ニコミュワークショップ最終日に行ってきた(後編) 夜クラスのレッスン紹介や湯澤幸一郎先生へのインタビュー

ステップです

引き続き『ニコニコミュージカル(以降、ニコミュ)』ワークショップの様子をお伝えします。後編では、夜クラスの様子、夜クラスを担当された湯澤幸一郎先生へのインタビュー、昼クラスと夜クラス両方に参加された生徒さんへのインタビューを紹介します。※前編はこちらからどうぞ(https://getnews.jp/archives/78597)

周りを飛びます

湯澤幸一郎先生のワークショップは、技術とセンスを磨く稽古でした。「身体は楽器だ」、という湯澤先生の稽古では柔軟体操を念入りにしました。首から、腰、もも、肩甲骨……、身体中の様々な場所を伸ばしてほぐしていきます。その柔軟体操の量からも、この後にやる運動の厳しさが伺えます。次にステップ・ウォーキングをしました。

笑顔が良いですね

足を四方に蹴り出すステップ、素早いステップ、胸や腰を動かしながらのウォーキングなど、リズムに合わせて様々なステップをやっていきました。4日間やっているだけあって、皆さんキレがあります。ミュージカル『コーラスライン』のリズムに合わせたダッシュをしている時などは、走っている生徒を他の生徒が応援している姿が見えました。かなり激しい運動なのですが、生徒同士励ましあって走っていました。これは今までのワークショップではあまり見ることのなかった光景でした。

『マグダラなマリア』1シーン

茅野先生のクラスで、『ロミオとジュリエット』の1シーンをやったように、湯澤先生のクラスでは、舞台『マグダラなマリア』の1シーンを演じていました。台詞劇の後に歌が入る難しいシーンです。このシーンは前回の湯澤先生のワークショップでもやっていました。

熱い演技です

最終日の今日は、4日間で学んだことの集大成として気合の入った演技を見ることができました。先生も、“演出”としての駄目だしが多くありました。どうすれば演じたシーンがより良くなるか、そういった駄目出しが多く、生徒達を“役者”としてみているのが湯澤先生のワークショップの特徴だと思いました。先生からするとまだまだなのかもしれませんが、記者からするとまるで完成された舞台のようでした。また、同じ台本で同じシーンなのに演じる人の考え方や演じ方によってここまで変わるのかと驚嘆しました。

扇情的なシーンですね

「自分以外の人に言われた駄目出しもふりかえって、糧としてください」最後に湯澤先生は生徒達にそう言いました。稽古が終わった後もアドバイスや駄目だしを貰うために生徒達が先生の下に集まっていました。

稽古終了後、お時間を頂いてインタビューに答えていただきました。

湯澤幸一郎先生

・湯澤幸一郎先生へのインタビュー
-お疲れ様です! 今回のワークショップの感想を教えて下さい。
時間が足りなかったですね。いつもは、5日間だったので。今回スケジュールの都合なのか4日間になってしまって、参加してくれた人達もちょっと物足りないんじゃないかなと思います。今度またゆっくりやれる機会があればな、と。色々伝えきれないことが多々あったので。まあ皆一生懸命やってくれたので、それは良かったです。

-生徒さん達の様子は如何でしたか。
今回人数が多かったこともあって、前よりも和気藹々(わきあいあい)では無かったと思う。幾分大人しかったかな。

-このままワークショップが終わって舞台に立てますか。
3人くらいは大丈夫だね。

-他の人達は、これからどういう風にすれば良いのでしょうか。
見ること。見て、イメージトレーニングをする。あの役者のああいう台詞を自分にできるのか、あんな歌詞の歌い回しが自分にできるのかをイメトレする。それは稽古場でなくてもできることです。歩きながらでも、電車に乗っててもできること。やっぱり世の中、1つのことを成し遂げようとすると、変な人にならなければいけない。あの人ちょっとおかしいよね、と言われる人が何かを成し遂げる人。例えば、ジャン・アンリ・ファーブル。昆虫ばっかり観察している人が近所に居たら嫌でしょ?
-確かにそうですね(笑)。
でも、『昆虫記』を書いたからあの人は認められた。やはり、周りにこの人ちょっとおかしいと思われようが、自分の夢を得る為には他の人と違った努力をしなくちゃならない。漫然と生きてても、チャンスが来たときにそれを活かせないよ。チャンスってのは、全く来ないものではなく、人生に何回か来る。チャンスが来たときに日頃の努力をしてないと、チャンスはモノにできない。何にも自分を高めようとしない人に来るチャンスは、それ自体気づかれないだろう。チャンスが来るその日のために、他の人がしない努力をもっともっとして欲しいです。

-12月に公演をする『クリスマス・キャロル』の様子は如何ですか。
顔合わせとかはまだです。11月の半ばですね。稽古は11月の17日からです。
-一体どんな作品になるんですか。
原作が説教臭いので、そういう説教臭さは消したいかなと思っています。ただ、そういう部分がクリスマスキャロルの大事なテーマでもあるので、それを入れつつも説教臭くないエンターテイメントにしたいね。

-シリアスな作品になるのでしょうか。
いや、笑いは多いです。もちろんお客さんには笑って楽しんでもらいつつ、ディケンズの書こうとしたテーマをホリエモン(堀江貴文氏)を通して、伝えたいなと。

-来年の夏にニコミュワークショップのメンバーでアトリエ公演をやると聞いたのですが、湯澤先生も関わられるのでしょうか。
私が多分オリジナルで作・演出するんじゃないかな。

-ありがとうございました!

また、今回のワークショップに昼クラスと夜クラスの両方に参加されたコンコンさんにもインタビューさせて頂きました。コンコンさんはニコミュ第2回の『ミュージカルニコニコ動画(仮)』にも出演されます。

コンコンさん

・コンコンさんへのインタビュー
-お疲れ様です! 今回のワークショップの感想を教えて下さい。
昼クラスと夜クラスに参加させて貰って、最初は体力に不安がありました。でも、疲れよりも楽しさのほうが全然上回って、本当にあっという間に終わってしまった感じでした。

-昼クラスと夜クラスを受けて、「ここが一番違った!」という点はありますか。
昼クラスは、本当に基礎からやってくれるので、何も知らない初心者でも付いて行けると思います。夜クラスは、1つのシーンと1つの歌を仕上げる稽古だったので、前回(第3回)を知らないと仕上がらないというか、満足できずに終わってしまうんじゃないかなと思います。夜クラスは経験者じゃないと大変だなと感じました。

-今回のワークショップで一番良かったと思う部分はどこですか。
私は結構人見知りなんです。今回初めて会う茅野先生にも緊張してしまって……。なので最初の方とかは後ろの列にコッソリ居ました。でも、これじゃいけないと思って、最終日には一番前のセンターを乗っ取る勢いで頑張りました。人見知りの壁を越えられたかな、と思います。夜クラスは、前回も参加していて同じシーンをやったので、絶対に上手くなっていたいという意識がありました。何か1つでも絶対にほめられたいと思ってました(笑)。でも、思うようにはいかなくて、あまり変われなかった気がします……。

-『ミュージカルニコニコ動画(仮)』に出演されるようですが如何ですか。
うーん、今から緊張しています(笑)。足手まといにならないように頑張ります!

-ありがとうございました!

稽古風景 明かりも落として、舞台のようです

9月28日に行われたニコニコミュージカル第1回の『クリスマス・キャロル』の製作発表会の様子も取材しました。冬に公演される『クリスマスキャロル』だけでなくニコミュワークショップのアトリエ公演など、目が離せません。演劇やミュージカルに興味がある方も、そうでない方も是非チェックして下さい。

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樹堂

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