心拍数はいくつが正常?頻脈・徐脈のサインと不整脈を防ぐ生活習慣

心拍数はいくつが正常?頻脈・徐脈のサインと不整脈を防ぐ生活習慣

■心拍数はどのくらいが普通?

皆さんは、心拍数を気にしたことがありますか。心拍数は、世代によって異なります。世代別の脈拍数と正常値とされている基準数値は以下の通りです❶。

【脈拍数の正常範囲(1分間当たり)】
新生児 130~140
幼児 110~120
子ども 80~90
成人(男性) 65~75
成人(女性) 70~80
高齢者 60~70

この数字を見て、心拍数を図ってみたら、この範囲内ではなかったという人もいると思います。心拍数は、1日中同じではありません。

心拍数というのは、心臓の拍動数です。つまり、心臓の動きは一日中一定に働いているのではないということです。心拍数は、横になっているとき、立っているときや歩いているときで違います。運動しているときや全力疾走した後などは、回数が多くなります。

また、妊娠すると、心拍数は多くなります。そのため、心拍数だけで、正常か異常かを判断することはできません。

大切なことは、日常生活をしているとき、自分の心拍数がいくつくらいか知っておくことです。朝起きた時や夕方ゆったりしているときなど、決まった条件で数日測ってみると、自分の心拍数が概ね1分間に何回動いているのかを知ることが出来ます。その上で、前述した【脈拍の正常範囲】と比べてみていただきたく思います。

■西洋医学における心拍数に対する考え方

西洋医学では、心拍数の異常は脈拍数で推し計ります。脈拍数の異常は、「頻脈」と「徐脈」で考えます。頻脈や徐脈は、1分間の脈拍数が正常範囲より大きく異なる場合を言います。この際、リズムが規則正しければ「整脈」、不規則であれば「不整脈」と言います。脈圧が高ければ「大脈」、脈圧が低ければ「小脈」と言います。脈の立ち上がりや消失が早ければ「速脈」、遅ければ「遅脈」と言います。いずれも、様々な疾患が疑われます❷。

また、特殊な条件下で生じる異常脈拍があります。吸気時に収縮期血圧が10㎜Hg以上低下し脈が小さくなることを「奇脈」と言います。また、1心拍ごとに脈の大小が変化する場合は「交互脈」と言います。いずれも、心臓に重篤な疾患が疑われます。

心拍数を計った時におかしいなと感じる場合は、心臓の異常が考えられますので、違和感を覚えたら、専門医の受診が必要です。

日常生活の過ごし方いかんによっては、不整脈は解消される可能性が高いと考えます。2025年11月19日発売の『知らないうちに寿命を縮める危ない生活習慣24』(清野充典著・小学館)  には、気が付かずに病気を生み出している生活習慣を紹介していますので、是非参考にして戴きたく思います。

■東洋医学における心拍数に対する考え方

東洋医学では、脈を診るとき、もう少し細かく診ます。中国の医学書『黄帝内経霊枢』には、24種類の脈が書かれています。現代の中国では28種類の脈が紹介されています。脈を診る場所も、手首の近くにある橈骨動脈のほか、頸部の前面に頸動脈など、全身にある動脈の拍動状態を診て、病状の把握に努めています。

脈の状態と病体を考える際、西洋医学の判断と異なる方法があります。それは、脈拍数と呼吸数を合わせて考える点です。1回の呼吸と脈拍数の回数を基準に考えます。呼吸数は1分間に12~18回が正常とされています。12回以下は「徐呼吸」、25回以上は「頻呼吸」とされます❸。

大人の場合、1分間の脈拍数は平均約72回、呼吸数は平均約16回で計算すると、1呼吸に脈拍数は4.5回です。脈の回数が多くても呼吸の回数が多ければ、この回数に近くなります。反対に、脈の回数が少なくても呼吸の回数が少なければ、この回数に近くなります。東洋医学では、脈の状態を細かく観察することにより、からだが疲れを感じている、冷えているなどの症状を類推して、治療の方針に役立てています。

■心拍数が多くなったらどうすれば良い?

心拍数は、お天気が良ければ比較的回数が多くなり、雨などが降っている時は回数が少なくなります。大人の場合、概ね60~80回くらいの人が多いと思います。

心拍数が頻脈や徐脈になる時は、生理的な場合と病的な場合があります。前者は、カフェインやアルコール、睡眠不足や運動不足などの生活習慣や環境要因に左右されます。 

一過性に起こるものは、一時的な精神面か肉体面の疲労が考えられます。悩み事が多くて心臓がどきどきする場合や体力を使う仕事が多い日が続くと心拍数は多くなります。

精神面による脈拍増加だと思う場合は、

1.深呼吸を数回する
2.息を吐きながら眼球をゆっくり数秒押す
3.首や肩をゆっくり数回回す
4.10分程度ウオーキングをする
5.夜38~40℃くらいの湯船に2~3分浸かる 

等が対策として考えられます。

肉体面による脈拍増加だと思う場合は、

1.22時頃には就寝して7~8時間眠る
2.起床後に柔軟体操をする
3.アルコールは飲まない
4.食事の量は少なめにする
5.夜38~40℃くらいの湯船に2~3分浸かる

等が対策として考えられます。いずれの場合も、入浴する際に脈拍が80を超えている時は、湯船に入るとき胸まで浸からない方が良いでしょう。

対策を講じないで同じ生活を繰り返すと、やがて不整脈を感じるようになりますので、早めの対策が大切です。基礎疾患に伴うに頻脈や徐脈の人は、専門医との医療相談が必要です。

■心拍数が少ない人は大丈夫?

スポーツ選手には心拍数が60以下という人は少なくありません。その際、最高血圧が100mmHg以上あれば、日常生活に支障を感じないと思います。

心拍数が50未満で低血圧症の場合は、日常生活の見直しが必要でしょう。

低血圧に関しては、JIJICO内にあるコラム「知らないうちに寿命を縮める?低血圧を招く「危ない入浴習慣」と解消法」

をご参照願いたく思います。

■不整脈解消に鍼灸治療は最適

不整脈を感じたら、薬物治療(内科治療)をする前に鍼灸治療(内外科治療)をご活用いただきたく思います。発症直後であれば、数回の治療で解消可能です。

薬物治療(内科治療)や外科手術(外科治療)をした後に心拍数が安定せず、体調不良を感じている人にも、身体の外側から内臓機能に働きかける事が可能な鍼灸治療(内外科治療)は有効ですので、お近くの鍼灸院または鍼灸師が勤務している医療提供施設にご相談ください。清野が呼称する養正(ようせい)治療は、日常の適正な生活です。詳しくお知りになりたい人は、清野鍼灸整骨院ホームページ「くらしと養生」をご参照願います。

体調管理や健康増進には、運動法や呼吸法が有効です。ヨガ(YOGA)療法をご希望の人は、清野メディカルヨーガもしくはお近くのヨガ教室にご相談戴きたく思います。

[参考文献]
❶脈拍数(心拍数)の正常値、世代別・年齢別を知って健康管理に役立てよう。
❷『病気がみえる』Vol.2 循環器 第2版 P.18‐19 メディックメディア発行
❸『病気がみえる』Vol.4 呼吸器 P.46 メディックメディア発行

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