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返還から17年――「中国人と思われたくない」香港市民が7割に増加

返還から17年――「中国人と思われたくない」香港市民が7割に増加

増え続ける中国人観光客のマナーの悪さや、日用品などの買い占め、棚上げにされてきた民主化選挙――。1997年7月に英国から返還されて17年を迎える香港に、中国本土への反発が芽生えているという。

2014年9月22日放送の「未来世紀ジパング」(テレビ東京)は、「ニュースが伝えない『香港』異変!」と題して、暗雲立ち込める香港のいまを取材していた。
押し寄せる観光客の「マナー違反」に辟易

香港の街頭で「あなたは中国人ですか?」と質問すると、7割近くの人が「香港人です」と答えた。その理由は、こんな声に現れている。

「非常識な行動をする中国人と同じだと思われたくない」
「中国と香港では教育が違う」
「中国人はお金があるからって、何をやってもいいというわけではない」

2005年には同じ質問に「中国人」と答えた人が51%だったが、今回は31%に下がった。香港の宝飾店では、中国人客が金の装飾品を求めて大勢買い物に来ていた。「香港ドルに比べて人民元が高くなっているから、安上がりなのよ」と笑う。

年間4000万人を超える中国人観光客は、一部の人たちの「列を守らない」「どこでもゴミを捨てる」「子どもが街中で排泄する」などのマナー違反で、日常的に香港市民とトラブルが起きている。地下鉄の車内で、言い争いから乱闘になる場面も。

更に大きな不満の要因が、「水客(すいきゃく)」と呼ばれる運び屋だ。観光客を装い中国から香港にやってきて、日本製の粉ミルクやオムツをはじめ、大量の食料や日用品を中国へと運び届けて利益を得ているのだ。

中国に隣接する上水の駅近くには、堂々と運び屋専用の「問屋」まであった。一番儲かるのが「ヤクルト」で、1パック転売する利益は300円。1年間で600万円稼ぐという水客は、「運ぶだけで簡単に儲かるよ」と話す。

商売と分かれば没収か、高い関税が科せられるものの、電車で1駅のため普通の買い物のように頻繁に行っている様子だった。これが香港の品不足や価格の高騰につながり、市民の不満が噴出。街では「中国に帰れ」という抗議デモまで行われていた。
中国人「自国の商品を信用する人はいない」

抗議する香港市民グループのリーダー・梁金成さんは、「ここは水客が来る5~6年前まで静かでとても暮らしやすい町だったんです。中国人は香港をスーパーマーケットだと思っているんですよ」と怒りをあらわにした。

粉ミルクだけで年間20億円にもなる巨大ビジネスが、香港に関税が支払われないまま野放しになっている。香港から来た品だけを売っているサイトもあり、値段は香港の約1.5倍でも売れる。人気の理由を、ある中国人女性はこう話した。

「中国にも香港と同じものはあるけど、(中国製の商品を)信用している人なんていないのよ。だから高くても売れるの」

今年7月1日の返還記念日には、学生グループを中心とした民主化を訴える大規模デモが行われた。香港のトップ「行政長官」を選ぶ選挙の民主化を要求したが、中国政府からの回答は「中国政府が認めた候補者からしか選べない」というものだった。

失望した民主派勢力からは、香港の金融街「セントラル」の封鎖を10月1日にも強行する動きも見られるが、国際ジャーナリストの竹田圭吾氏は「本当にセントラル封鎖を行えば中国が人民解放軍を送り出して、結果的に中国がもっと香港に干渉してくるきっかけになる」と懸念する。
中国の市場性を期待する日本にも影響か

セントラルで行われた街頭インタビューでは、「中国は香港の経済を盛り上げてくれている」と答える市民もいる。香港経済は中国と切り離して考えることはできないと分かっているが、それは中国の市場性に期待を寄せる日本人も同じことだ。

番組では、震災から3年を経て、干しアワビを香港へ売り出そうという岩手県三陸町の動きも紹介した。香港は中国の愛国教育を受けておらず、親日の雰囲気がありビジネスもしやすいが、中国との関係が悪化すれば試みは頓挫するかもしれない。一部の人たちの問題行動で、亀裂が深まることは避けたいところだ。(ライター:okei)

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