子育て世帯が使えるリフォーム減税制度+補助金を徹底解説!
子どもの誕生や成長をきっかけに住み替えを検討しているものの、かかる費用を考えるとなかなか踏み出せない――そんな人はリフォームを検討してはどうだろう。
実は自宅のリフォームは減税や補助金が充実しており、子育て世帯向けのメニューも用意されているのだ。どんなメリットがあるのか見ていこう。
記事の目次
利用できるリフォーム減税は?
子育て世帯が使える減税をチェック
子育て対応リフォームで減税の対象になるのはどんな工事?
減税の活用でいくらおトクになる?
減税・補助金を利用するには、依頼先の会社選びから
申請はどうすればいい? 流れと注意点を解説
子育てに役立つリフォームを後回しにしないようにしよう
まとめ
利用できるリフォーム減税は?
そもそも減税を利用できる?
まず。自宅のリフォームで減税を利用できるのか、基本的な条件を確認しよう。以下の項目について、当てはまるものにチェックを付けてほしい。
【リフォームの減税 対象チェックリスト】
□所有、または購入する家をリフォームしたい
□床面積は40m2以上
□工事費は50万円超かかる予定
上記の3つとも当てはまる場合はリフォーム減税を利用できる可能性がある。なお、当てはまらない場合でも補助金を利用できる可能性はあるので、詳しくは下記のサイトを確認しよう。
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)対象要件の詳細
子育て対応リフォーム減税の対象は?
リフォーム減税のうち子育て対応リフォームとして減税を利用するには、以下の項目に該当する必要がある。
【子育て対応リフォームの減税 対象チェックリスト】
□19歳未満の子どもがいる
□自分か配偶者が40歳未満
上記のいずれか一つでも当てはまる場合は、子育て対応リフォームの減税が受けられる可能性がある。以下でさらに詳しく確認していこう。
子育て世帯が使える減税をチェック
工事費に応じて所得税から控除(リフォーム促進税制)
自宅をリフォームすると、工事費に応じた額が所得税から控除される。この減税制度が「リフォーム促進税制」だ。
対象となる工事は6種類の性能向上工事で、一部を除いて複数の工事を併用できる。なお、性能向上工事の費用は実際の工事費用ではなく、国土交通大臣がリフォームの工事内容ごとに定めた「標準的な工事費用相当額」で計算されるので注意しよう。
●リフォーム促進税制(所得税の控除)の概要
控除を受けられる期間1年間(リフォーム工事が完了した年分)控除される最大金額130万円(※1)
【対象工事】6つの「性能向上リフォーム」
以下のいずれか(または複数)を実施することが大前提となります。
☑子育て対応リフォーム
☑耐震リフォーム
☑バリアフリーリフォーム
☑省エネリフォーム
☑三世代同居対応リフォーム
☑長期優良住宅化リフォーム
※対象となる住宅の床面積は40m2以上(所得1,000万円超の場合は50m2以上。なお、耐震リフォームは床面積要件なし。)
【控除額】計算イメージ=A+Bの合計額
A(必須工事):(性能向上工事の費用(※2)の対象工事限度額−補助金等)×控除率10%
B(必須工事の対象工事限度額超過分+その他リフォーム):(1000万円−Aの対象工事限度額−補助金等)×控除率5%
リフォーム促進税制(所得税控除)の控除額計算イメージ(図作成/杉崎アチャ)
