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【噂の真相】巻上公一(ヒカシュー)、Dir.F(水曜日のカンパネラ)の会合に立ち会ってきた

【噂の真相】巻上公一(ヒカシュー)、Dir.F(水曜日のカンパネラ)の会合に立ち会ってきた

2016年5月上旬、ネットを中心にちょっとした炎上騒ぎが巻き起こった。その中心にいたのはロック・バンドのヒカシュー、そして音楽ユニット・水曜日のカンパネラの2者。筆者は普段、音楽配信サイトOTOTOYで働いており、両者の配信の担当をしている。今回の騒動が話題になるはるか以前から、両者の音楽配信にとどまらずインタヴュー記事を制作するなどの交流があり、今回の問題についても公になる前からお互いに話を聞いていた。そのため中立的立場として本件を取材をし、お互いの考えを明るみに出すことが必要と思い、2者が対面する場(これが初顔合わせ)に立ち会いこうして記事を書いている。

ことの顛末はこうだ。水曜日のカンパネラが2013年にリリースした1stミニ・アルバム『クロールと逆上がり』に、バンドとはまったく関係のない「ヒカシュー」という楽曲が収録されていた。その楽曲に対し、ヒカシューのフロントマン・巻上公一から「タイトルを変えてほしい」という内容証明が、2016年5月頭、水曜日のカンパネラの所属事務所のつばさレコーズに送られた。そこに巻上の電話番号とメールアドレスが記載されていなかったため、「連絡先を教えてほしい」と水曜日のカンパネラのマネージャーであるDir.Fから筆者に電話がきた。巻上の了承を得てDir.Fに電話番号とメールアドレスを伝え、電話で両者のやりとりが行わた結果、ことの経緯と経過がそれぞれのメディアで発表されることとなった。それを読んだ読者たちがそれぞれ解釈をして騒ぎ出し、結果として新聞社やメディアにとりあげられるなど大きな事態となってしまった。

別にヒカシューは著作権を主張していたわけではないし、水曜日のカンパネラも誤認誘導を意図した利益増加を狙ってヒカシューというタイトルをつけたわけでもない。疑似著作権という単語も飛び出したり、「ヒカシューが「水曜日のカンパネラ」という曲を作ればいい」なんていう意見もTwitterでは見られたけれど、どれも邪推がすぎる。ことはもっともっとシンプルなのだ。

それにしても、なぜ今のタイミングでこのような問題が起こったのか? それは水曜日のカンパネラがワーナー・ミュージックからメジャー・デビューするタイミングで、このタイミングを逃すと、思いを伝える機会を逃すと巻上が判断したからだ。水曜日のカンパネラに便乗した売名行為という見方もあるけれど、これだけキャリアのあるヒカシューがそのようなことをする必要があるようには思えないし、もしそうだったとしたらこの炎上騒ぎは見事にその役割を果たしたこととなる。「ヒカシューなんて知らねえよ」というつぶやきを数多く見かけたが、そういう人はせっかくの機会なんだからヒカシューの楽曲を聴いてみたらいいんじゃないかなと思う。

今回の対面は5月末に横浜の喫茶店の一角で行われた。いきなり殴りかかるでも、喧嘩口調でもなく、穏やかに進行した。バトルがあると期待している人には物足りない内容かもしれない。でも、本当に別にそんなに大きな問題じゃなかったんですよ。

運命の対談スタート

ーー水曜日のカンパネラの楽曲「ヒカシュー」をめぐり、ネットを中心に大きな騒ぎになりましたけど、そもそもことの発端はなんだったんでしょう?

巻上公一(以下、巻上) : 最初は「まあ、いいかな」くらいに思っていたんですよ。ただ、(水曜日のカンパネラが)売れてきたことで、「ヒカシュー」を検索したときにヒットするようになってきて、できれば変えてほしいなと思うようになっていったんです。それと同時に「ヒカシュー」が自分にとってかけがえのない名前だと言うことを再認識する機会にもなりました。じゃあ今回なんで怒ったかというと、(水曜日のカンパネラ、マネージャーのDir.Fから)電話がかかってきて、最初の一言が「誤解です!!」だったんだよね。いきなり、誤解ですはねえだろって(笑)。

ーーめちゃめちゃ怒ったメールが巻上さんから僕宛に届いたときは、正直返信に困りました(笑)。

巻上 : ははははは。だから、もともとはそんなに怒っていなかったんだよね。

Dir F : 早めに連絡して解決した方がいいと思っちゃって、巻上さんから会社宛に内容証明をいただいたその日に電話をしたんです。ゲームのキャラクターである「ヒカシュー大将軍」にインスパイアされて作った意図があったので、それをまずはちゃんと伝えたほうがいいのかなと思ってしまって。

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