【グルメ知識】コーヒーに入ってる「カビ毒」は恐ろしいのか? 気にしなくていいのか? ついに判明!
コーヒーのカビ毒に関するご質問をいただきました。要点を抜粋しますと、「コーヒーにはカビが多いのでガンになる可能性があると聞きました。どこまで本当なのでしょうか?」とのこと。確かに、コーヒー豆はカビが発生しやすい食材でして、主にアフラトキシンとオクラトキシンの2種類が知られております。
・イライラはカビ毒が原因!?
どちらにも発ガン性がありまして、なかには脳や腎臓に悪いなんてデータも(英文)。コーヒーを飲んだあとに胃がムカムカしたり、急に集中力が切れてイライラしたりといった現象が起きるのは、このカビ毒が原因だって主張もあったりします。
・どれくらいカビが?
で、実際のところ、どれだけコーヒーにカビが混ざっているかというと、
「市場に出回るコーヒー豆のうち約50%からオクラトキシンが出た(英文)」
「ブラジル産のコーヒーの約30%からオクラトキシンが出た(英文)」
「カフェインレスコーヒーの約50%からアフラトキシンが出た(英文)」
などなど、怖いデータがてんこ盛りであります。日本では、アフラトキシンには規制値が定められてますが、オクラトキシンに関してはノーチェック状態。
・ダークチョコレートにも入ってる!?
と、これだけ見ると「もうコーヒーなんか飲まない!」とか思っちゃいそうですけど、ご安心ください。これらのカビ毒は、穀物やワイン、ビール、ダークチョコレートなんかにも入ってますし(英文)、母乳にもコーヒーと同じぐらいの量がふくまれております。
あまりにも自然界にはありふれた毒でして、相当な量を体内に入れない限り悪影響は出ないんじゃないかと。
・7~9割のカビ毒が消える
また、多くのコーヒー豆は加工の過程で消毒を行ってまして、およそ7~9割のカビ毒が消えることが知られております(英文)。実際、スペインで行われた研究(英文)では、多くの人の体内に入るオクラトキシンの量は、ヨーロッパの規制値のたった3%に過ぎないんだとか。
・コーヒーのカビ毒は健康に影響なし!?
そもそも、ここ数年で実証されたコーヒーの健康効果(記事)は、いずれも市販のコーヒー豆を使ったものでして、その点でも「コーヒーのカビ毒は健康に影響なし!」と言っちゃっていいんじゃないでしょうか。
・スペシャルティコーヒー
まぁ、それでもカビが入っているのが嫌だという方は、手作業で質の悪い豆を取り除いたスペシャルティコーヒーなんかを買ってみるのも手かも。ちょっとお高いですが、かなり美味ですしね。
執筆: Yu Suzuki http://yuchrszk.blogspot.jp
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