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半ドン

半ドン

今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

半ドン

むかし(と言っても1970年代ぐらい)は、「半ドン」というのがあったんだよね。土曜日は午前中で業務が終わる。まだ週休二日制が定着してなかったから。

子供の頃、親が共働きだったのだが、母親は土曜日は半ドンで帰ってきた。なんか隔週で半ドンと休日の交互だった。父親は土曜日も普通に出勤してたが。母親の会社も半ドンは女子社員だけとか言ってた気もする。この頃なんかいろいろ変遷があったようで、よくわからない。

で、休日と半ドンは女子社員は半分ずつ交互だったらしく、つまり土曜日は女子社員は半数が出勤していたわけだ。で、誰が出勤するかは当事者同時の話し合いで融通し合える仕組みだったらしい。つまり代わってもらえる。

だから子供(俺)の学校の行事とかあると、本当は今日半ドンだけど、代わってもらって休みにしたとか、この間代わってもらったから今日は出勤しなくちゃとか言っていた。

   *   *   *

ただあくまで女子社員同士の自主的な交換なので、いろいろ人間関係が大変だったらしい。ようするに「今度の土曜日に子供の○○があるんで代わってくれない?」と頼んだ時に、同僚が快く引き受けてくれる人間関係を構築して置かなければならない。

ときどきわがままな同僚の愚痴をいっていた。俺にじゃなくて(当たり前だw)、父親や祖母や叔母たちに。俺はそばで聞いてたけどあまり良くわからなかった。「たいへんなんだな」という印象だけ。

   *   *   *

最近ネットで、労働時間は社員の裁量に任せて自由にさせろ、遅刻だっていいじゃないか!みたいな話を読むたびに思い出すんだよね。社員同士の裁量に任せるということは、同僚との仕事の分担とかも自分の責任で行わなければならなくなる。

明日どうしても休みたいので、この仕事を仕上げるの明後日まで待ってくれる?とか同僚と交渉しなければならない。そうなると人間関係がいまよりもっとめんどくさくなると思うのだよね。どうしてもわがままな人や声の大きな人が自分のペースで仕事をやり、しわ寄せが弱気な人や真面目な人に向かってしまうのではなかろうか。

いまでさえ「だらだら働いて残業代をもらっている」とか、人のことばかり気になる人たちが、それぞれの裁量にまかせて仕事をして、うまく協力し合えるんですかね。

上司が仕事の割り当てやスケジュールを、いささか杓子定規に、管理してくれる方が楽だと思うんだよね。同僚から仕事の無理を頼まれて、断ったらいじめにあったとか。

   *   *   *

母親はずっと会社に努めていて、俺が赤ん坊の頃も祖母に預けて会社に出勤していたらしい。俺は覚えてないが(当たり前だw)。物心ついた時はいつもそばに祖母がいた。

ただ当時、子供を育てながら会社勤めを続けるのは相当大変で、基本的に辞めさせられるらしい。具体的には仕事を与えてもらえなくなる。会社に行ってもやることがない。これは相当辛く多くの人が辞めるらしい。

ただその壁を乗り越えて勤務を続けている女子社員もそれなりにいて、そういう人たちは壁を乗り越えてきてるので相当怖い、もとい強い。仕事がもらえない時は、同僚から仕事を分けてもらってこなしていたという。

それを続けてるとそのうち会社も諦めて(つまり「こいつは辞めない!」と)、普通に仕事ができるようになった、と。んで子育てしながら勤務を続けている同僚は、みんなこれを乗り越えていま会社に残っているのだ、と。

   *   *   *

時は流れ俺が社会人になった頃。エンジニアなので周りは男ばっかなのだが、事務をやってくれる女子社員がいた。まあ会社のことでよくわからないことや困ったことがあれば、たいていその人に言えばなんとかなる。

そのうちその人が結婚した。でもそのまま会社勤務は続けるようだった。彼女も結婚しても勤務させてもらえていい会社だとか言っていた。

ただ子供ができてお腹が大きくなってくると、なんか暇そうだった。「仕事がないんだ…」と。で、むかし聞いた母親の話を思い出したのだよね。ああ、いまもそうなのか、と。部署の女子社員はほぼ彼女一人だったので、周りに味方になってくれる人もいない。

当時、部署の責任者は、いい人で尊敬もしてたのだけど、まあやるべきこと(やめさせるべき人を辞めさせる)はやるんだな、と思った。まあ、そうでないと責任者は務まらないのだろう。結局彼女は退職した。

まあ、昭和の話、そう昭和の…。

執筆:この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2014年04月09日時点のものです。

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記者:

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