「カツカレー大盛り」って漢のロマンだよね @東京都八王子市『そば処 長岡屋』
『カツカレー』と聞いて人は何を想うのでしょうか? 日本人なら誰もが好きな日本のカレー、すなわちジャパニーズカレーライスにサクサク衣のトンカツ… まさに日本が世界に誇る食文化の結晶と言えるメニューでしょう。
ちなみに、筆者的に2020年の東京オリンピックで来ると思っているのは
『カツカレー』
『親子丼』
『ラーメン二郎』
であると確信しています。これらのメニューが大々的に海外メディアで特集され、これまでの寿司&天麩羅を上回るブームが来るのは間違いないでしょう。
しかし、誰からも愛される『カツカレー』ですが、その裏には恐ろしい一面があります。
いわゆる「デカ盛り」の定番のひとつが『カツカレー』である事を忘れてはいけません。初めての店で迂闊にも
「カツカレー大盛り!」
を頼んだりするのは、如何なモノかと存じます。店によっては大盛りにした途端、とんでもないデカ盛りが来る可能性を忘れてはなりません。
八王子でも屈指のデカ盛り店『長岡屋』のカツカレー
東京都八王子市にある『長岡屋』は、その界隈では有名なデカ盛りの店です。基本的には普通に美味しい蕎麦屋さんなのですが「大盛り」にした途端、普通ではないボリュームに変化します。
さらに裏メニューと言える「特盛り」ともなると、テレビに出るレベルの人、すなわち「セミプロ以上の実力」を持った人でなければ完食は不可です。素人が興味本位でオーダーするのは絶対に止めて下さい。
そんなデカ盛りの中でもカツカレーは別格で、そのスジでは
「長岡屋のカツカレー大盛りを食べて、初めて一人前の漢と認められる」
と言われています。『長岡屋』のカツカレー大盛りは、まさにデカ盛り界への登竜門と呼べる一品なのです。
まあ、そもそもがフードファイターを目指している訳でもない筆者が、挑む必要があるのかって話ですけどね。
蕎麦屋のカレーの美味しさの秘密
いわゆる「蕎麦屋のカレーは美味い!」と言う噂の真相を暴いておきましょう。誰もが聞いた事のある都市伝説みたいなモノですが、なんで蕎麦屋でカレーなのでしょうか?
基本的に蕎麦屋のカレーは、ぶっちゃけ「業務用のカレー」です。業務スーパーに行くと売っているカレー粉(カレールー)を使っています。
ちなみに家庭用のカレーと業務用のカレーでは、同じメーカー、同じ銘柄でも微妙に違います。業務用のカレーを研究する為に業務スーパーマニアの筆者がアレコレ試した結論です。
業務用だと何が違うのかと言うと、家庭用との絶対的な違いは「とろみ」ですね。ちょっと冷めてくると、途端に「もったり」した感じになるのが業務用のカレーです。
なんで同じ銘柄なのに、わざわざ細部を変えて来るのでしょうか? あくまでも筆者の妄想ですが、恐らくは営業中に
「もしかしてカレー足りねぇとかヤバイんじゃね?」
みたいな緊急事態が発生した場合に、水でシャバくしてもカレーとしての「とろみ」を維持する為かと思われます。
もしくは、最初から材料をケチってシャバく作ったカレーでも、なんとか体裁を保てるように家庭用よりも「とろみ」が強く出るようにメーカーが調整しているのでしょう。
「それって家のカレーより不味いんじゃね?」
みたいな疑問が浮かびますが、そうです。その通りです。
筆者も一通りの業務用カレーを試してみましたが、最終的な結論から言うとカレールーは普通のスーパーで売っているカレールーの方が美味しいです。
では、なんで蕎麦屋のカレーは美味しいのでしょうか?
これは店によりけりですが、業務用のカレーは選択肢が少な目です。家庭用ほどの種類はありません。
なので、どうしても他の店と同じ味になってしまう確立が高いので、店としてのオリジナリティを出す為に「そばつゆ」やら「だし」を隠し味として入れているのでしょう。
それが時として和風なカレー、すなわち「醤油」が微妙に香る蕎麦屋のカレーとして「蕎麦屋のカレーは美味い説」が広まったのかと思われます。
なので、家で蕎麦屋のカレーを再現しようと思ったら「和風だし」と隠し味の「醤油」をチョイと使うとイイ感じになります。
さらに業務用のカレールーを使うと、かなり忠実に蕎麦屋のカレーを再現出来る事でしょう。
『長岡屋』のカツカレー大盛りを食す!
