“筋肉祭”直前! 『エクスペンダブルズ3』を100倍楽しむための予備知識
奇跡の豪華キャストと呼ばれるハリウッドアクション映画界のレジェンドたちが、時にはマシンガンをぶっ放し、時にはそのムキムキな肉体を駆使して格闘し、またある時は野郎同士でキャッキャする超大作『エクスペンダブル』シリーズ。いよいよその最新作である『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』の日本公開を11月1日(土)に控え、筆者の周囲(ごく一部)でも、「早くヤツらが暴れるところを見たい」「今回はどんな打ち上げシーンが待っているのか」など、期待の声が高まる一方です。
そんな中、幸運にも一足お先に最新作を鑑賞させていただいた筆者が、今か今かと待ちきれず自分の筋肉を鍛え上げる以外にやることが見つからないみなさん(a.k.a.戦友)へ、これを知っておくと映画が100倍楽しくなる! という小ネタや予備知識をピックアップして、盛りだくさんの場面写真と共に伝授するぜ!
<ストーリー>
最強の傭(よう)兵軍団“エクスペンダブルズ”を率いるバーニー(S.スタローン)に下されたCIA作戦担当ドラマ(H.フォード)のミッション。それはかつて共にエクスペンダブルズを結成した仲間であり、現在は悪に染まった悪に染まった組織の大物ストーンバンクス(M.ギブソン)の捕獲作戦だった……。ニューヨーク、モスクワ、ブカレスト、メキシコ、アフリカ——、世界で繰り広げられる仇(きゅう)敵との攻防。だがエクスペンダブルズの弱点を知り尽くした最強の敵・ストーンバンクスの力の前に、決して若くないチームの仲間たちの身を案じたバーニーは、チームを解散し、若いメンバーと新たにチームを組んで挑むのだが……。解散を言い渡された男たちのとった行動とは? そして、CIAドラマが隠し持つ驚愕(がく)の切り札とは?
エクスペンダブルズは“使い捨て”という意味
まずは初歩的なところから解説。そもそも「Expendables」とは、「戦略のために犠牲に供せられるべき“消耗品”」を意味する言葉です。つまり、政府の傭兵として登場するエクスペンダブルズのメンバーは、政府にとっての捨て駒であり、使い捨て集団なのです。
ここで大切なのは、脚本にクレジットされている人物が、主演を務めるシルベスター・スタローンだということ。ハリウッドを支え続けてきた名だたるアクション・スターを集結させ、彼自身が自虐的に”使い捨て集団”を名乗り、もう一度大きな花火を打ち上げようと企画された映画『エクスペンダブルズ』。もちろんキャスティングにも強い決定権を持っているスタローンが、どの俳優をどの役柄で起用しているのかという文脈を紐解くのもなかなか楽しいですよ!
ちなみに、某映画評論家は、「スタローンが同じ頃にライバルだった俳優たちを集めて作った養老院映画」「老人ホームの運動会」と最高の褒め言葉でこの映画を表現していました。あ、町山智弘さんのことです。
ウェズリー・スナイプスの脱税による逮捕をネタに
マーベルの人気コミックを実写化した『ブレイド』シリーズなどで日本でも有名なウェズリー・スナイプス。彼は、所得税の虚偽申告による脱税容疑で告発され、2010年7月に禁固3年の実刑判決が確定。連邦刑務所に収監されている間は、当然ながら俳優の職を休業せざるを得ませんでした。
そんなスナイプスですが、今作ではエクスペンダブルズ立ち上げのオリジナルメンバー5人の内の1人、元衛生兵で優秀な軍医、通称ドクを演じています。刑務所に8年もの間収監されていたドクを現エクスペンダブルズが救出する、という展開でスタートする映画の冒頭。「なんで捕まっていたんだ?」と聞かれたドクは、おどけながら「脱税で」と答え、さっそく役者本人のプライベートをネタに。この場面、映画館では大声で笑ってあげてくださいね!
