頭の中のスタック
今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
頭の中のスタック
「34歳にして知った事実」 2013年08月12日 『はてな匿名ダイアリー』
http://anond.hatelabo.jp/20130812003347
これ面白いな。「八百屋にりんごが売っていた」という話からどこまで思考するか。算数の問題なら八百屋自体にはたいした意味がないと考える。主婦の立ち話なら、「近所のどの八百屋だろう?」と思いを巡らすかもしれない。
そう考えると「八百屋にりんごが売ってたんだけどさぁ」「あ、そういえばこの前、田舎から送ってきたりんご美味しかったよ」「俺が話してる途中だろ!」というような会話も、想像力(連想力)が過剰なだけかもしれない。
小さな子供の思考って、連想主体だよな。次から次へと話題がそれていく。思いついたことは口にしないと気がすまない。「花瓶に花がいけてあるとすると」「どんな花?ねえ何色の花?」みたいな。
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成長すると相手の話を聞きながら途中で思いついたことでもすぐに口にせずに、頭の中のスタックに積んでおく。で、ひと通り本題の話が終わった後に、そういえば~と切り出す。
でもこれって結構脳に負担がかかる作業。積んだまま忘れてしまうし、気になって本題の話に身が入らなかったり。脳は一時的な記憶と恒常的な記憶の部分があるという。このスタックは一時的な記憶を消費するのだろう。だからそこに情報を保持していると思考の負担になる。
人間はすぐに理解できないことを、とりあえずこのスタックに積んでおくのかもしれない。話の先を聞けば理解できるようになるかもしれないし、途中で質問して相手の話の腰を折るのも気が引けるし。で、このスタックが満杯になると、「あ~お手上げ~」となるのかもしれない。
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しかしこういうのを考えると、サヴァン症候群とかも、普通の人間が不要と捨て去ってる情報を、膨大な脳のリソースを使って記憶したり処理したりしてるのだろうなと、つくづく思う。
「サヴァン症候群」 『Wikipedia』
http://ja.wikipedia.org/wiki/サヴァン症候群
なにかとコモディティ化を否定し、オンリーワンが尊重される現代、人類の未来の形はこういう方向に向かったりして。もし1万年後も人類がいたら、それぞれの能力に特化した種族に分かれていて、分業しているかもしれない。ひたすら計算が得意な種族、暗記が得意な種族、体力が秀でた種族、…魔法が得意な…って違うw。もっとも我々が自覚してないだけで遺伝子的にはすでに分かれてるのかもしれないけど。
執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年08月15日時点のものです。
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