『BIOSHOCK2』発売前レビュー! 雰囲気と親切さが抜群なレトロフューチャーFPS

FPS(ファーストパーソンシューター)風RPG『BIOSHOCK2(バイオショック2)』の日本語版をガジェット通信編集部が早くも入手したのでさっそくレビューをお届けしたい。前作とはパブリッシャーが異なり今作はD3・パブリッシャーからの発売となる。元々完成度が高く親切設計ゲームなだけに日本語に対応してくれるだけで十分ありがたい。今回のレビューはステージ2までを行い10点満点評価でスコアを付けさせて頂きたいと思う。広告記事ではないのでもちろん提灯なしのガチレビュー。

・『BIOSHOCK』とは……
『BIOSHOCK』は『2K』が開発したFPS。正確にはFPS風RPGとなっている。道中に主人公が自動販売機でアイテムを購入したり武器をパワーアップしたり、または日記による情報を得たりとRPG要素も少々ある。全世界で200万本売れた人気作品。しかし日本では10万本に届かなかった。個人的に『BIOSHOCK』は凄い好きなゲームで、“レトロフューチャー”という言葉がぴったりな世界観。1950年代が舞台なのだが、そこに巻き起こっていることや海底都市はまさに未来の世界。音楽もどこかで聴いたことがある有名な曲が流れたりとおっさん涙目な作品にしあがっている。ちなみに今作は1958年が舞台となっている。
・ゲームの特徴
今作主人公は前作の強敵だった『ビッグダディ』となって道中を冒険する。前作同様に右手に武器、左手にプラスミドと呼ばれる特殊能力が備わっており、それを駆使して敵を倒していく。もちろん敵を倒すだけなくプラスミドをうまく使い先に進む場面も出てくる。
・さっそく開始

ゲームをスタートすると主人公は倒れたところから開始する。何故倒れているのかはオープニングをみて欲しい。その場から振り返ると『ヴィダチャンパー』がある。この『ヴィダチャンパー』はゲーム中に死んでしまったときに復活する場所だ。前作同様の仕様となっており、プレイヤー側は特に何もする必要はない。最初に持っている武器はドリルとなっている。前作の強敵だった奴が持っていた武器を今回は主人公が初期から持っている。ちなみに前作の主人公の最初の装備はレンチだった。

このドリルだが殴るのには制限がないのだが、ドリルを回して攻撃するとなると燃料が必要となる。このゲーム結構武器の弾切れなどが激しいのでその辺も注意して進みたい。このゲームの前作からの特徴なのだが、基本的に説明書を読まなくても大まかな操作方法は覚えることができる。最初に、「ドリルで壁を壊し、しゃがみ」いった動作をさせられチュートリアル的な役割もあるのだ。缶詰などのアイテムを取ったときも「体力が回復した」と効果が表示される親切さ。
・死体あさりがゲームの肝


このゲームは倒した敵はもちろん既に死んでいる死体まで調べることができる。死体からは貴重なアイテムやお金が得られるのでコツコツ集めていこう。今後のパワーアップなどに必要になってくる。もちろん調べられるのは死体だけでなく、タンス、冷蔵庫、レジ、トイレといった様々な場所を調べることができる。そんなアイテムの中でも最も重要な物といえばファーストエイド(体力回復)とEVE(特殊能力回復)だろう。この2つがなければ戦闘はおろか先に進むことすらままならない。



初めてのプラスミドを入手するのはゲームを始めて5分くらい経過した頃だ。ギャザラーガーデンという場所で入手が可能。最初に手に入るプラスミドは前作同様『エレクトロボルト』だ。この『エレクトロボルト』は敵にあてると感電してしばらく動けなくなるといった効果を持っている。さらに敵が水の中に居る場合は一斉に大ダメージをあたえることができる。最初から最後までかなりお世話になるプラスミドだ。

プラスミド入手後はリトルシスターが登場するが強敵ビッグシスターがさらって行ってしまう。ビッグシスターはビッグダディと異なりすばしっこい敵なので倒すのに苦労する。初めての入手する武器はリベットガン。ビッグダディであるロージーの前に転がっておりドアに挟まっているので入手しておこう。

このゲームは同じところを何回も行き来しなくてはいけないゲームだ。そんなこともあり今どこにいて、次にどこに行けばいいのかわからなくなることがある。そんなプレイヤーのためにも親切設計で、画面上部に矢印が出ている。後半になるとこれを頼りに進まないと本当に迷ってしまう。もちろん矢印に誘導されるだけでなく、隠し部屋などもあるのでそれは自分で探して欲しい。特に武器の強化場所はアローは教えてくれない。


リベットガンを入手してグランドロビーに行くとリトルシスターが座っている。ADAM(アダム)を吸っている。このアダムは主人公を強化するのに必要な物なので是非ためておきたい。しばらくするとグランドロビー上部からビッグシスターが襲ってくる。こいつは本当にすばしっこい敵なので先ほど拾ったプラスミドとリベットガンで追い払いたい。ビッグシスターのダメージを3分の1ほど減らすと逃げて行くぞ。
・深海に放り出される……


