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未だに生きる土地神話 現代のベストな不動産戦略とは? 【矢島雅弘の「本が好きっ!」】

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バブル期の日本に蔓延していた「土地神話」。土地価格は上昇し続けると妄信し、購入した土地を担保に銀行から融資を受け、さらに土地を購入する。そして、購入した土地は資産となり、その価格は永遠に上昇し続ける・・・。そんな事態が、実際に日本で起きていた事は若い世代の方でも知っていることでしょう。

今となっては、過去の苦い歴史となった「土地神話」ですが、この神話を今だに無意識に信じている人が多いと喝破するのは不動産コンサルタントの沖有人(おき・ゆうじん)さんです。
『マンションは10年で買い替えなさい 人口減少時代の新・住宅すごろく』(朝日新聞出版/刊)などで知られる沖さんですが、このたび上梓した『経営者の手取り収入を3倍にする不動産戦略』(集英社/刊)にて、日本の中小企業経営者の不動産戦略について提言しています。

沖さんによれば、日本の中小企業経営者は、自身の事業における決断を迅速にできるにもかかわらず、自身が保有する不動産について、決断を先延ばしにして保有し続けているケースが多いのだそうです。その理由の一つに、バブル期の「土地神話」のなごりで「ただなんとなく持っている」方が多いとも述べています。

しかし、経営者は本来人並み以上の決断力を持っているはずですよね。つまり、不動産に関しても、決断するための判断材料さえ提示すれば、戦略的に決断することができると沖さんは主張し、本書でその判断材料を余すところなく紹介しています。

沖さんが本書で最初に語るのは、現在の不動産における3つのメガトレンドです。
それは1)土地価格は長期的に大幅に下がる。2)不動産は収益性で決まる。3)法人税以外は増税される。この3つです。賢明な読者は、1を見ただけで「ならば、今は不動産を所有すべきではないのでは?」とお気づきになられたでしょう。

実のところ、沖さんも不動産コンサルタントとして、ただ単に「不動産が欲しい」というだけのお客様には「あなたは今不動産を買う必要はありませんよ」とお帰り頂いているそうです。では、どんな人が今、不動産を買うべきなのでしょうか?

ここで沖さんの不動産コンサルタントとしての強みが発揮されます。その1つが「不動産投資と節税を組み合わせた提案」です。不動産のみを売るのではなく、お客様の状況に合わせ、所得税・法人税・相続税などの節税対策を併せた不動産投資を提案しています。
もう1つの強みは「コンサルタント業界出身であること」、つまり、必ずしも「不動産購入ありき」で提案をしないことを意味します。
沖さんによれば、「現在の日本において、節税対策と組み合わせない不動産投資はオススメできない」のだそうです。裏を返せば、不動産投資単体でのメリットは少なくなっているということなのですね。

もし、これをお読みのあなたが、成功している中小企業の経営者ならば、沖さんの著書『経営者の手取り年収を3倍にする不動産戦略』このタイトルを見て、ピンと来たのではないでしょうか?
そうです、沖さんは「手取り年収を3倍にする」と表記しています。

現在の厳しい不動産業界において、インカムゲイン(家賃収入)、キャピタルゲイン(売却益)のみで大きな利益を出すのは難しい、しかしながら、本業の事業収入と併せた不動産投資には一縷の望みがあるのです。
そのノウハウを沖さんは同書で余すところなく紹介しています。曰く「この本で不動産に関する決断の8割はできるようになる」とこのこと。そして、本書を読んだ筆者もこの言葉に偽りなしと太鼓判を押させて頂きます。本書で紹介される知識・ノウハウは、「ここまで書いて沖さんの本業に支障がでないのか?」と思うほどです。
その理由については、無料オーディオブック『矢島雅弘の「本が好きっ!」』にて、インタビューをしていますので、是非、本記事と併せてお聴き下さい。
沖さんの不動産コンサルティングに対する心意気にきっと驚かれることでしょう。

『経営者の手取り年収を3倍にする不動産戦略』は、現代を生きる中小企業経営者、とりわけ高年層の方々に、非常に役立つ一冊となっています。

(文/ブックナビゲーター・矢島雅弘)

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【矢島雅弘の「本が好きっ!」】
ブックナビゲーター・矢島雅弘による書評ラジオ。毎回、話題の本の著者が登場して、本について掘り下げるインタビューを届ける。
オーディオブック配信サービス・FeBeにて無料配信中。http://febe.jp/honga


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