広さ半分の家への引越しレポ[後] とくに大変だったゴミ処分はこれだ

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広さ半分の家への引越しレポ(後) とくに大変だったゴミ処分はこれだ!

11回目の引越しはゴミとの闘いだった。その過程でいろいろなものを処分した。なかでも心の葛藤を覚え、気持ちの整理が難しかったのが両親の遺品の処分だった。実家の家財の処分と今回の引越しが連続したので、遺品整理にはかなり精通してしまった。また、筆者の場合手順が複雑で結局処分できなかったのが古いパソコンだった。ここでは処分が大変だったゴミとその処分法を紹介しよう。
遺品整理のポイントは換金性にこだわらないこと

私の両親は生前から仲が良かったが、逝くときも仲良く同じ年に相次いで逝ってしまった。父親の趣味は多岐にわたり、書道と茶道は師範代を務めるほどだった。そのため名古屋の実家には墨や筆、大小の半紙類など書道用品のほか、油絵の具やキャンバス、額縁など絵画関係の材料、抹茶茶碗や花活け、掛け軸などの茶道具が大量に残された。

こうした趣味の道具は興味のない人間から見れば単なるガラクタだ。試しに古道具屋さんに来てもらったが、無料でも引き取れるものはないと言われてしまった。やはり時間がかかっても同好の士に使ってもらうのが一番いいだろうと判断して引き取り手を探した。

絵画関係の材料は従姉妹のひとりが引き取ってくれ、残った絵の具も父親と同じ絵画教室に通っていた方が「固くなった油絵の具もまだ使えます」といって引き取ってくださった。書道関係の道具のうち、名古屋にあったものは弟の友人の書道家の方が引き取ってくださり、東京に持ってきた書道具は父親が以前から書道具を購入していた店が無料で引き取ってくれた。

遺品整理のポイントは、換金性にこだわらないことだと思う。「ひょっとしたら高く売れるんじゃないか」などと考えるとろくなことはない。自分の手に余るものは、目利きのできる人に丸ごと預けることだ。レコード、本、カメラ、釣り道具などは郵送で買い取るシステムがあるが、換金を優先すると中には引き取り不可で戻され、目的を果たせない場合もあるので注意したい。今回の引越しでも、結局買い取ってもらったものはひとつもなかった。仏壇は「精(しょう)を抜」いてもらえば処分できる

実家の整理というと、ご先祖様の仏壇をどうするかは大きなポイントだ。幅1間(1.8m)もあるような大きな仏壇でなくとも、古くなった仏壇をそのまま新居に持って行くことは難しい場合が多い。また代々の位牌がたくさんあると現代風のコンパクトな仏壇を購入してもすべての位牌を納められないことがある。こんなときは自分の家が檀家になっているお寺さんに相談するのがいい。今回はわが家の菩提寺で名古屋の八事にある光真寺に相談、代々の位牌をひとつにまとめていただき、そこに新しく両親の霊も一緒にしてもらうことにした。

古くなったり、大きすぎて自分の家に持ってこれない場合は、新しく買い替えることになるが、古い仏壇はお寺に頼んで「精(しょう)を抜く」という作法を行ってもらう。これを行ってもらったあとは、仏壇も普通の木の箱にもどるので、家具と同じように処分して問題ないそうだ。
新しい仏壇を買い、そこに位牌を納める際は、抜いた「精(しょう)を入れる」という作法が必要になる。家電の処分では古いパソコンがいちばん厄介

家電の中には法律(家電リサイクル法など)に則って処理しないと不法投棄になるものがある。パソコン、パソコンのディスプレイ、冷凍庫、冷蔵庫、エアコン、テレビなどがそうだ。このうち最も厄介だったのがリサイクルが義務化される前に購入したパソコンの処分だった。

パソコンを処分する際、まずチェックするのはPCリサイクルマークが貼ってあるかどうか。目安は、購入した時期が2003年10月以前か以後か。これ以後に販売された家庭向けのパソコンには、原則PCリサイクルマークが貼られている。PCリサイクルマークがあればパソコンの処分は比較的簡単。次の3STEPを踏めばいい。

STEP1:メーカーのリサイクル窓口に回収を申し込む
STEP2:古いパソコンを梱包する
STEP3:送られてきたエコゆうパックの伝票を貼り、郵便局に持ち込む

もしこのマークがパソコンに貼ってなければ、上のSTEPに「パソコンのリサイクル料金を支払う」という作業が加わる。パソコンメーカーに申し込んだ後、振込用紙が送られてくるので指定の料金を振込み、受領証を郵送するとSTEP3のエコゆうパック伝票が送られてくる。リサイクル料金はパソコン本体と液晶ディスプレイそれぞれが3000円+消費税が目安だ。

冷凍庫、冷蔵庫、エアコン、テレビなども同様の仕組みがある。今回の引越しでは三鷹市の家電リサイクル受付センターを利用して25型のブラウン管テレビと小型の冷凍庫を処分。かかった費用は約1万2000円だった。粗大ゴミならケタ違いに低い料金で処分できる

家具やリサイクル法対象外の大型家電を、とにかく低い料金で処分したいなら各自治体に粗大ゴミとして処分してもらうのが一番だ。今回の引越しで、家具や電化製品などを粗大ゴミとして処分する際にかかった費用は、つぎに説明する多量ゴミと合わせて約2万3000円。三鷹市の場合、粗大ゴミは電話で処分したいモノを登録し、粗大ゴミとして出す日を決め、専用のシールを購入することで料金を払う仕組みだ。

三鷹市の場合、通常のゴミ回収は量が限られている。だが多量ゴミとして粗大ゴミと一緒に出せば一袋(45L)100円でいくらでも出せる。小型家電や小さな燃えない物、衣類なども一気に片付くから便利だ。今回、不要品の整理で出た不燃ゴミや可燃ゴミは45Lのビニール袋で72袋に及んだ。

両親の遺品の整理は「だれかに使ってもらえば」という姿勢が大切。価値の分かる人に処理を任せる方がスムーズにいく。仏壇や位牌はお寺に相談すればコンパクトにできる。古いパソコンの処分は時間もお金もかかるから早めに手を打つこと。家具や大型家電は粗大ゴミとして出すのが一番だ。
ところで居住スペースが半減した新居の住み心地だが、両親がいなくなり家族3人になっても、やはり狭い。あれだけ捨てたはずなのに、部屋中にまだモノがあふれている。12回目の引越しに向けて、さらにモノを減らしていきたいと思っている。●シリーズ前編
広さ半分の家への引越しレポ(前) 知っておくべきゴミ処分ノウハウ
元記事URL http://suumo.jp/journal/2015/09/11/97110/

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