【諦めるのも愛情?】社会人が犬を飼う前に絶対チェックすべき7項目

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忙しいビジネスパーソンのなかには、そのストレスを癒すために犬を飼いたいと思う方も少なくないでしょう。

しかし思いつきで飼ってしまってから、多忙で一緒に過ごせなかったり、思った以上にお金がかかったりと、困ってしまうことも。

そこで今回は、All About「犬」ガイドである大塚良重さんに、忙しいビジネスパーソンが犬を飼うメリットとデメリット、実際に飼う前にチェックしておきたい項目を聞きました。

忙しい人が犬を飼うメリット

大塚さんによれば、忙しい人でも犬と過ごすことで、人生が豊かになることがあるそうです。

「犬を飼うことは、人の人生における最上のスパイスだと思います。犬と暮らしたことで人生観が変わったり、新たな道を見つけたり、仕事や人生そのものが変わることさえあります」(大塚さん:以下同じ)

具体的には、4つのメリットがあると大塚さんは言います。

ストレスを軽減できる

「犬は人間と違い、何も言わず、その人のすべてを受け入れてくれます。犬と暮らすことで、精神的安定を得たり、安心感を得るなど、精神面での効果を期待することができます。 また、人には言えない悩みがある場合も、愛犬相手に喋るだけで軽くなったり、迷いが吹っ切れたりすることもあります」

規則正しい生活により、健康になる

「忙しい人の生活は不規則になりがちですが、犬と散歩に出かけ、一緒に遊んだり世話をしたりすることで、体を動かす習慣ができます。さらに愛しい相手を想う気持ちを抱くことで、より健康が維持できるのではないでしょうか」

友達や知り合いが増え、交友範囲が広がる

「犬を連れていると知らない人から声をかけられることがよくあります。それをきっかけに友達になれることもあるんです。

さらに近年では、インターネットを通じて、同じ犬種や病気、スポーツなど、犬に関する共通のテーマで繋がる人達が多くいます。友達関係になるのはもちろん、何かで困った場合に助けてもらえることもあります」

ものを見る視点や考え方が変わる

「犬の姿から“生きる”ということを真面目に考えてみたり、犬の健康を考えることを通じて、自分自身の健康や環境問題、食の安全性などについても考えるようになるなど、ものを見る視点や考え方に変化をもたらしてくれることがあります。

また、犬は飼い主の鏡。飼い主の接し方で、犬は変わります。それに気づけば、犬の姿を通じて自分の性格や言動、態度などを再認識し、直そうと思うこともあるでしょう。自分を再発見・再認識できるチャンスもあるというわけです」

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忙しい人が犬を飼うデメリット

忙しい人が犬を飼うことには、多くのメリットがあることがわかりました。しかし、次のようなデメリットもあるそうです。

愛犬を孤独にする時間が長くなる

「愛犬と接する時間が短くなりがちだと、関係を築くまでに時間がかかってしまうことが予想されます。

また、犬はもともと群れで生活する動物です。一人ぼっちで過ごす時間が長くなると、寂しさや不安から吠え出す場合もありますし、暇でイタズラをしてしまったり、そのイタズラも破壊的なものになることもあります」

しつけがしづらい

「子犬で家に迎えるにしろ、成犬で迎えるにしろ、最初のしつけが肝心。そのしつけにかける時間が確保しづらいとなると、飼い主が満足できるまでしつけるには時間を要します。また、しつけに失敗する可能性も高くなると言えるでしょう」

散歩に行けず、犬の健康に問題が生じることがある

「毎日ではなくても、できる限り定期的に散歩に出てあげることが、犬の肉体的、また精神的健康に繋がります。

また、とくに子犬の場合は、犬としての社会性を身につけさせるためにも、人や車、音、匂い、感触などいろいろなものに慣らしてあげる必要があります。 しかし、飼い主が忙しいと散歩に行く機会が減ってしまうので、犬の健康、また社会性という点でも問題が生じることがあります」

愛犬に異変があった時に気づくのが遅れる

「留守の時間が長い場合、愛犬に異変が起こったり、危険なイタズラをしていたりしていても発見が遅れることが予想されます。異変が心配な場合は、外出先でも愛犬の様子が確認できるように、Webカメラを利用して観察を怠らないという人もいます」

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忙しい人が犬を飼うときチェックすべき7つの項目

以上のようなデメリットをなるべく避けるために、忙しい人が犬を飼う前にチェックしたいのは以下の7項目だそうです。

犬の世話にかけるだけの時間を確保できるか

「特に子犬のうちには何かと手がかかりますし、食事や掃除など、日々それなりの時間を要します。慣れるまでは慌しく感じることもあるでしょう。自分のことをやるだけで精一杯という状況では、犬と暮らすのは難しいと思います」

自分の体力に問題はないか

「子犬、活発な犬、大型犬を扱うには、より体力も必要になります。何より、自分自身が健康であることが大事。少々健康に問題があっても、犬を世話するだけの体力は必要です。 仕事や日々の生活で疲れきっていて、とても体力がもたないという状況であるなら、犬の世話は難しいと言わざるを得ません」