今作にチャック・ノリスは出てないよ
みなさんは“チャック・ノリス・ファクト”という言葉を聞いたことがあるでしょうか? アクション俳優チャック・ノリスの活躍と栄光を称え、2000年代にネット上で次々と作り上げられたチャック・ノリスに関する都市伝説であり、高尚な悪ふざけのことです。「語られている事柄は、すべて“真実”である」という前提のもと、有名なものを挙げると、
アメリカ合衆国の主な死因は、1.心臓病 2.チャック・ノリス 3.癌である。
チャック・ノリスのピースサインは、「あと二秒で殺す」の意味。
チャック・ノリスは時計をしない。彼が今、何時何分かを決めるのだ。
生まれた赤ちゃんが泣くのは、この世にチャック・ノリスがいることを知っているから。
などなど、現在ではその数100万種類以上とも言われています。言ってしまえば、チャック・ノリスを題材にしたアメリカン・ジョークのことですね。そんな愛すべきチャック・ノリスは、『エクスペンダブル2』で神出鬼没な一匹狼の助っ人ブッカーを演じ、美味しいところを全てかっさらっていくスーパーな登場シーンが話題となりました。しかし、残念ながら最新作での出演は叶わなかった模様。
ちなみに、前作でスタローン、シュワルツェネッガーと夢のスリーショットを披露してくれたブルース・ウィリスも今回は不参加。ちょっぴりサプライズを期待していましたが、筆者みたいにがっかりしないように、みなさんには事前にお伝えしておきます。
でも、初登場となったケルシー・グラマーやアントニオ・バンデラスがいい味を出しているから全然パワーダウンはしてないよ!
メル・ギブソンやハリソン・フォードはさすがの演技で、むしろパワーアップだよ!
今回も“打ち上げシーン”は最高だったぜ!
突然ですが、みなさんは何のために映画館へ足を運び、お金を払ってチケットを購入し、『エクスペンダブルズ』シリーズを鑑賞するのですか? もちろん、“打ち上げ”のシーンを観るためですよね? ロケットの打ち上げではなく、「カンパーイ!」の方の打ち上げです。ぶっちゃけ、ストーリーにはいろいろと粗があったり、都合が良すぎない? っていう展開があるのが『エクスペンダブルズ』シリーズの特徴。しかし、豪華なメンバーが集まって楽しそうにお酒を飲んでいるラストシーンを観ると、もう何でもありになってしまうのがこの映画最大の魅力なのです。
そして、今回の打ち上げシーンも最高でした! 考えてもみてください。ロッキー(S.スタローン)とターミネーター(A. シュワルツェネッガー)とインディ・ジョーンズ(H. フォード)がワイワイ、キャッキャしながらお酒を飲んでいるのです。そこに、ブレイド(W.スナイプス)と、長ぐつをはいたネコ、……じゃなくてデスペラード(A.バンデラス)もいて、さらにまだまだ書ききれない前作までのおなじみのキャストや、初登場となる若手キャストによる大団円で幕を閉じるのです。
なんなら、今回の悪役マッドマックス(M.ギブソン)もこの場で一緒に飲んでいても良いと思えるくらいです。
みなさんも鑑賞後は、「あの場面、変じゃない?」と脳ミソでいろいろと考えるのではなく、とにかく「カンパーイ!」と筋肉で語り合いましょう!
『午後のロードショー』でシリーズ過去作を振り返ろう!
さて、このほかにも「ケルシー・グラマーは私生活でもエクスペンダブルだぜ!」とか、「シュワちゃんとジェット・リーのイチャイチャぶりが怪しい!」とか、「メル・ギブソンは米国でメチャクチャ嫌われている」とか、紹介したい小ネタは多々あるのですが、今回はこの辺りで我慢します。
ちなみに、ここまで読んでいただき、「何でこの人はこんなに興奮してるの?」と思った方は、テレビ東京『午後のロードショー』にて、10月22日と23日の2日連続で、『エクスペンダブルズ』シリーズの過去2作がオンエアされる予定なので、ぜひチェックしてみてください。そして、一緒に劇場で第3回“筋肉祭”を堪能しましょう!
映画『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』これだけ、でわかる!エクスペ講座(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=-KmOF9g9BMo
『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』公式サイト:
expendables-movie.jp
(C)EX3 Productions, Inc. All Rights Reserved.
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