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店員さんはまさかの美女ぞろい。愛知県刈谷市にある「世にも麗しきたこ焼き店」を直撃!

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唐突な質問で恐縮だが、たこ焼き店の店主といえば、皆さんはどんなイメージを思い描くだろうか?

まずは独断と偏見に満ちた私の見解を勝手に書かせていただこう。

たこ焼き店の主、それは人生の酸いも甘いも噛み分けた……いや、どちらかというと「酸い」方が多いかもしれない。見かけはやや枯れ感のある中年男性。お客さんの「旨い!」のひと言がササクレ立った彼の心を潤し、それを糧にまた黙々とたこ焼きを焼き続ける。彼には愛する一人娘がいて……いかん、どんどん妄想が膨らんでしまう(笑)。

とにかく、私はたこ焼き店の店主にそんなイメージを抱いていたのである。

かつて常連客だった学生が店員に

ある日、愛知県刈谷市内を車で走っていると、一軒のたこ焼き店が目に留まった。小腹が空いていたこともあり、寄ってみることにした。それが私が思い描いていた、たこ焼き店の店主に対するイメージがガラガラと音を立てて崩れるとは知らずに。

車を道路脇に寄せて店へ近づくと……。

ん?

念のために反対側の角度から。

ええっ!?

みんな女性店員さんで、しかも、

全員カワイイ♡

なにか裏でもあるのか!? と思ってしまったが、心配はご無用(笑)。たこ焼きの値段は5個240円~と、いたって普通である。

いったい、どーなっているんだ、このお店は。当のお店「たこ焼き 皓介」を運営する株式会社皓介の社長、元山満さんに話を聞いてみた。


恥ずかしい話ですが、離婚を機に全財産を失うどころか借金を抱えながら、10年前に始めたのがこの店でした。当時から中学生が買いに来てくれていたんですが、ある日、中学生の女の子が泣きながら来たんです。よくよく話を聞いてみると「失恋した~!」と。で、話を聞いてあげて、アドバイスもしたんですよ。具体的に何を言ったのかは覚えていませんが。以来、その女の子が友達を連れてくるようになって、その友達の友達が来るようになって……。(元山さん)

多いときで15人もの女子中学生が集まったという。閉店後、元山さんは彼女たちが悩み相談できるような場を設けた。「一人の悩みは万人の悩み。悩み事がある人は手を挙げて!」と、司会進行を務めることもよくあったという。

誰かが悩みを告白すると、皆で真剣に解決法を必死に考える。それはちょうど当時流行っていたNHK教育テレビの若者討論番組のような雰囲気だったという。いつも元山さんの励ましで“会”は締めくくられた。

彼女たちは高校生になっても何かあるたびに店へ来ていました。そのなかの一人の女の子が「ここで働かせてください!」と勝手に就職しちゃったんです。当時、私にはまだ借金があって、従業員どころではなかったのですが……。(元山さん)

入社動機は「人間的に成長したい」

では、気になる店員さんをご紹介してみよう。

5年前、就職を元山さんに直訴したのが、原田紗希さん(23歳)。

何の目的もなく大学へ通っていたこともあって、自分自身を見つめ直そうと思ったんです。それまで社長には「向上心を持て」とか「文句を言ってはならない」とか、仕事のこと以外にもいろんなことを教わっていました。ここで働けば、もっと人間的に成長できるかもしれないと思ったんです。(紗希さん)

紗希さんは別の男の子とともにこの会社に就職した。しかし、元山さんが言うように、当時は従業員を雇う余裕はなかった。

そこで、刈谷市にある店のほか、愛知県やその近郊で行われるイベントやお祭りへの出店を決断。元気いっぱいの挨拶と明るい笑顔での接客にお客さんはもちろん、主催者からも評判は上々で、回を重ねるごとに売り上げが伸びていったという。

さて、皆さんは気が付いただろうか? 店には紗希さん(写真右)とソックリな女の子(写真左)がいることを!

それもそのはず、原田佳奈さん(23歳)は紗希さんの双子の妹なのだ。しかも、元山さんの話に出てきた、泣きながら店にやって来たのが彼女である。

この会社に就職したのは昨年3月。それまでは大学に通っていて、新卒で入社したのだ。

就活で悩んでいたときに、ココの社内ミーティングに参加させてもらいました。お客さんがまた来たいと思っていただくにはどうすればよいのかを真剣に話し合っていました。そんな姿勢に共感を覚えて、内定をもらっていた会社を断り、社長にお願いして就職させてもらいました。(佳奈さん)

美人店員さんだけじゃない、たこ焼きにもこだわりが

小野彰子(あきこ)さん(22歳)は1年前に佳奈さんとともに入社した。もともと美容師を志して美容学校へ通っていたという。

皆が笑顔で働いている姿を見て、だんだんと美容院で働きたいという気持ちよりココで働きたい思いが強くなって。実際、お客さんが笑顔で帰って行かれるのを見るのが嬉しくて、思わず私も笑顔になります。この仕事にとてもやり甲斐を感じています。(彰子さん)

一方、中西亜衣さん(23歳)は、アパレル会社へ就職してからの転職。会社を辞めたその日に元山社長と連絡を取り、とりあえず次の就職先が見つかるまでのつなぎとしてアルバイトをさせてほしいと直訴した。

ところが、社長から「正社員になったら給料が上がるよ」と言われて就職することにしました。お店に来てくださったお客さんを笑顔にしたら「勝ち」いうルールを作って、仕事を楽しくしています。(亜衣さん)

なんと、これまで紹介した4人の女の子たちは、アルバイトではなく正社員として働いているのである。社長である元山さんは、彼女たちに給料を支払うだけではなく、社会保険料なども納めなければならず、負担はかなり大きい。

もし僕が断ったら路頭に迷っちゃうじゃないですか。人助けのようなものですよ。でも、彼女たち目当てに足を運んでくださるお客さんもいますからね。本当にありがたいことです。(元山さん)

元山さんの秘蔵っ子、中野美凪(みなぎ)さん(20歳)。現在、アルバイトとして働いているが、元山さんのラブコールに応えて正社員になる日も近いかも。

18歳のときから週末にアルバイトをしています。お客さんに「ありがとう」って言われるのがうれしいですし、正社員やアルバイトという立場に関係なく、皆が仲良しなのも楽しいですね。(美凪さん)

では最後にたこ焼きのこだわりを紹介しよう。たこ焼きは、魚粉を独自に配合したかつお風味の「赤」(写真下、手前)と、化学調味料を一切使用しないこんぶ風味の「白」(写真下、奥)の2種類。いずれも生地にしっかりとした味が付いているので、ソースを塗らなくても十分に美味しい。

ほかにも無農薬のキャベツを使ったり、コクや甘みを出すために鶏のささ身や玉ネギを入れたりとこだわりは尽きない。ただでさえ美味いたこ焼きだが、カワイイ店員さんが焼いてくれたら、よりいっそう美味しくなるのだろう(笑)。

お店情報

たこ焼き 皓介

住所:愛知県刈谷市御幸町3-92

電話番号:0566-24-1314

営業時間:10:00〜21:00

定休日:無休

ウェブサイト:http://www.takoyaki-kousuke.com/


書いた人:

永谷正樹

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。

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