『ブラックジャックによろしく』の漫画家が小学館編集者の暴言を暴露
『ブラックジャックによろしく』シリーズや『海猿』などの人気漫画作品を多数執筆している漫画家の佐藤秀峰(さとうしゅうほう)先生。佐藤先生の作品はどれも秀逸で、人が思い描く感情を “きれい事抜き” で表現し、人間関係で揺れる人たちの姿をリアルに描いている。
そんな佐藤先生は、漫画雑誌だけではなくインターネットでも自身の漫画作品を配信しており、広く世に自身の作品を広めている(1話10円の漫画のほか無料漫画もある)。佐藤先生は自身の公式サイトで日記を書いているのだが、時折ショッキングな暴露日記を書くことがあり、今にも潰れそうな出版業界の赤字事情や、編集部との戦いを暴露してきたことがあるため、ファンのみならず多くの出版業界関係者が注目している日記でもある。
2010年1月25日の日記で、またもやショッキングな内容の日記を佐藤先生が書いている。それは小学館の週刊ヤングサンデーで『海猿』を連載していたときの出来事で、担当編集者との壮絶な(?)バトルの一部始終を書いているのだ。
佐藤先生は『海猿』の連載をきりが良いところで終了したいと考えていたようなのだが、編集部(編集者)の方針なのか、なかなか話を聞き入れてもらえなかったという。さすがに嫌気がさした佐藤先生は、打ち合わせ中にテーブルに拳(こぶし)を叩きつけて家に帰ってしまったのだが、問題はそこからだった……。以下は、佐藤先生の日記から一部を引用したものである。
<佐藤先生の日記>
その30分後には玄関のチャイムが鳴りました。僕はチャイムを押したのがその編集さんかもしれないと思い応答しませんでしたが、すると今度は電話が鳴りました。案の定、担当の編集さんからです。「今回のことは編集長には絶対に言いません。だから、電話に出てください、先生。お願いします!」。マンションの周りをウロウロしているようです。その後も、30分おきにチャイムは鳴り続けました。電話は休みなく鳴り続け、その日は深夜までに40件の留守電が入りました。「いるのは分かってるんだぞ…。こんなことをしてどうなるか分かってるのか…?」。低い声で脅すような電話がきたかと思うと…。「先生! お願いします!! このことはまだ誰にも言っていません!! 電話に出て下さい!!」。「おい、佐藤…いい加減にしないと編集長を連れて来るぞ…」。「後1時間だけ待ちます! その後はどうなっても知りませんよ!」。「今日1日だけ待ってやるよ…電話に出ろよ…」。僕は外に一歩も出られなくなってしまいました。
※上記は日記より引用 / スペースと句読点のみ編集部で加筆
この佐藤先生の暴露により、インターネット上で編集者の態度が議論されており、「ブラよろ作者が暴露!小学館の昔の担当編集者が多重人格者だったことが判明!」というタイトルの掲示板が作られるほどの反響を呼んでいる。確かに、「先生。お願いします!」と優しくなったり、「いるのは分かってるんだぞ…」と怖くなったりしている。
<編集者の人格の変貌ぶり / 時系列順に掲載>
優しい人格 今回のことは編集長には絶対に言いません。だから、電話に出てください、先生。お願いします!
怖い人格 いるのは分かってるんだぞ…。こんなことをしてどうなるか分かってるのか…?
優しい人格 先生! お願いします!! このことはまだ誰にも言っていません!! 電話に出て下さい!!
怖い人格 おい、佐藤…いい加減にしないと編集長を連れて来るぞ…。
優しい人格 後1時間だけ待ちます! その後はどうなっても知りませんよ!
怖い人格 今日1日だけ待ってやるよ…電話に出ろよ…。
このことに関してメジャー誌での連載経験を持つ漫画家X先生はこう語る。「作家は金脈なので大切に扱わないといけない。特に佐藤先生のレベルになると出版社にとって金づるなんですよ。だから佐藤先生に対するその態度はやっちゃいけない行為。だって編集者たちの年収1000万円を支えているのは佐藤先生だからね。それに編集長にはまだ言ってませんとか、編集長呼んでくるとか言ってたようだけど、編集長にバレて困るのは編集者のほう。そんな問題起こしたことが編集長にバレたらこっぴどく怒られるでしょうね。怒られるというよりどっかに飛ばされてもおかしくない。佐藤先生が困るからフォローしたいんじゃない。自分が困るから佐藤先生をどうにか説得したいという態度だね」。
なんともビックリな編集者の対応だが、週刊ヤングサンデーはすでに休刊しており、現在は発売されていない。漫画家も編集者も人間である以上、コミュニケーションを深く取り合い、お互いの考えを尊重しつつ、仕事を進めていく必要がある。一方的に話を聞き入れなかったり、粗末な態度をとられたりしたのではモチベーションも下がるというものだ。
イラスト原画: まそ先生(2ch全AAイラスト化計画)
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