※1 バリアフリー、同居対応、子育て対応、長期優良住宅化(耐震と省エネの両方を行い、併せて太陽光発電設置工事を行う場合)リフォームを全て行う場合
※2 国土交通大臣が定めるリフォームの種類別の「標準的な工事費用相当額」−補助金等
一定のリフォームで固定資産税を軽減(リフォーム促進税制)
リフォーム促進税制には、固定資産税の軽減を受けられるメニューもある。一定の要件を満たすリフォームを行うと、翌年の建物分の固定資産税が軽減される制度だ。
●リフォーム促進税制(固定資産税の軽減)の概要
【減税期間】1年(リフォーム工事が完了した翌年分)
【対象工事と軽減額】(※)
減税期間1年間(リフォーム工事が完了した翌年分)軽減される割合1/3~2/3(※)
【対象工事の軽減】
☑耐震リフォーム:1/2
☑バリアフリーリフォーム:1/3
☑省エネリフォーム:1/3
☑長期優良住宅化リフォーム:2/3
※対象となる住宅の床面積は40m2以上240m2以下(耐震リフォームは床面積要件なし)
工事内容に応じて補助金がもらえる(みらいエコ住宅2026事業)
リフォームをするともらえる補助金もある。「みらいエコ住宅2026事業」では、省エネリフォームや併せて行う子育て対応リフォームなどを対象に、最大100万円の補助金を交付している。
●みらいエコ住宅2026事業の概要
対象住宅平成28年12月31日以前に新築された住宅補助金額住宅の新築時期、工事内容に応じて上限40万円~100万円
【対象工事の軽減】
☑開口部、躯体の断熱リフォーム
☑エコ住宅設備の設置
☑子育て対応、防災性向上、バリアフリーリフォーム
☑リフォーム瑕疵保険等への加入
このほか、自治体が独自にリフォーム向けの補助金を実施しているケースもある。自分が住む自治体に制度があるか、下記のサイトも参考に確認してみよう。
住宅リフォーム支援制度検索サイト(住宅リフォーム推進協議会ホームページ)
子育て対応リフォームも減税や補助金の対象になる(画像/PIXTA)
子育て対応リフォームで減税の対象になるのはどんな工事?
リフォーム促進税制で所得税の控除を受けられる工事の一つに「子育て対応リフォーム」がある。どんな工事が減税の対象になるのか、具体的に見ていこう。
家庭での子どもの転倒などによるケガを防ぐ
家の中で多いのが子どもの転倒によるケガなどの事故だ。そこで子どもの事故を防止するための工事として、転倒防止手すりの設置や、指つめ防止機能付きドアへの交換、チャイルドフェンスの設置などが対象となる。
事故防止の手すり設置で安全な子育てを実現(イラスト作成/杉崎アチャ)
子どもを見守りやすい対面式キッチンへ交換
キッチンにいるとリビングの子どもの様子が見えにくい――そんな悩みを解消できるのが、対面式キッチンへの交換だ。家族の会話が増えてコミュニケーションが深まることも期待されるこうした工事も減税の対象となっている。
対面式キッチンは子どもの見守りに有効(イラスト作成/杉崎アチャ)
成長に合わせて子ども部屋を増設
子どもが成長すると、個室が必要になるケースも多い。小さいうちは兄弟姉妹で同じ部屋を使っていたが、間仕切りを付けて部屋を分けたいという場合もあるだろう。そうした間仕切りの増設や間取り変更などの工事でも減税を受けられる。
子供部屋の増設リフォームで減税が受けられる(イラスト作成/杉崎アチャ)
対象となる工事はほかにも種類がある。詳しくは下記のサイトも参考にしてほしい。
リフォーム促進税制の対象となる工事
減税の活用でいくらおトクになる?
