橋下府知事、ツイッター開始 きっかけはテレビへの不満
橋下徹大阪府知事が、2011年2月1日、突然ツイッターを始めた。既に100以上もつぶやいており、大阪都構想についての持論を中心に、自らの主張を展開している。橋下知事は、2011年2月2日午後に行われた記者会見で、ツイッターを始めた経緯について、自身が取材を受けたニュース番組での取り上げられ方に強い不満を持ったことが理由だと話した。
「これまでも、まわりからやれやれと言われてきた。それを自分の業務状況では無理だと言って断っていたが、『NEWSゆう』をみてバチンときて、やるーと言って急に始めた」
橋下知事を怒らせたのは、ABC朝日放送のニュース情報番組「NEWSゆう+」。橋下知事の一連のツイートによれば、知事は同番組の記者から1時間半の取材に応じた。その中で、大阪都構想について詳細にわたり説明したにもかかわらず、番組内では都構想の話がすべてカットされ、話の中でわずかに触れた平松・大阪市長についての言及部分のみが放送された。さらに、スタジオの司会者とコメンテーターはその内容をみて「説明不十分ですね」「もっとキャッチボールを」などとコメントしたという。橋下知事は、自分が取材に対して話したことと番組内でのその扱いの違いを詳細に説明し、取材した記者が番組内で説明せず、取材していない出演者が「説明不足」とコメントしたことを批判。「最悪の編集だ」と番組への怒りをあらわにした。
大阪府知事になる以前は、自身もコメンテーターとしてテレビ番組に出演していたこともあり、橋下知事の今回の番組内での扱いに対する怒りは相当のものだったようだ。同会見で橋下知事は、政治家がツイッターを利用することの利点を次のように話した。
「何を説明して、何が課題なのか、どこが問題点なのかを追求していくのが既存メディアだと思う。説明がないというなら、いくらでも取材してもらったらいい。そういう意味では、ツイッターで情報伝達がダイレクトにいくというのは、政治家にとってはものすごいフラストレーションがなくなる」
しかし一方で、
「既存メディアの発信力に比べたら今の段階ではツイッターの発信力はまったくないと思う。あとは発信者側の力量にもよるのかな」
とツイッターという”手段”が既存のメディアに比べ未だ発展途上であることも指摘。橋下知事は、会見後のつぶやきで、今後は1万を越えるフォロワーからのコメントにも返信していくとしている。橋下知事が今後、どのようにツイッターを利用し、ユーザーに向けて何を発信していくのか注目が集まる。
【関連サイト】
@t_ishin 橋下徹大阪府知事の公式ツイッター
大阪府/知事記者会見 平成23年(2011年)2月2日 知事記者会見動画
(村井七緒子)
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