桜餅がとけちゃった!? 新食感「花萌とろける桜もち」の正体は?
「花萌とろける桜もち」
あんこを道明寺粉の生地でくるんだいわゆる関西風の桜餅とは異なり、あんこの上に生地を流したカップタイプのスイーツ。実はよく似た見た目の「スプーンで食べる桜餅」という商品がサークルKサンクスから出ているようだが、そちらはあんこをくるまずに重ねてカップにつめたもので、文字通り普通の桜餅をスプーンで食べる形にしたものだ。対してこちらの桜色の道明寺生地は普通のものとは違い、とろけるような食感ということだが、はてさてその実態やいかに。
器の外から
パッケージを観察
桜餅を納めた透明なカップには帯のようにラベルがかけられている。
新杵監修
ラベルには明治四十三年創業、東京清瀬の老舗『新杵』の監修とある。これは期待できそうだ。
桜色と百塩茶の二層仕立て
うたい文句どおり、あんこの上に半透明のゼリーのような、桜色の生地が重ねられているのがわかる。では、そろそろ蓋を開けてみよう。
初顔合わせ
桜の香りが広がる
蓋を取ると、あのどこか苦いような桜の香りがふわりと広がる。あんこの百塩茶を透かしてやや暗い桜色の生地の上には純白のホイップ、そこにあしらわれた桜は鮮やかで、むしろ桃色と言っていいだろう。
味わい
底に敷かれていたのは小倉餡
スプーンを立てると思った以上に柔らかい感触。ありかなしかの手応えをかき分けてひとすくいすると、今度は意外とねっとり別れを拒む。そして現れたのは粒も見事な小倉餡であった。
桜道明寺と小倉餡のハーモニー
口に運ぶと桜の香りと共にやさしい甘さが広がる。ゆるく炊かれた桜色の道明寺生地は、ゼリーのようななめらかさの中に米粒の舌触りでほんのり甘く、小倉餡はさらりとした控えめな甘さの中に噛むたび豆の風味広がる小豆の粒。それらがない交ぜになってとろりと溶け、舌から喉へと消えてゆく。
軽いがコクのあるホイップ
箸休めならぬ匙(さじ)休めにホイップを口にすれば、こちらはたちまち消えるはかない舌触り。しかし、うっすら塩気にすら感じるあとに残った脂肪のコクが、次のもうひとすくいの甘さを引き立てるようだった。
咲き終えて
まさにとろける桜もち。どっしりした食べ応えの普通の桜餅も美味しいものであるが、こちらの軽やかな甘さ食感も決して引けをとらない。道明寺とも長命寺とも違う新しい形の桜餅、見かけたならばぜひお試しあれ。
それでは最後にとっておいた桜を湯呑みに浮かべ、桜茶として締めくくらせてもらう。
桜茶でもう一度香りを楽しむ
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