対決後に別の広い部屋に出ると、ビッグシスターが再度登場。ここでビッグシスターがイタズラ(ガラスを割る)して外の水が一気にあふれてくる。主人公は深海のそこに追いやらされしまうのだ。前作でもしょっぱなに似たような場面があったが今回はスーツのおかげで、なんとか水中も動けるようだ。矢印を頼りに進んで行くと崩壊したラプチャーが現れる。この先にあるコックをひねり水を引き出すとプロローグ終わりとなる。お次はステージ1のアトランティック急行だ。
・ハッキングガン入手



このゲームではハッキング行為が可能となっている。自動販売機やセキュリティシステムなどをハッキングして値段をさげたりまたは味方にしたりということが可能。前作はパイプをつなぐパズルゲームだったハッキング行為が、今作はタイミング良くボタンを押すという物になっている。成功すれば場合によってはアイテムをもらえたりと良いこともある。さて1面の序盤で入手可能なハッキングガンは遠隔に居る物に対してハッキングを行うことが出来る。近づけないときに有効な武器といえるだろう。ここでもチュートリアル的に一度使わされるので操作を覚えておこう。
・ライフステーションもハッキング

体力が回復できるライフステーションもハッキングすることができる。上手にハッキングすると体力回復アイテム、『ファーストエイド』を出してくれる。かなりありがたい。
・2個目のプラスミド




2個目のプラスミドが早速出現。今度は直接攻撃できるプラスミドではなく、テレキネシスという物を引き寄せぶつけることができるものだ。使い方によっては取れない場所のアイテムを引っ張ったりも可能。さらに敵に爆薬をぶつければ効果大。使い方は少し難しいかも。


アトランティック急行ステージをクリアーするとライアン遊園地ステージになる。

と、序盤を解説してきたわけだが、記者は一通り遊ばせてもらっている(規制の理由もあって全部書くことができない)。FPSとしてはかなりしっかりしている部類で独特な世界観、徹底した親切設計など一昔前の洋ゲーではありえないくらいだ。またこのゲームはグラフィックが綺麗な分基本約30フレームとなっている。しかしオプションで上限を解除することにより45~60フレームで動作するようになる。そのかわり映像のクオリティが下がるかもしれない(あくまでかもしれない)。また難易度はいつでもオプション画面で変更が可能なので進行が難しくなったらイージーにしてみるのも良いだろう。実績以外は変わりないとのことだ。
このゲームは独特な世界観を作りすぎたせいか、専門用語が難しい部分もある。プラスミド(特殊能力)、復活ポイントのヴィダチャンパー、ADAM(アダム)、トニックなどなど今回紹介しきれなかった用語もある。しかしそれらもストーリーを進める内に徐々に理解できるようになる。終始暗い雰囲気のゲームだが、それはゲームのタイトルからも察しがつくだろう。難易度は中程度で特に激ムズというわけでもない。また謎解きに関してはほとんど謎といえるものはなく、言われるとおりにやっていれば進む。そう、基本FPSで、それにRPG的な要素が加わったと思ってくれたら良い。

そんな『BIOSHOCK2』だが、今作は日本語吹き替えがなくなったのが残念だ。前作と日本のパブリッシャーが異なるため仕方ないのだが、文字の日本語化だけで音声も日本語にしてほしかったところだ。また場面によっては字幕すら出ない音声もある(アナウンスなど)。バグなのか仕様なのか不明だがゲーム進行に支障がないので良いとする。FPS好きなら是非お勧めしたい作品。バイオレンス、洋ゲーという偏見を取り払って遊んで欲しい作品だ。
ちなみにこの作品は「CERO Z」となっている。お子様はだめだよ!
■スコア
日本語音声で遊びたかったところ。また基本30フレームではなく、基本のグラフィックで60フレームにして欲しかったところ。以上の2点が改善されていれば更に評価は高かった。逆に日本語音声やフレームレートを気にしない人なら問題なく遊べる。またフレームレートは文中にも書いたとおりにリミッター解除により上限を上げることができる。9点に限りなく近い8点ということで。でも個人的には大好きなゲーム。
総評 …… 8点
■生放送予定
今回紹介できなかった個所はガジェット通信ニコニコ生放送にてプレイ模様をお届けしたいと思う。放送時間は2月24日(水曜日)の23時以降。『BIOSHOCK2』の面白さをお伝えでいる生放送にしたいと思うので気になる方は是非観て欲しい。
生放送URL
発売日:2010年3月4日
小売価格: 7329円(税込)
対応機種: PlayStation3・Xbox 360
プレイ人数: 1人(オンラインプレイ時2人~10人
CERO: Z
発売元:D3・パブリッシャー
開発元:2K
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