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心のバランス崩れていませんか? 3つのチェックポイント

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 何かを始めたいとき、進めたいとき、心の状態がどのようになっているかはとても大事なこと。心のバランスを崩していると、どうしても自分に無理を強いてしまうことになります。

 『アドラー流 心のダイエット』(佐藤綾子/著、集英社/刊)は、心理学者アルフレッド・アドラーの心理学メソッドを応用した30日間で新しい自信と勇気を手に入れるレッスンが書かれた一冊。著者の佐藤綾子さんは日本におけるパフォーマンス学の第一人者として活躍しており、日本大学芸術学部の教授でもあります。
 佐藤さんは著作が180作以上を数える多作の作家ですが、本書はどのような位置づけで書かれたのでしょうか。そのインタビュー、今回は後編です!
(新刊JP編集部)

■心のバランスが崩れていることに気づくには?

――心のバランスが崩れていることを自分で気づくために、どのようなところに注意すべきなのでしょうか。

佐藤:「課題ストレス」という有名な現象があります。「明日英語でスピーチをしなさい」という課題が、英語が大好きな外向的な人に与えられたら、ルンルンとうれしいことでしょう。その人にとっては、これはとても快適な「善玉ストレス」です。
ところが、英語が大嫌いで、おまけに人の前で話すのも足がガタガタ震える、という人にとっては、もういけません、夜も眠れなくなるでしょう。朝起きた時からすでに声が上ずり、足がガタガタし、檀に上がったら最後、頭の中が真っ白になってしまうでしょう。これが「悪玉ストレス」です。同じようなストレスでも、こんなに反応に個人差があります。でも、一般論としては、何か大切なものが二つ以上同時に壊れた時、人間はとても崩れやすくなります。たとえば、友人関係が破たんして絶交され、友達が一人もいなくなった。その時に、家族が重病になったりすると、二つの悪玉ストレスがあなたを攻めてきたことになります。そこで心のバランスが崩れてしまうわけです。
自分で心のバランスが崩れているなあと気付くのは、まず夜よく眠れているかどうか。第二に、普段ならば軽々とできている仕事が、なかなか進まないということ。第三に、新しい人や新しいことに会うのが億劫になる、というのがポイントです。もしも、そんな現象が自分に起きたら、今自分にかかっているストレスが、自分のストレス耐性を超えているのだと気づきましょう。

――本書を読むと、普段見ていたり考えていたりというところの視点を変えることが大切だと思いました。前向きに受け取ったり、普段と違うことをしてみたり……佐藤さんご自身もそうしたご経験がおありなのですか?

佐藤:私自身、新しいことだからやらない、という選択をしたことは、あまりありません。
たとえば、私が心理学博士号を取るために、新しく論文を書き始めたのは50歳でした。(執筆に4年かかりました!)そのころ、偶然、オリンピックのモーグル選手の、Mさんが「スキーをやってみませんか」と声をかけてくれました。何十年もやってないしどうしようかと思ったのですが、思い切って、スキー板からウエア、シューズまで一式彼に選んでもらい、もう一回スキーをやってみました。そうしたら、最初は転んでばかりで、まったく前に進みませんでした。でも、丸一日頑張ったら、最後は、昔の半分ぐらいはスキーができるようになりました。新しいことをやるのは、こんなふうにおもしろい発見があって、自分自身を楽しませてあげることになります。
極めつけは、つい先日、買ったばかりの新車をガレージにぶつけて、大修理になってしまいました。でもそのとき、「誰かほかの人に被害を与えなくて、自分の家でよかった」と思ったら、がっかりするどころか、ニコニコ笑うことができました。

――この60のレッスンで、特にオススメのレッスンを3つ教えて下さい。

佐藤:60レッスンの中でオススメの3レッスン。なかなか難しい質問です。なぜならば、私は60レッスンすべてが大切だと思っているからです。
でも、選ぶとしたら、ひとつめは1番の「ないものリストより、あるものリストをつくる」という習慣です。お金がない、友達がいない、住んでいるところが都会じゃない、卒業した大学が有名校じゃない、美貌じゃない、ボーイフレンドがいない、あいにく兄弟がいなくて一人っ子だ、などなど、私たちはつい、ないものを数え上げます。まわりにたくさんのものを持っている人がいると、その人に比べればないものがすぐ見つかるので、「ないものリスト」作りは上手なのです。
でも、今の自分を棚卸しして、あるものを書きだすと、思いのほかたくさんあってびっくりしますよ。「あるものリスト」作りは本当にオススメです。
ふたつ目は、11番目の「誰かのせいで困っているのではない」という項目です。困っていることは、だいたい誰かのせいにしたいですからね。正直に書くと、つい先日の私の出来事がそうでした。前日に花屋さんに花束を頼んで、お金を払っておきました。翌日花屋さんに花を取りに行ったら、なんと花は全部40センチに切られて、花束はミニブーケのようなっていました。「なによ!きっとアルバイトの店員さんが何も考えず花を切ってしまったに違いない」と私は心の中で思いました。「こんなアルバイトがいるから、世の中みんなおかしくなるんじゃない!」と叫びそうになりました。でも、口には出さないで考えました。私が「40センチではなく、長いままに切らないでください」と言っておけばよかったのです。
私が言っていなかったから、アルバイトの女性が切ってしまった。結局、花の丈が短くて困っているのは、彼女のせいではなくて、私のせいだと思い直したのです。そうしたら腹立ちがおさまりました。
三つ目は26番の「雨の日でもくよくよしない」という項目です。人生は晴天の日だけだなんて、誰が決めたでしょうか。失敗するときもあれば、忘れ物をするときもあります。化粧がうまくいかなくて、アイラインを三回描くこともあるでしょう。職場で大きなミスをすることもあるでしょう。でも、それを気にして眉をひそめ、声を落とし、おどおどした様子をしていたら、次の悪いことが降りかかってきます。「泣きっ面に蜂」とか、「弱り目に祟り目」ということわざの通りです。雨の日でもくよくよしない、雨の日ほど「さあ、やってやるぞ。なんでもこい!」と明るい声で胸を張って、道を歩いてみることです。

――本書をどのように使ってほしいですか?

佐藤:これはみなさんの腕にかかっています。ちょっとクサクサしたとき、落ち込んだ時にこの本を開いてもう一度読んで見るのも、よい治療薬になります。
「今はだいたいうまくいっているけど、もっと楽しいことあるかな」と思うときも、どこかのページを開いてみてください。この本には、どんなときでも必ず、あなたの新しい気づきがあるでしょう。心をちゃんとヘルプしてくれます。

――このインタビューの読者のみなさまにメッセージをお願い致します。

佐藤:誰だって、自分が他の人より優れていて、目立つほど美人で、何でも完璧にできたら、人生は「楽勝気分」でしょう。でも、保証します。そんな人はこの世にはいません。みんなどこか何かが足りないのです。足りないことを「unfinished(未完)」と呼びます。
私は大学時代「未完の女」という英語の本を読んで、大感動しました。「未完」でいい。だから人生はおもしろい。そう思って、一歩だけ前に進んでみましょう。

(了)


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