために3000万円必要」は本当? ファイナンシャル・プランナーに聞く

金の悩みは尽きないもの。この先どうしたらいいのか…そう迷っている人は、FP(ファイナンシャル・プランナー)という資格を勉強してみてはいかがでしょう。

世の中に出回っているお金はたくさんありますが、FPは特に個人のライフプランに影響する6つの分野「ライフプランニングと資金計画」「金融資産の運用」「タックスプランニング」「リスク管理」「不動産」「相続・事業承継」についての知識を持ち、アドバイスをする人のことです。FPは1級から3級までありますが、入門編である3級でも、日常の中で十分に使えるお金の知識を得ることができます。

では、具体的にFPの知識はどのように活かすことができるのでしょうか?
今回はU−CANから出版されている『‘16〜‘17年版 FPの学校 3級 きほんテキスト』の監修を務めた安藤絵理FP事務所の安藤絵理さんにお話をうかがいました。その後編です。

■「老後の備えのために、3000万円が必要」は実際に必要なの?

――「老後の備えのために、3000万円が必要だ」と言われていますが、これは実際にどのくらい必要なのでしょうか。

安藤:単身者なのか、夫婦なのか、また、自宅のある、なし、さらにライフプラン(生活レベル)によっても必要な金額はまったく異なります。現状のデータで見ても、夫婦二人の生活費の平均値は月27万円程度ですが、ゆとりのある生活となると月35万円程度となり、これが20年、30年と続きますと、金額の差は広がっていきます。さらに、老後の支出額は同程度としても、何歳まで働けるのか、また年金世代になってからも、年金以外の勤労収入や家賃収入があるのかどうか等によってまったく違ってきます。
したがって、できるだけ早いうちから自分が老後にどんな生活をしたいのか考え、それに合わせて、働き方や貯める金額もしっかり考えることが必要です。場合によっては運用も必要になってきます。その際に、FPの知識も大きく役立つはずです。

――老後のために30歳の段階で気をつけるべきことはなんですか?

安藤:老後に限らず、今後のライフプランにおいても、まだまだ不確定要素が多い年齢です。独身であれば、とりあえず何にでも使えるようにできるだけ多くの貯蓄をしておくことが大切です。一方、結婚していて、住宅購入を考えている方や教育資金がかかる方は、こちらに比重をおきながらも、家計に余裕がある人は少しだけでもいいので老後資金と位置付けた資金を決め、投資性の積立をこつこつとやっていくのも一案です。
公的年金は、少子高齢社会で、受給額はますます減少していく傾向にあります。できるだけ早いうちから準備していくことが肝要でしょう。

――今後40歳、50歳と歳を重ねていくなかで、お金の管理の方法は変えていくべきでしょうか。

安藤:30代と比べると、年齢が高くなるに従って不確定要素が減っていき、少しずつ将来の生活設計を立てやすくなっていきます。現状と自分たちが将来望む生活を鑑み、計画的にお金の振り分けを考えていくことが大切です。
住宅ローンがあり、なおかつ子どももいる方は、様々な方面で出費がかさみ大変な時期ではありますが、本格的に老後資金作りも始めたいところです。40代後半、50代になって子どもが成長してきたご家庭であれば、生命保険の見直しもし、保障額が大きければ少し減額するなどの見直しも必要です。

――すでに結婚している場合は、FP3級の知識を使って行える家計の見直しについてどのようなものがありますか?

安藤:これから住宅を購入しようと思っている方であれば、住宅ローンを含めたプランを立てることができます。また、既に購入済みの方であれば、繰上げ返済や借り換えなどを検討することができます。
また、子どもがいる方は、子どもの教育費なども計画的に貯めていくことことに応用できます。家族全体の生命保険の見直しは、余分なものを解約(減額)し、その分を貯蓄に回すことができ、より効率的にお金を貯めていくことができるようになるはずです。
ほかにも、FP3級でカバーできる知識には、税金の特例や社会保険からの給付金制度などもいろいろあります。該当しそうな時には確認して申請すれば、給付金がもらえたり、税金が戻ってきたりすることもあるんですよ。

――まずは現在の家計の精査をすることが大事なんですね。支出の部分でそれが不要であるかどうかを見極めるコツはありますか?

安藤:一般的には、まず保険を見直すべきでしょう。万一の必要保障額を、現在の生活をベースに考えてみましょう。周囲に頼まれてはじめる人も多いので、無駄な支出になっていないか確認して、余分なものがあれば解約したり、減額してください。節約についてはその人が何を大事にしているかで変わってきます。食事が好きな人に食費をおさえなさいと言ってもストレスになるだけですし、個々人のプライオリティに基づいて削るところと削らないところのメリハリをつけましょう。

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