新時代の表現技法が誕生! 漫画家・斉藤むねおの「2.5次元マンガ」がスゴいと話題に
漫画家の斉藤むねおさんが自身のTwitterで公開した「2.5次元マンガ」がネット上で話題だ。
斉藤さんは、過去に『週刊少年サンデー』や『コロコロコミック』などで連載したり、ゲーム『ポケットモンスター 金・銀』に登場した「伝説のポケモン」をデザインしたりといった活躍で知られる実力派の漫画家。
注目を集める「2.5次元マンガ」は、ジオラマスタイルで普段は平面でしか見られない漫画を立体的に表現したものだ。でも2.5次元ってどういうこと? とイメージしづらい読者もいるのでは。一体どんな作品なのか、まずはいくつか見ていただきたい。
(C)斉藤むねお
ネット上では、「この作者は、頭の中はどうなっているのだろうな」「斉藤むねお先生、すでにトリックアートの領域です」などの感想に加え、ゆうきまさみ氏(漫画『機動警察パトレイバー』『鉄腕バーディー』の作者)をはじめとするプロのクリエイターからも多くの反響があった。
そこで今回、斉藤さんに「2.5次元マンガ」の制作経緯やその魅力について話を伺った。
「『トキワ荘プロジェクト』からの依頼で、僕は漫画家としてのスキルを上げるための技術や理論を生徒に教えています。受け持っている『背景講座』で使う教材を作っていたときに、『漫画をジオラマのようにもっと立体的に表現できたら面白いんじゃないか』と思い、実際に作ってみたところ、見事そのままのめり込んでしまいました」
「2.5次元マンガ」を作るためには、原稿の執筆だけでなく写真の撮影や編集にまで注意しなければならない。さらに、斉藤さんは作品のリアリティを追求するために、登場するキャラクターと同じ比率の教室や机といった小道具を電卓を片手に緻密に計算して作るそうだ。
「正直、普通の漫画と比べると、はるかに手間も時間もかかります。でも半立体のキャラクターと、3D空間から生まれる説得力というか不思議な共存感は『2.5次元マンガ』だからこそ表現できるものですね。昔の3Dゲームなども参考にしているので、懐かしく感じる方もいるのではないでしょうか」
将来的に「2.5次元マンガ」をどう広めたいかと尋ねると、「まだ模索中の表現が多くあるので、それを一通りは試してみたい。迫力のあるスポーツ漫画などでも挑戦してみたいですね」と教えてくれた。
「2.5次元漫画」は、斉藤さんのTwitterやホームページで見て楽しめる。まだ正式には決定していないが、商業誌での掲載や電子書籍による発表も検討しているそうだ。漫画の新しい可能性を切り拓く斉藤さんの活躍に今後も注目したい。
■関連リンク
・斉藤むねおさん 公式Twitter
・斉藤むねおさん 公式ブログ
・MANZEMI 作画プロフェッショナルコース
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