人材に金を出さないのが不況の原因
今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
人材に金を出さないのが不況の原因
「コンビニ店員に腹立った話」 2014年02月06日 『はてな匿名ダイアリー』
http://anond.hatelabo.jp/20140206213736
まあ上記は釣りだろうけど、口には出さなくても内心同じ考えの人は多いのではなかろうか。店員に接客能力を教育するには金がかかる。この当たり前のことを、知ってか知らずか都合よく無視している人が多い。極端な話「常識だろ」「人間としての基本だ」とか理由をこじつけて、とにかく教育に金を出さない。
これは接客業に限らず、日本の国際競争力の低下を嘆く人も同じ。創意工夫しろ、新しい発想が必要とかいうけれど、そういう発想ができる人間はそこらに転がっているわけではない。企業がそういう貴重な人間を集めるには金がかかる。
いいかえればそういう部分に金を回すには、とりあえず会社を儲けさせなければならない。儲けが多いからそういう部分に金をかけられるのであって、なにも条件を変えずに「工夫をしろ」というのは、「気合で頑張れ」といってるのと同じ。精神論なんだよね。
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日本の国際競争力が落ちたのは、日本人が馬鹿になったからではない。過去20年間の円高で企業の売り上げが減り、人材に金をかけられなくなったから。金がなければ高い金を出して優秀な人材を集めるよりも、安い凡百の人材を集めることになる。
あるいはせっかくの優秀な人材に十分に時間を与えず、目先の売り上げを上げることに注力させる。
アイディアを考えるのは無料だと思ってるんですかね。
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日本人はイノベーションを起こせないと嘆く人は、そこで思考停止しないで、なぜできないのか?もう一歩進んで考えるべき。それを考えずに、企業の怠慢だとか言ってる人は、ブラック企業と同じ。気合で頑張ればなんとかなる!と。
でもこうやって日本企業を批判している人たちと、ブラック企業を批判している人たちって被る気がするのは俺だけ?なぜそうなったかを分析せず「反省しろ」「改善しろ」「努力が足りない」「工夫が足りない」とか叩く対象が、企業か労働者かの違いだけ。
日本経済を復活させるには「根本的な改革が必要」とか言ってる人に限って、なにをどうすれば改革になるのか?は、「なんとかしろ」というだけで全然根本的じゃないよね。
執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年02月13日時点のものです。
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