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お茶目?無謀?「世界一貧しい大統領」ホセ・ムヒカのありえない伝説集  

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かねてから「世界で一番貧しい大統領」として日本でも知られていた元ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカ氏。

4月8日(金)に放送された、フジテレビの特番「“世界でいちばん貧しい大統領”ムヒカ来日緊急特番〜日本人は本当に幸せですか?〜」でその生き方と人柄が大きく取り上げられ、その知名度はさらに増したはずだ。

ところで、ムヒカ氏といえば大統領としての収入の大半を寄付し、大統領官邸にも住まず、郊外の質素な自宅で月10万円ほどで暮らすなど「清貧」を地で行く素朴な人柄で国民に愛された人物だが、政治家として、大統領としてかなり風変りな人物としても知られている。

ここでは『ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領』(角川書店刊)から、氏の素顔が垣間見えるエピソードをいくつか紹介しよう。
 
■ベルギー国王にネクタイを外させる
ムヒカ氏のネクタイ嫌いは有名だが、それは要人との会談時も変わらない。
 
ベルギーを訪れた時のこと、ベルギー王との謁見する予定があったムヒカ氏は自身の習慣にしたがってノーネクタイで王宮を訪れたが、さすがに王宮ともなるとネクタイ着用が規則。ムヒカ氏のネクタイ嫌いを知っていたベルギーの役人は、「僭越ながら」とネクタイを一本プレゼントして氏に着用させようとした。

しかし、ムヒカ氏が「そういうことなら私はどこにも入らんと伝えてくれ!さあ帰るぞ!」と本当に王宮を後にしようとしたため役人たちは大慌て。
その後も頑としてネクタイをつけようとしなかったため、謁見したベルギー国王の方がムヒカ氏に合わせてノータイで会談することになった。

■スウェーデンでは贈り物を渡し忘れ…
スウェーデンでは特殊部隊が出動する騒ぎを引き起こした。
スウェーデン王との謁見を終えたムヒカ氏は、用意した贈り物を王に渡すのを忘れ、王宮の広間に置いたまま帰ってしまった。

この贈り物が「不審物」とみなされ、王宮は緊迫。何十人もの警官と特殊部隊が動員され、その怪しい包みを扱うためのロボットと共に突入する事態になった。

その不審物がウルグアイの国名が刻まれた紫水晶だとわかった時は、現場が笑いにつつまれたという。

■護衛は不要?一人で出歩く大統領
一般人と同じように街中に顔を出すのもムヒカ氏の特異な点だ。
いつ誰に命を狙われてもおかしくない大統領という地位にありながら、氏は運転手や政府のメンバーなどとともにごく少数で、首都モンテビデオのバーで昼食を取ることもあるし、一人で出歩くことも多い。そして、市民に声をかけられればいつでも抱擁や握手に応じる。これは他の国の元首や政治家ではありえないことだ。

ムヒカ氏いわく「護衛を増やせば増やすほど、安全ではなくなる」。ちなみに、必要な時は護身のための銃を携帯していて「襲われても、何人かは必ず道連れにできる」とのこと。

■後部座席に座らない要人
車は古いワーゲンを持っているムヒカ氏だが、公用車に乗らなければいけないことも多い。

そんな時は通常、セキュリティのためにも要人は後部座席に座るものだが、ムヒカ氏は絶対に助手席に座り、自分のためにドアを開けさせることもしなかった。

これには、大統領として特別な配慮を受けるのを好まないという理由もあったが、万が一何者かの攻撃を受けた時、運転手だけを犠牲にするわけにはいかないという思いもあったようだ。

何かあったら自分だけ助かるのではなく、一緒に戦う。確かにこういう大統領は珍しい。

『ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領』は、儀礼的なことを徹底的に嫌い、大統領時代もいち市民であることにこだわり続けたムヒカ氏の信念や考え方、そして政治家としての功績などを19年間に及ぶ取材の末にまとめ上げたルポルタージュ。昨年、本国ウルグアイで発売されベストセラーになっている。

フジテレビの特番を見て、氏についてもっと知りたいと思った人にとって、これ以上の本はないはずだ。
(新刊JP編集部)

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