妻は「致死容疑」を認めていない!? マスメディア報道と食い違う足立区男児不明事件

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東京足立区入谷で、当時3歳の皆川玲空斗(りくと)君が2年前から行方不明になっている事件。玲空斗君をうさぎ用のかごで監禁し、2013年3月に口でタオルをまくなどして窒息死させて遺体を捨てたとして、父親の皆川忍容疑者(31)と妻の朋美容疑者(28)が監禁致死と死体遺棄容疑で再逮捕されています。なお、夫妻は2014年6月に玲空斗君の死亡を隠し、児童手当や生活保護費をだまし取ったとして詐欺容疑で逮捕されており、忍容疑者は服役中、朋美容疑者は執行猶予付きの判決を受けています。

生活の苦しい家庭での子ども虐待ということで社会に衝撃を与えた今回の事件ですが、担当の岩崎孝太郎弁護士によると「報道とは食い違いがある」といいます。
報道によると、朋美容疑者は「言うことを聞かないので監禁するようになった」と述べており、忍容疑者が「山梨に埋めた」という述べていることに関しても認めています。しかし、忍容疑者が玲空斗君に口にタオルを巻いたところは「目撃も加担もしていない」と朋美容疑者が話しており、「報道では夫妻が共謀していることになっていますが、実際は食い違っています」(岩崎弁護士)と、朋美容疑者の致死容疑に疑義があるとしています。

忍容疑者は足立区内のホストクラブで働いていた時に、客だった朋美容疑者(28)と知り合って結婚しました。玲空斗君は3人目の子どもで、現在6人の子がいて児童福祉施設で保護されています。忍容疑者は定職につかず、朋美容疑者は統合失調症で通院していたということもあり、生活が厳しかったといいます。
忍容疑者は2014年10月に、当時3歳の次女を虐待した容疑でも逮捕されていますが、朋美容疑者は「玲空斗と次女は他の子供より言うことを聞かなかった」と述べています。
接見した岩崎弁護士に語った朋美容疑者の話によれば、約30万円弱の支給が生活保護費として振り込まれており、子どもの教育費や洋服代に毎月3~4万円を使い、残りの大半は外食代に消えていたといいます。

明らかに生活能力のない家庭で起きてしまった監禁致死事件。警察発表をベースとしたマスメディアの報道では伝わっていない事実があるということで、仮に裁判員裁判になった場合にどのような影響があるのか、注目されます。

※画像は該当報道記事・まとめサイトなどのキャプチャーより

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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