クラムボン、水カン、小室哲哉らが共演した一夜ーー〈ポタフェスライブ 2015〉ライヴレポート

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クラムボン、水カン、小室哲哉らが共演した一夜ーー〈ポタフェスライブ 2015〉ライヴレポート

12月10日(水)、東京・豊洲PIT行われたライヴ・イベント〈ポタフェスライブ 2015〉。

〈ポタフェスライブ 2015〉は、イヤフォンやヘッドフォン、ポータブル・アンプなどモバイルのオーディオ機器の魅力を伝えるべく12月19日、20日に東京・ベルサール秋葉原で開催されるポータブルオーディオ・フェスティバル〈ポタフェス2015〉の関連イベント。会場では、クラムボン、小室哲哉、水曜日のカンパネラ、ドラム☆ピエール中野、ヒステリックパニックがライヴを行った。こちらにレポートをお届けしよう。

突如会場に「ミュージックステーション」テーマ曲のイントロが流れると、曲はそのまま嵐「A・RA・SHI」にスライドし、ハンドマイク片手のピエール中野が熱唱しながらステージへ出現。強烈なインパクトに気を取られているお客さんを置き去りに、中野氏は特殊なパフォーマンスを続ける。既存の曲に合わせてドラムを叩くパフォーマンスを行っている彼は、この日もPerfume「レーザービーム」、NHKの幼児向け体操ソング「ぐるぐるどっか〜ん!」、童謡「どんぐりころころ」など奔放な選曲に合わせてドラムを披露。躁っぽいMCと脈略のない選曲のパフォーマンスは一見バカバカしいがやたらとキャッチーで、会場を盛り上げるの効果は抜群。アニメ「おそ松さん」に『アロマ企画』という単語が登場したこと嬉しそうに早口で話す姿が妙にオタクっぽくて好感が持てた。

続いては水曜日のカンパネラ。「ディアブロ」のイントロと共にコムアイがステージに登場し歌い出した…… のだが、20秒ほどしたところでコール&レスポンスがなってないと曲を中断。そこからコール&レスポンスの練習がはじまった。不思議な事に、何度も「いい湯だね」のレスポンスを練習することで会場に段々と一体感が生まれていくのがわかる。「桃太郎」「ツイッギー」を経て演奏された「メデューサ」では、コムアイがステージから降りて観客後方や2階を走り回る。彼女がライヴ中何度もお客さんとコミュニケーションを取ろうとするのは、楽しませようとする姿勢の表れなのだろう。3,000人規模のライヴハウスで行われているのに、コムアイと一対一でやりとりをしているような親密さを感じた人は自分だけではなかったはず。

ラウドでストイックな演奏と、どこか親しみやすいキャラクターが同居するライヴで会場を沸かした名古屋のミクスチャー・バンド、ヒステリックパニック。かっこよさとコミカルさ両方を兼ね備えたライヴで、会場をおおいに熱くした。

そんな彼らのライヴが終わると、ステージに6台のキーボードがセッティングされる。その様子から次の出演者を予想した女性たちが客席前方に集まり、黄色い声が漏れ始めている。革ジャンに金髪とクールな表情で小室氏がステージに現れると、女性たちの声がさらに大きくなっていく。ボトムの太いリズムトラックを流しながら6台のキーボードを両手で操る様子は、まさしくTK。低音がぶっとくアップデートされたglobe「DEPARTURES」や、TMN「Get Wild」などお馴染みの曲でしっかり盛り上げ場所を作っていたのもさすがだった。

3人のみのミニマムな編成なのに、力強くて求心力がある。この日のクラムボンステージに圧倒された人は多かったはず。笑顔でお客さんにハンドクラップを求める原田郁子の笑顔は10年前と変わらないように見えるのに、タイトな演奏は当時とはまるで違っている。「シカゴ」「サラウンド」などの定番曲からは、今のクラムボンが持つバンドとしての凄みや説得力をより強く感じて感動してしまった。ちなみにmito氏にとって「音楽家として一番大切な存在」が小室氏とのことで、小室氏と楽屋で会ったことを「20周年の武道館ライヴを飛び越えて今日が自分にとって最高の日」とかなり興奮気味に語っていた。

出演者のジャンルがバラバラであったが、コムアイの「なにが起こるかわかるイベントに出るのは楽しくない。普段は混ざり合わない人たちが混ざった場所で自分の音楽を聴いてもらうのが嬉しい」という言葉通り、統一されていないからこそ感じられる面白さがあるイベントだった。

なお、この日のライヴ音源のうち、クラムボンと水曜日のカンパネラのライヴ音源は、12月19日(土)と20日(日)にベルサール秋葉原で行われる「ポタフェス2015」で試聴が可能となる。DSD 11.2MHzの高音質でライヴ音源を聴くことができる貴重な機会となるので、興味がある方はぜひ体験してみてほしい。(原田)

写真 : 大橋祐希

〈ポータブルオーディオフェスティバル2015〉
2015年12月19日(土)、12月20日(日)ベルサール秋葉原 地下1階・1階・2階・3階
入場料 : 無料
時間 : 11時~18時(入場は17時30分までとなります)

・ポタフェス2015公式ページ
http://www.paudiofes.com

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