プレーオフはほぼ絶望的……でも、靭帯部分断裂からマーくんが帰ってきた!

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プレーオフはほぼ絶望的……でも、靭帯部分断裂からマーくんが帰ってきた!

 現地時間9月21日、ヤンキースの田中将大が本拠地でのブルージェイズ戦で復帰登板を果たし、5回1/3を5安打1失点に抑えて、見事、13勝目を挙げた。

 75日ぶりにメジャーのマウンドに帰ってきた田中。現在の状況について、『週刊野球太郎』編集部に聞いてみた。

     *   *   *

◎「トミー・ジョン」は回避し、PRP皮膚再生療法を選択

 現地時間7月8日のインディアンス戦後に、右ヒジの痛みを訴えた田中将大。MRI検査の結果、右ヒジ靱帯部分断裂と診断され、その状態次第ではトミー・ジョン手術を受ける可能性もあった。トミー・ジョン手術とは、フランク・ジョーブ博士が考案した、傷ついたり、切れたりしたヒジの靭帯を切除し、他の部位から正常な腱を移植する手術のことで、野球界ではよく行われる手術となっている。

 しかし、田中は部分断裂はしているものの手術はせず、PRP皮膚再生療法という治療方法を選択した。簡単にいうと、血小板を患部に注射して、損傷した靱帯の再生を促していく方法で、ゴルフのタイガー・ウッズやNBAのコービー・ブライアント、さらには現在、楽天に所属する斎藤隆も、このPRP皮膚再生療法を受けて故障から復帰を果たしているという。

◎トミー・ジョン手術でスピードは上がると言われるものの……

 健康な靱帯を移植し、靱帯が強化され、さらに、リハビリ時にじっくりトレーニングを行うことで、「手術前よりもストレートのスピードが増した」という話もある。年々、手術の成功率は上がっていることもあり、アメリカの若手選手は進んでトミー・ジョン手術を受けるようになってきたという。

 しかし、トミー・ジョン手術を受けた場合、復帰までの期間は約1年かかり、自らの身体にメスを入れる精神的恐怖と、長いリハビリ期間に耐えていかなければならない。肉体的にも精神的にも負荷がかかる手術なのだ。

 一方のPRP皮膚再生療法は、うまくいけば早期復帰が可能で、自らの身体にメスを入れることはない。もちろん、患部の状態が思うように良くならない可能性もあり、自然治癒で靱帯を完全に修復するには、相当な時間がかかるという。もしも、今季中に復帰できなかった場合は、田中もトミー・ジョン手術を受ける予定だった。

◎次戦は中5日の28日に登板予定

 昨オフ、7年総額1億5500万ドル(約169億円)の大型契約を結んだ田中。復帰まで時間がかかるトミー・ジョン手術を回避して、2カ月半ぶりにメジャーのマウンドに帰ってきたことで、球団もホッと胸をなでおろしているだろう。

 復帰登板では、最速93マイル(約150キロ)を計測するなど、ヒジを含めた体のコンディションは良好だ。しかし、70球で降板したように、ケガ前よりも球数制限は少なく設定されており、登板間隔も中5日あけて、次回は9月27日のレッドソックス戦に先発登板する予定になっている。

 この手術を回避した決断は、ヤンキースにとって、吉と出るか、凶と出るか。そして、田中将大の体にとって、吉と出るか、凶とでるか……。今後の動きも見守っていきたい。

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