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それってホント!? 実は若者より高い「アメリカの50~60代の起業率」

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米国で起業家というと、一般的には若い「ミレニアルズ世代」(1980~90年代生まれ)を想像しがちです。2000年代に活躍し始めた彼らは、生まれながらにしてインターネットに親しんでいるハイテク世代なのですから。

ところが最近の統計では、それとは全く逆の結果が出ています。米カウフマン財団によると、1946年から1964年の間に生まれた「ベビーブーマー世代」が2015年に米国で起業する確率は、ミレニアルズ世代の2倍も高いというのです。(文:夢野響子)
豊富な社会経験、優れた経済感覚で成功を追う

ベビーブーマー世代の年齢は、2015年時点で51歳から69歳。リタイヤしていい年代も含まれているシニア世代ともいえますが、引退より起業を選ぶ米国のベビーブーマー世代の増加について、自身も起業家のピーター・ダイシーム氏が5月6日付のEntrepreneurに寄稿しています。

彼らが起業する理由のひとつは、経済的理由でのんびりした引退生活を送れないため。しかしそれ以外にも、のんびりしたライフスタイルを望まず、終わることのないアメリカンドリームを追いかけて起業する人もいます。

もちろんベビーブーマー世代には、若い世代のようなエネルギーはありません。ミレニアムズ世代には、長時間労働のためにオフィスで眠った方が理にかなっていると、住むところを持たない起業家すらいます。

しかし20代でスタートアップの起業家としてシリコンバレーを生き延びることは、誰にもできることではありません。これに対しベビーブーマー世代は「ワークライフバランス」をうまく取り、成功を追う能力と野心とを兼ね備えています。

さらにベビーブーマー世代には、豊富な人生・社会経験があります。ある程度の富も蓄えている上、典型的なミレニアルズ世代よりはるかに優れた経済感覚を備えています。
「世界を変える」と言わない落ち着きも

カウフマン財団はまた、1996年には全体の14%しか占めていなかった55歳以上の起業家が、2014年には23%になっていることを明らかにしました。また、ベビーブーマーが米国社会で事実上最も裕福な世代であること。1992年以降に65歳を過ぎて働く米国人の数が毎年増え続けていることなども示しています。

この調査では、ベビーブーマー世代の多くは、ある特定の業界に情熱をもっているか、収入を補いたいか、労働時間を以前よりも短縮したい(まだ50代の場合はそういう人もいるでしょう)などのライフスタイルの理由から、起業を選択していると判断しています。

また、ミレニアルズと比べて「世界を変えるために」という鳴り物入りの起業がはるかに少ないことも、ベビーブーマー世代の起業の成功に結びついていると分析しています。
日本の調査でも60歳前後に「小さなピーク」が

ダイシーム氏は「数字は嘘をつかない。やり直すには遅すぎることはない」と、ベビーブーマー世代の起業を後押しします。

彼らは少なくとも20年間高い技術とコンピュータを使って働き、学歴や意欲を持ち併せている人も多く、自らの若い頃の失敗を踏まえて次世代の起業家を指導するメンターという立場で起業に参加することもできるわけです。

日本の場合は20代30代の起業が多いのですが、経済産業研究所によると、60歳前後にも起業の2番目の小さいピークが来ています。この先日本で、第2の夢を追いかけて起業するベビーブーマーがもっと増えてくる可能性もあるのかもしれません。

(参照)Many Baby Boomers Are Choosing Entrepreneurship Instead of Retiring (Entrepreneur)

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