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誰かと一緒に過ごす「旅行」でも「旅」へと変わる瞬間がある

那覇のビーチにて(ライター撮影)

筆者撮影。那覇のビーチにて。

こんにちは! TRiPORTライターの小林香織です。

皆さんは「旅」と「旅行」、どちらが好きですか? 「何が違うの?」と思った方もいるでしょう。広い意味で捉えればどちらも同じと言えますが、私はこのような違いを感じています。

旅行は「誰かと一緒に目的を決めて楽しむバカンス」、旅は「自分のための自分で決めるご褒美」。それぞれに異なった魅力があり、どちらかを選ぶことなんてできませんが、旅行でも旅でも、目的をしっかり見つめることが大切だと思います。

何のために行くのか、そこで何を得たいのか。そのような目的を定めておくことで、旅行でも旅でも、ただ楽しいだけではなく、心に刻まれる何かを見つけられるのではないでしょうか。今回は、私が経験した忘れられない「旅行」と「旅」をご紹介します。

母が憧れた「沖縄旅行」

私の母は、生まれてから一度も飛行機に乗ったことがなく「いつかは乗ってみたいなぁ。沖縄に行ってみたいなぁ」と、しょっちゅうつぶやいていました。4年前、私の仕事が落ち着いたところで一念発起し、母の念願だった飛行機に乗って沖縄に行く夢を叶えることができたのです。

初めて機内に一歩を踏み入れた母は、「窓ってこんなに小さいんだね」と一言、飛び立つ瞬間は「わー! すごい!」と子供のようにはしゃいでいました。私は満足気に見守り、そのまま無事に那覇空港へ到着しました。

涙でにじんだイルカショー

美ら海水族館のイルカショー(ライター撮影)

筆者撮影。美ら海水族館のイルカショー。

車を運転することができない私たちは、バスツアーでビーチや首里城などを観光しました。母が特に楽しみにしていた「美ら海水族館」では、ジンベエザメの雄大さに驚き、真ん丸としたマナティーのかわいさに癒され、クライマックスはイルカショー!

陽気な音楽に合わせて、豪快にジャンプするあっぱれな技に思わず拍手喝采! それと同時に涙が出てきてしまいました。その理由は「いつかこのイルカショーを母と一緒に見たことを懐かしく思い出す日がくるんだろうなぁ。きっとそのとき、母はもういないんだろうなぁ」と思ったからです。そんな切なさも感じつつ、イルカの姿を目に焼き付けました。

この旅行は、「母に最高の思い出を贈りたい」という目的で計画したものでしたが、結果、母以上に私にとっても思い出深いものとなり、「誰か」と作る「旅行」であったと感じています。

続いて、「旅」のエピソードを紹介させていただきます。

願望を詰め込んだ旅

ボホール島の人気ツアーの一つ、ロボック川クルーズにて(ライター撮影)

筆者撮影。ボホール島の人気ツアーの一つ、ロボック川クルーズにて。

以前、フィリピンに留学していた彼と遠距離恋愛をしていた私は、3ヶ月の留学期間中、一度も会えないことに耐えられず、フィリピン行きを決意し、彼に「セブ島に一緒に行きたい」とお願いをしました。彼は首都マニラに近いクラークという都市に滞在していたため、セブ島まで飛行機で来てもらい、2泊3日の旅が実現したのです。

セブ島から船で2時間ほどの場所に位置するボホール島には「チョコレートヒルズ」という円錐形の丘が1,268個も連なる世界遺産があります。また、ジャングルの気分を味わえるクルーズを体験することができ、世界一小さいメガネザル「ターシャ」も見ることができるのです。私はどうしてもそこに行きたかったので、予定を立てて彼に提案。そして私の夢と希望が詰まったスケジュールが完成しました。

Marcin Brygoła「Around Philippines - 03.2014」より

Marcin Brygoła「Around Philippines – 03.2014」より

2ヶ月振りの再会は、お互いの近況を顔を合わせて話せる幸せを噛みしめながら、スタートしました。彼がフィリピンで目の当たりにした貧困という現実や、そんな境遇でも笑顔を絶やさない人々のこと、留学生には韓国人が多く、やたらと韓国人にモテるという自慢話…、すべてが新鮮で流れるように時間が過ぎていきました。

ボホール島の観光は天候にも恵まれ、念願だったクルーズもチョコレートヒルズも堪能し、記念写真もたくさん撮って、かけがえのない思い出となりました。ですが現実は残酷で、あっという間に2泊が経ち、ついに帰国のときが…。別れるときはさみしさの余り涙を隠しきれませんでしたが、この彼との思い出はまさに、「私」が決めた私のための「旅」であったと感じます。

旅行も旅も素晴らしい

ご紹介した「旅行」も「旅」も、私にとっては目的を十分達成し、心に刻まれた大切な時間となりました。どちらも「誰か」と一緒に過ごしたことに変わりはありませんが、母の憧れがキッカケとなり2人で作った「旅行」と、私が彼とどうしても一緒に行きたくて自分で決めた「旅」には、それぞれに魅力があったと感じています。

誰かと一緒に作っていく旅行、自分で作り上げる旅、ぜひどちらの醍醐味も味わってみてくださいね。

(ライター:小林香織)

Photo by: 小林香織

フィリピンの旅行記はこちら

*Marcin Brygoła「Around Philippines – 03.2014
*Takenobu Matsuo「元フィリピンセブ島住人の国内旅行記録 セブ島周辺
*Takanori Nakagome「セブの夕焼け Sunset in Cebu

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