そしてカツカレー大盛りの降臨です。ちなみに『長岡屋』の場合は盛りが上ブレする場合もあるのですが、今回はオーソドックスな大盛りのようです。
写真だと「皿に盛られた普通のカレーライス」ですが、実際には深さのある「丼に盛られたカレーライス」である事を忘れないで下さい。
ちなみに『長岡屋』のカツカレーはトンカツが別皿で出てくるので、衣サクサク派の筆者にとっては有り難いですね。
「カツカレーはカレーに乗っててナンボだろ!」
と言う人は、自分で乗せたらいいんです。このようにトンカツをONするかOFFするかの選択肢があると言うのは素晴らしい事だと思います。
『長岡屋』の丼の大きさは直径が「割り箸」の長さと同じくらいあります。深さもあるので丼の容量はかなりのモノになるでしょう。
若干、写真で見るとさしてデカ盛り感が掴めませんが、普通にプレートで出されるカレーよりも、確実に『長岡屋』の丼で出てくる方がボリュームはヤヴァィです。
一応、カレーっぽさを醸し出す為に、御飯を「ライス型」で盛りつけてあります。言うまでもなく世間一般のカレーは、あのライス型「1個分」で一人前です。
そして『長岡屋』の場合、あのライス型の下にもぎっしり御飯があります…
上から見ると普通のカレーライスですが、実際には恐ろしい盛り具合…
まさに八王子が誇る「デカ盛りカツカレー」です。
やはり『長岡屋』のトンカツは美味い!!
前回、筆者は『上カツ丼 大盛り』を食べて思いました。何気に『長岡屋』のカツは美味いんじゃないかと。
本来、記事としてみた場合「カツカレー大盛り」と言うフラッグシップは最後に出すべきアイテムです。
しかし、筆者はそれを我慢出来なかった… それほどまでにカツが美味しかったと言う事です。
カツカレーの場合、時として残念なトンカツが出てくる場合も少なくないのですが、写真を見れば伝わると思いますが、はっきり言って『長岡屋』のトンカツは期待を裏切りません。
このトンカツが乗って1000円とか最高過ぎませんか? それにプラス100円で大盛りですよ?
食べ物で値段ばかりを強調するのもアレですが、安くて美味しくてボリュームがあると嬉しいものです。
【悲報】カレーは普通だった件
そして長い前振りで万全を期した『長岡屋』のカツカレーですが、正直な所
「カレーは普通」
みたいな感想です。はい。
いや、ココは記事として盛ってでも「凄く美味しい!」と書くべきかもですが、筆者の場合、本当に心の底から感動しない限りは「美味しい」を連呼しないので、リアクションとしてはコレが正解かと思われます。
無論、カレーとして美味しくないって訳ではありません。ただ都市伝説みたいな「蕎麦屋のカレーは超絶ウメー!!!」ってインパクトが無かっただけで、普通に美味しいカレーです。
逆に、カレーが普通であるが為に御飯とトンカツの美味しさが強調されているので、食事としてのカツカレー大盛りは、非常に有効な選択肢とも言えるでしょう。
むしろ『カツカレー大盛り』として、これ以上のカレーの美味しさを求める必要はありません。『長岡屋』のカレーはトンカツに見事にフィットしています。
そして、いつもの事ですがサラダも結構ボリュームあります。コレをどのタイミングで食べるかで勝負が決まると言っても過言ではありません。ちなみに筆者は「サラダは最後にやっつける派」です。
『長岡屋』カツカレー大盛り 総評
こんだけ引っ張っておいて「カレーは普通だった」とか万死に値するとは思いますが、事実を事実として受け止める勇気… そういうのも時には大事かと思われます。
しかし、カレーの味が普通だったからと言って『長岡屋』のカツカレー大盛りが普通だったかと言うと答えはNOです。
あの圧倒的なグラフィックは、まさにデカ盛りの定番メニュー「カツカレー大盛り」を絵に描いたような迫力です。このカツカレーは世界中のどこへ出しても誇れる一品である事は間違いありません。
正直、記事を書くだけなら一回食べて写真を撮れば済む話ですが、そういうのを抜きにして
「プライベートで何度でも食べたいカツカレーである」
と言っておきましょう。『長岡屋』のカツカレー大盛りは、確実にカツカレーマニアの期待に応えてくれる一品です。
そして今回の「蕎麦屋のカレーは普通だった事件」は一週まわって未来に繋がる布石となる!! とだけ言っておきましょう。今はこれしか言えません(ネタバレになるので)
しかし! そう遠くない未来に、この言葉の意味を伝える日が来る事でしょう。
それでは、みなさんも是非『長岡屋』でカツカレーを食べてみて下さい。
そば処 長岡屋
住所 東京都八王子市椚田町1212-15
営業時間 11:00~15:00 17:00~20:00
定休日 火曜日
※この記事はガジェ通ウェブライターの「YELLOW」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。