「なるべく自転車に乗らないように」の加茂市長に「道路行政の放棄か!」と批判殺到

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交通事故防止のために新潟県加茂市長が発した異例の呼びかけが波紋を広げている。

この呼びかけは、市内の小中学生約2000人および保護者に対して、「自転車の事故を完全になくするため」に、「なるべく自転車に乗らないように」「徒歩かバス等を利用するように」などとする主旨の文書を配布したもの。10月1日に「加茂市長 小池清彦」の署名入りで直々に出された。

きっかけは同市内で8月に発生した、自転車に乗っていた中学生が車にはねられて死亡した事故。確かにいたましい事故ではあるが、自転車通学が当たり前の土地で起こった1件の事故をとらえて「事故を“完全に”なくす」ために「自転車に乗らないように」と呼びかけた加茂市長に対し、ネットでは批判の声が大きい。

・3ない運動自転車版か?
・極端で頭悪いな
・田舎の中学は自転車通学が当たり前なのに
・なら市営バス無料パス配るの?
・加害者は自動車なんだから自動車を通行禁止にするべき
・もっと危ない年寄りを規制しないところがヘタレ
・道路を歩かないように
・田舎なら自転車用に路側帯広くすることも容易いんじゃないの?
・自転車のために道路整備したくないんだろ
・行政が仕事を放棄したぞ

新潟県が発表している平成25年中の死亡事故一覧を見てみると、107人の交通事故死亡者のうち半数以上が高齢者であり、特に歩行中の高齢者の事故が目立つ。また、加害者についても3割が高齢者となっている。この統計から、最も効果的な交通事故予防策を打ち出すとするなら、「年寄りの運転と散歩は控えるように」とでもすべきだろう。

特に強制性のある呼びかけではないものの、自転車専用道路の整備案を出すわけでもなく、小中学生向けの無料パスを用意するわけでもない市長の提案は、「ただ言ってみただけ」の印象を受けるのは否めない。行政としてなすべき仕事をすっ飛ばした上にヒステリックな提案をされたところにネット民の批判が集まっているようだ。

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市営バスは1時間に1本か2本で、21時前には最終バスが出るという田舎の標準的なバス時刻表。このような土地では小中高校生にとって自転車は必需品だろう。自転車の交通ルール教育を徹底する、ヘルメット着用を義務付けるなどの施策が考えられる。

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加茂市中心部の道路事情をGoogleストリートビューで見てみると、意外と細い道が多く、幹線道路でも路側帯が狭かったり路上駐車が多かったりと、道路事情はあまり良くないようだ。画像は市中心部を流れる加茂川沿いの道。右側の歩道に見えるところも実は車道というわけのわからない作りになっていて、路上駐車も酷い。近くには小学校と高校があるが、ガードレールのある通学路は少ない。

画像:加茂市公式サイトより引用
http://www.city.kamo.niigata.jp/index.htm

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