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Shinkansenを世界に売り込め!『世界高速鉄道会議』

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東京国際フォーラムで開催された「第9回UIC世界高速鉄道会議」を取材した。

日本では初開催で国際鉄道連合とJR東日本の主催で、高速鉄道に特化した国際会議では世界最大の規模だという。
プログラムは大きく展示会と会議に分けられ、4日間の会期中に世界各国の鉄道関係首脳やメーカー等、約1000名が出席するという。

日本の新幹線がホスト役とあって、会場内のいたるところに「Shinkansen」が登場し、JR東日本を中心として新幹線をいかにアピールできるのかが注目された。

今回、記者は展示会を中心に取材した。
JRが出したパネルには国鉄時代からの新幹線の歴史がまとめられていた。
一般に高速鉄道は英語で”bullet train”なのだが、日本の新幹線だけは固有名詞で”Shinkansen”で通用する。列車名を表現するときだけは”Super Express”というが、これも新幹線と訳されていることが多い。それだけ日本の新幹線は世界から一目置かれている存在だと言って過言ではない。

このロゴマークに懐かしさを覚えるのは若い人には無理だろうか。日本国有鉄道のロゴマークである。新幹線は戦後、世界中で鉄道の斜陽化が叫ばれていた時代に国鉄が誕生させた鉄道世界の救世主だった。

JR西日本のブースでは最新の北陸新幹線用W7系、こだまに格下げになっても人気の500系、山陽・九州新幹線直通用のN700系7000番台を中心に展示していた。

一方、JR東日本のブースはホストとだけあって他社の3倍くらいのスペースで新幹線を売り込む。

外国メディアに特に注目されていたのはE5系の運転シミュレーターだ。

遊園地の遊戯よろしく、スーツを着た外国人が制帽を被せられて、列を作り運転を体験をする。

その様子を横から後ろから外国メディアのテレビカメラがおさえるという画は、なかなか面白い。

ブース内を歩いていると、高速鉄道とは全く関係のなさそうな通勤電車の扉のようなものが見えてきた。
どう考えても場違いだ。コンパニオンの和服は日本のおもてなしの表現としては素晴らしいものの、これはちょっと変だ。
担当者に聞いてみた。
「これは高速鉄道用の気密構造のドアなんです。新幹線もドアが閉まると内側から外側に強い圧力で押さえ込んで気密状態にします。しかし、通勤電車のような両扉ではそれが難しいのですが、作ってみましたので持ってきました。」

とまぁ、軽々しく言うが、実際にさわってみると扉が合わさる部分はくさび形になっていて、内側から押す構造になっていた。
新幹線は初代のぞみ号の300系試作車や500系は内プラグドアになっているが、コストが高く全面採用にならなかった経緯がある。
そう考えると、両扉になれば乗降に時間がかからず繁忙期にダイヤの乱れも少なくなるというものだが、将来の新幹線は両扉になっているのかもしれない。

最後に各国の高速鉄道の美しい写真を紹介しよう。
これはフランスのTGVで最高速度は毎時320キロメートル。

ドイツのICE3で300km/h。

イタリアのETR500で300km/h。赤い矢の愛称が付けられているイタリア的な素敵なデザイン。

ロシアのサプサンで250km/h。ロシア語でハヤブサの意。

スペインAVEのS-102で300km/h。

台湾の700T型で300km/h。東海道・山陽新幹線の700系を台湾向けに改良したもの。

JR東日本のE5系で320km/h。

高速鉄道の車両はデザインはお国事情で異なるものの概ね格好が良い。
初代新幹線の0系電車のだんごっ鼻を設計デザインした国鉄技術者の故三木忠直は当時、部下が試作に四苦八苦している様子を見て「美しい物を作れ、そうすれば解決する。」と断言したという。
高速鉄道車両が美しいのは、0系が誕生した昭和39年にはすでに決まっていたのかもしれない。
高速鉄道が産声を上げて半世紀あまり、Shinkansenの名は世界にこだまし、光のように駆け抜け、これから導入を計画する国々の望みにつなることを期待したい。

※写真はすべて記者撮影
 各国の高速鉄道画像はプレス向けに配信されたものを許諾を得て使用

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(執筆者: 古川 智規) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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