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なぜCMでリポビタンDはピンチの後に飲まれるのか?

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ガジェット通信でも時々登場して「役所が決めた変なルール=おバカ規制」について解説してくれていた原英史さんの雑誌連載がまとまって『「規制」を変えれば電気も足りる』(小学館101新書)という本になりました。というわけで担当編集のHさん(『SAPIO』編集部)に新書の内容から一部ご紹介いただきます。

なぜCMでリポビタンDはピンチの後に飲まれるのか?

いつも何気なく見ているテレビも、実は規制と無縁ではない。むしろ規制だらけの世界だと言っていいと、原さんは指摘する。

「例えばお馴染みのテレビCM。足場のない断崖絶壁を二人の男性が登っています。一人が手を滑らせて落ちそうになると、もう一人が手を差し出し、『ファイト~』『一発!』の掛け声でピンチを脱出する。崖を登り切った二人がドリンクをグイッと飲み干す。大正製薬の栄養ドリンク『リポビタンD』のCMです。

このCM、落ち着いて考えるとちょっと不思議な気がしないでしょうか。サラリーマンの場合、残業や大仕事の前に気合いを入れるためにドリンクを飲む人も多いはずです。ならば、崖を登る前にドリンクを飲んでおけばいいのでは……という気もします。しかし、実際のCMはそうなっていません。それは規制があるからです」

リポビタンDは指定医薬部外品だが、「薬事法」や「医薬品等適正広告基準」(昭和55年厚生省薬務局長通知)などでその広告について規制されている。要は「誇大広告をしてはいけません」「承認を受けている効能効果以外を謳ってはいけません」ということが決められている。

「リポビタンDの効能は『疲労回復、滋養強壮』です。『疲労の予防』のようなことは含まれていません。つまり、『あらかじめドリンクを飲む→元気に崖を登り切る』という流れにすると、効能効果の範囲を超えた“誇大広告に”になってしまうというのが、業界団体としての見解だというのです」(原さん)

だから、ドリンクは「ピンチ脱出後」に飲まないといけないのだ。

今回ご紹介した「栄養ドリンクCM規制」は、お役所が規制によって様々なことを、本当に細かいところまで決めている、という中のほんの一例。それが国民や民間企業に実害を与える「おバカ規制」が日本には沢山ある。それらをまとめ、さらに今、大きな問題となっている電力に関連する規制その他、大幅に加筆したのが『「規制」を変えれば電気も足りる』という新書。

お役所の時代遅れな感覚や既得権を守ろうという思考が、いかに日本をダメにしているか確認するとともに、「おバカ規制」に騙されない思考回路を身につけるための絶好の入門書となっている。

Amazon.co.jp: 「規制」を変えれば電気も足りる (小学館101新書): 原 英史: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4098251124/

※画像: DSC00210 / freeheelskiing_2 / http://www.flickr.com/photos/freeheelskiing_2/141256432/

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