犬の飼育に必要な費用を確保できるか

「犬を世話するにあたり、まったく費用をかけないというのはやはり現実的ではありません。その出費が可能かどうか、自分の経済状況から考えなければなりません。

また、犬を飼育するには年間で10万円から36万円ほどかかります。具体的には、フード代には約4万8千円、ワクチンなどの予防費には約2万8千円、日用品には約2万円などがかかってきます。 (参考:「毎年恒例! ペットにかける年間支出調査(2014年) 」アニコム損害保険株式会社)」

その犬に必要なスペースを確保できるか

「室内飼育をする場合、仕事などで家を留守にするあいだはケージの中で犬を過ごさせることがあるでしょう。

その場合、小型犬であれば少なくとも畳半畳~1畳分程度、大型犬であれば畳2~3畳分程度はスペースが必要になります。部屋の中にそれだけのスペースを確保できるかどうかを確認しましょう。

また、犬は暑さと湿気に弱いので、通気のよい場所に居場所を作ってあげることも大切。犬が落ち着くことができ、通気もよく、かつ動き回るのに支障のない程度のスペースを確保できる場所が作れるか考えてみてください」

犬と暮らせる生活環境にあるか

「集合住宅や貸し家に住んでいた場合、ペットが禁止されているにも関わらずペットを飼育すると、トラブルのもとになります。なかには罰金を支払う、犬を手放す、家を退去するようなケースもあります。

規約の存在する住宅に住んでいる場合には、ペット飼育が可能かどうか、また、可能な場合でも飼育頭数や種類、大きさなどが限定されていることがありますので、確認する必要があるでしょう」

自分の代わりに面倒を見てくれる人はいるか

「自分自身が病気やケガで、犬の面倒を見られなくなるという状況もあり得ます。そのような場合、家族や親戚、友達など、自分に代わって犬の面倒を見てくれそうな人がいるかどうかは大事でしょう。

一人暮らしの場合には、折を見てそうした信頼できる相手を探して、お願いしておく必要があります」

シニア犬になっても面倒を見切る自信があるか

「犬もやがては老いを迎えますし、突然体調が変化することもあります。犬の寿命も延び、介護生活となるケースも珍しくなくなってきました。シニア犬の介護には、愛犬への気配りと手間隙がかかります。

忙しい中、昼休みには一旦自宅に戻り、寝たきりの愛犬の面倒を見続けた人もいます。睡眠時間が3時間になっても、愛犬の介護を続けた人もいます。愛犬が介護状態となった場合には、生活もガラッと変わってしまいます。忙しい身であっても、愛犬がいつかそういう日を迎えたならば、ちゃんと面倒を見てあげられるかどうか熟考する必要があるでしょう。

シニア犬を預かってくれる施設もあることはありますが、『年老いて面倒か見切れなくなったら預ければいいや』などと安易に考えて欲しくはありません。それならば、最初から犬と暮らさないことです。

人間より寿命は短くとも、十何年生活を共にし、人生のパートナーとなった愛犬です。子犬の可愛さもさることながら、共に長い時間を一緒に過ごしたからこそ、シニア犬の可愛さは格別です。

シニア期、特に介護が必要となってからの時間は、愛犬と過ごす最も濃密な時期であると私は考えています。どうしようもない理由で預けるしかない場合は仕方ありませんが、愛犬が最期を迎えるまで共に過ごしてこそ、“犬と暮らした”と言えるのではないでしょうか」

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飼うことを諦めるのも愛情のひとつ

大塚さんは「一緒に暮らすことは諦める、というのも犬に対する愛情のひとつ」と言います。

「いつか犬と一緒に暮らすことを願うのであれば、犬とはどういう動物なのか、それまでの間に勉強しておくのもいいのではないでしょうか。犬と暮らせるようになった時、その知識はきっと役に立つことでしょう。

また、犬と暮らすことを選択した方は、いつかきっと愛犬から多くのものを与えてもらえたことに気づくことでしょう。愛犬の存在によって人生が潤うことを心より願っています」

犬と生活する時間は、人生でかけがえのない経験となるようです。だからこそ、犬も自分もしあわせになれるよう、仕事状況や収入などを検討したうえで、犬を飼うのかどうか決断することが大切なのですね。

取材協力:大塚 良重

All About「犬」ガイド。 1頭の犬との出会いが人生を変える。愛犬への感謝と、純粋なる犬達の素晴らしさを多くの人達と共有したくドッグライターに転身。犬専門の月刊誌での連載に始まり、取材記事をメインに、書籍、一般雑誌、Webなどで執筆。自著に難病を患った少女と愛犬達の日々を描いた『りーたんといつも一緒に』(光文社)がある。特に老犬介護とペットロスはライフワークテーマ。信条は、“犬こそ人生のベストパートナー”。

WRITINGミノシマタカコ

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