インド映画歴代No.1ヒット! 国宝俳優アーミル・カーン主演『チェイス!』監督インタビュー
2013年インドで公開され、日本でもヒットを記録した『きっと、うまくいく』(09)を抜き、同国歴代最高の興行成績を記録。アメリカでの週末興行ランキングで9位を記録した『チェイス!』。“インドの国宝”アーミル・カーンを主演に迎えたアクションエンタテインメントが12月5日より公開となりました。
インド映画史上最大規模の製作費をかけ、米シカゴで撮影されたバイクによるアクロバティックなカーチェイスシーンも見所の本作。手掛けたのは、ビジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ。「家族よりも何よりもこの作品を優先させた3年間だった」と監督が語るとおり、インド映画史上最高のクオリティと気合を感じる一本となっています。その他、主演のアーミル・カーンについてなど色々とお話を伺ってきました。
―本作、アクションシーン、映像の迫力、何もかもスケールの大きい作品でした。主演のアーミル・カーンさんは、素晴らしい肉体美で迫力のお芝居をしており、『きっと、うまくいく』で彼を知った日本の観客にはとても新鮮に映ると思います。
ビジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督:アーミル・カーンさんは世界で最も優れた俳優さんだと思う。今回の映画ではとても難しい役だったので、彼しか出来ないと思っていた。表の顔は天才トリックスター、裏の顔は腕利きの金庫破りという、一人二役の様なキャラクターは演じわけるのも大変だと思うし、何よりアクションシーンの連続だったから、アーミルは本気で体作りをしてくれた。その甲斐あって、素晴らしい肉体に仕上がっているよ。
―インド映画って、踊ったり歌ったり、華やかでカラフルなイメージがあるのですが、本作は終始カッコイイ映像の連続でで今までのインド映画に無いクールさを感じました。
ビジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督:確かに典型的なインド映画とは言えないよね。もちろん歌や踊りというインド映画らしさはあるんだけど、これまでに観た事無い映画を作りたいと思っていたから、そうやって「クールだ」と言ってもらえる事はとても嬉しいよ。映画を撮る作業というのは、監督の本能に従っている部分があって、いざ公開して観客の意見を聞くまでは緊張するんだ。
―それだけ多くの時間をかけた甲斐があって、インドのみならず全世界でヒットを記録していますね。
ビジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督:この映画を一本作るのに3年もの時間を使いました。この3年間、家族と過ごす時間よりも映画を優先させていたわけですから、ヒットして本当にホッとしました。アメリカ、イギリス、オーストラリア、中国などでヒットを記録したのは心から嬉しくて、喜ばしいことでもあり、一方でここまで成功してしまうと恐いという気持ちもあります。次回作へのハードルがあがってしまうのでは無いか、という事ですね。
でも、その恐さというのも映画を作るモチベーションである事は確かです。こうして日本で公開される事も本当に嬉しい事だし、はやく日本の観客の感想を聞きたい。映画を愛する日本の方ならきっとこの迫力のエンターテイメントを楽しんでくれると思うよ。
『チェイス!』ストーリー
米国シカゴでサーカス団を率い、天才トリックスターとして人気のサーヒルは、マジックとダンスを融合させたゴージャスなショーで人々を魅了している。しかし、彼には腕利きの金庫破りという裏の顔があり、幼い時に父を破滅に追い込んだ銀行へ復讐するため、犯行を繰り返していた。そんなサーヒルを追い、インド本国から検挙率ナンバーワンの刑事ジャイとその相棒アリがやってくるが、サーヒルは人生最大のトリックを仕掛け、金庫破りを実行する。
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