対面式キッチンや子ども部屋などをリフォームした30代子育てファミリーのケース
では減税でどのくらいおトクになるのか、試算してみよう。下のケースは30代のファミリーが対面式キッチンへの交換や間取り変更など、子育て対応リフォームを行った場合を想定し、リフォーム促進税制を試算したものだ。
試算の結果、所得税の控除で20万円以上のコストメリットが得られるという結果に。
標準的な費用相当額203万円のうち約10%が戻ってきた形だ。なお、この結果はあくまで試算なので、実際の金額とは異なる場合がある。
(イラスト作成/杉崎アチャ)
(図作成/SUUMO編集部)
減税・補助金を利用するには、依頼先の会社選びから
減税の手続にはリフォーム会社のサポートが重要
リフォーム減税を受けるには、まずリフォーム会社選びの段階で手続をサポートしてくれる会社を選ぶことが重要になる。というのも、後述するように申請手続きでは事業者などに「増改築等工事証明書」を発行してもらう必要があるからだ。
とはいえ、リフォーム会社によって減税の知識や手続への対応に差があるのも事実。会社選びの際には、国土交通省が運営する「住宅リフォーム事業者団体」に登録しているリフォーム会社などが安心の目安になるだろう。
住宅リフォーム事業者団体登録制度ホームページ
補助金の手続はリフォーム会社などが行う
補助金の手続は制度によって異なるが、国の補助金であるみらいエコ住宅2026事業の申請はリフォームした人ではなく、リフォーム会社などの事業者が行うことになる。もらった補助金は工事費から値引きされるなどして、リフォームした人に還元される形だ。
補助金を申請するには、事業者が住宅省エネ2026キャンペーン(※)に登録することも必要だ。登録した事業者は下記のサイトで検索できるので、居住地に近い会社を調べて相談してみよう。
住宅省エネ支援事業者の検索(住宅省エネ2026キャンペーン)
(※)住宅省エネ2026キャンペーン……国土交通省、経済産業省、環境省の連携による住宅の省エネ化を推進する補助金(みらいエコ住宅2026事業、先進的窓リノベ2026事業、給湯省エネ2026事業、賃貸集合給湯省エネ2026事業)の総称。
申請はどうすればいい? 流れと注意点を解説
所得税控除は工事の翌年に確定申告
リフォーム促進税制の所得税控除や住宅ローン減税は、リフォーム工事が完了して引き渡しを受けた翌年に税務署で確定申告が必要だ。確定申告は毎年2月中旬から3月中旬まで受け付けるので、忘れずに手続しよう。
固定資産税軽減は工事完了後3カ月以内に申請
固定資産税の軽減については市町村などの担当部署が窓口になる。工事完了後3カ月以内に申請する必要があるので、こちらも忘れないようにしたい。
(イラスト作成/杉崎アチャ)
住宅ローン減税は2年目から年末調整で可
住宅ローン減税を利用する場合も、工事の翌年に確定申告が必要だ。なお、住宅ローン減税は一度申告すれば、2年目以降は勤務先の年末調整で手続できるようになる。
建築士などに依頼する証明書も必要
子育て対応リフォームをして所得税の控除を受けるには、確定申告の際に下記の書類をそろえる必要がある。このうち「増改築等工事証明書」については建築士や指定確認検査機関などに発行してもらう必要があるので、リフォーム会社に相談してみよう。なお、証明書の発行には数万円程度の手数料がかかる。
減税を受けるのに必要な書類
(子育て対応リフォーム)
必要書類用意するのは・登記事項証明書リフォームした人・補助金等の額が明らかな書類(補助金等を受けている場合)・源泉徴収票(給与所得者の場合)・増改築等工事証明書建築士等・確定申告書税務署・住宅特定改修特別税額控除の計算明細書・工事契約書の写しリフォーム会社(図作成/SUUMO編集部)
子育てに役立つリフォームを後回しにしないようにしよう
子ども部屋の増設や子どもの見守りに役立つ対面式キッチンへの交換など、子育てに対応したリフォームをすると減税や補助金で大きなコストメリットを受けられる。子育ての時期は限られているだけに、費用負担を理由にリフォームを後回しにしないよう、おトクな制度を確実に利用して「したい暮らし」を実現しよう。
リフォームの際には下記のサイトも確認して、利用条件や対象となる工事などを確認してほしい。
リフォーム促進減税や住宅ローン減税について
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)について
まとめ
家の中での子どもの事故防止や対面式キッチンへの交換など子育て対応リフォームをすると減税や補助金を受けられる
減税を利用する場合は工事完了後の所定の期限内に申請手続きが必要
減税や補助金の手続きにはリフォーム会社のサポートが必要なので、積極的に相談してみよう
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