プロフィッツが「未流通アセット」の価値創出戦略を本格始動 本社屋 寮 研修所 店舗 遊休地…約352兆円の不動産ストックに眠る「次の可能性」を描き 物件 を高価値事業化
「この不動産がいますぐ困っているわけではない」
「この不動産を売ると決めたわけでもないけど、このままでいいのか……」
――― 企業・団体が長年保有してきた本社・寮・研修所・店舗・遊休地などの不動産をめぐって、そんな状態に陥るケースは少なくない。
実は、こうした「まだ次の使い方が決まっていない不動産」こそ、価値創出の余地を秘めているのではないか―――。
そんな発想から、プロフィッツが本格始動させた「未流通アセット」の価値創出戦略に注目↓↓↓
https://www.profitz.jp/untapped
約352兆円の不動産ストックに眠る「次の可能性」


東京都心を中心に、オフィス・住宅・ホテルなどのアセットにユニークな投資機会を創出・運用しているプロフィッツは、2026年10月1日、東京で「約352兆円市場に眠る『未流通アセット』価値創出戦略」についての説明会、トランセンダーホテル横浜でその事例説明会を開き、プロフィッツ 田中慎一郎 代表取締役、同社プライベートアセットマネジメント部 民部司 マネージャー、マーケティング・R&D部 マネージャー 兼 トランセンダーホテル横浜 担当 鴫原香織 MG、トランセンダーホテル横浜 ホテルオペレーションマネージャー 高橋勇貴 総支配人、オレンジ・アンド・パートナーズ 代表取締役副社長 萩尾友樹らがいろいろ教えてくれた。
説明会では、日本の収益不動産ストック約352.1兆円を背景に、現在の使い方や持ち方では価値を十分に引き出せていない不動産に着目し、継続保有×改善、用途転換、事業化、売却という複数の選択肢を比較しながら、新たな価値をつくる考え方を紹介。
さらに、横浜中華街の飲食店ビルをホテルへ転換したトランセンダーホテル横浜を実例として、不動産を「物件」ではなく「事業」として捉えることで、どのように価値を生み出していくのかを教えてくれた。
約352兆円…市場で動いているのはその巨大なストックの一部


まず注目したいのが「約352兆円」という数字だ。
配布資料によると、日本の収益不動産ストックは約352.1兆円。
一方、2025年に市場で動いた事業用不動産投資額は約6.5兆円で、資料では両者を単純比較すると年間に動く金額はストックの約1.8%と示されている。
ただし、約352.1兆円は「未流通アセット」の市場規模ではなく、あくまで収益不動産ストック全体の総額であり、残り約98%がすべて「課題を抱えた不動産」という意味でもない。
プロフィッツが着目するのは、その巨大なストックの中に、活用の選択肢がまだ十分に比較されていない資産が存在するという点だ。
遊休 低稼働…未流通アセットは価値のない不動産ではない
プロフィッツが定義する、「未流通アセット」とは、「売買市場には出ておらず、現在の使い方や持ち方では、価値を十分に引き出せていない不動産」。
具体的には、次の3つのケースがあたる。
◆遊休・低稼働 ――― 利用率や稼働率が低く、立地・規模・機能などのポテンシャルを活かせていない。
◆収益力の低下 ――― 現在の用途や運営方法では、本来得られる収益や事業価値を引き出せていない。
◆用途・機能のミスマッチ ――― 市場や利用者ニーズが変化したにもかかわらず、現在の用途や機能が適応できていない。
一方で、単に売買されていないだけの不動産や、長期保有に合理性があり、十分に活用されている不動産は「未流通アセット」には含まれない。
つまり、「売れていない」=未流通アセットではない。
「今すぐ困っていない」が 判断を先送りさせる
では、なぜこうした不動産の価値が眠ったままになるのか。
企業の経営現場では、「今すぐ困っているわけではない」「売ると決めたわけでもない」「改修するには投資が必要だから、今は優先順位が低い」という状態が生まれやすい。
その結果、「でも、このままでいいのか?」と思いながらも、判断されないまま不動産がBS(貸借対照表)に残り続ける。
プロフィッツが見ているのは、まさにこの「決めきれない期間」だ。
見つけるべきなのは「売却候補」ではなく、まだ経営資源化されていない価値創出の余地だという。
事業承継 再編 老朽化 資本コスト上昇…
不動産を見直すタイミングも増えている
企業を取り巻く環境の変化も、不動産を見直すきっかけになる。
◆事業承継 ――― 次の経営者が資産を棚卸しする。
◆事業再編・本社移転 ――― 必要な床が変わり、事業と不動産を接続する必要が出る。
◆老朽化・人手不足 ――― 従来の運営を続けにくくなる。
◆資本コスト上昇 ――― 本業への資本集中が求められる。
といった変化が挙げられる。
つまり、不動産を「これまで通り使う」という選択そのものを、一度見直す必要が生まれる場面が増えている。
プロフィッツの原点は「高い賃料を払えるテナント探し」ではなかった
今回の発表で非常に興味深かったのが、プロフィッツ 田中慎一郎 代表取締役が語る、約12年前の原点だ。
田中氏が当時携わっていた銀座のビルで、相場に合わせてテナントへ値上げを求めたところ、海外のオーナーから、「それは事業じゃない」という指摘を受けたという。
そこで発想を変えた。
賃料を上げるために交渉するのではなく、テナントの売上を上げるために改修予算を使う。
3フロアの大型テナントと一緒に事業計画をつくり、売上を伸ばす側に回った。
その結果、売上が伸び、上階や地下にも同じ考え方が広がり、築40年の建物で坪10万円の賃料を実現。
マーケット賃料を超える水準になったと紹介されている。
ここから生まれたのが、「高い賃料を払えるテナントを探すのではなく、高い賃料を支える事業をつくる」という考え方だ。
不動産を「物件」ではなく「事業」として見る
プロフィッツは、この考え方を現在の「未流通アセット」戦略へと発展させている。
「物件」として見る場合は、立地、面積、築年、賃料などを見る。
一方、「事業」として見るなら、誰が、どんな不便や不足を感じているのか。
そこから、用途・商品・体験・価格・運営・投資までを一体で設計する。
そして、その先に目指すのが、「選び続けてくれるファン」をつくること。
価格だけで比較される不動産ではなく、「ここだから選びたい」と思ってもらえる不動産をつくるという発想だ。
恵比寿のオフィス ペット好きレジデンス…
用途と運営を変えれば価値も動く


この考え方は、ホテルだけで実践されているわけではない。
例えば恵比寿の小規模オフィスビルでは、士業向けオフィスからスタートアップ向けのシェアオフィス「BLOCKS OFFICE」へ転換。
借り手を50〜60代の士業から30〜40代のスタートアップへ変え、共用部も80平米から160平米へ拡大。貸し方も坪単位から席単位へ変更し、運営を出資先が一括して担う形へと組み替えた。
転換前との比較で、IRR30%超は投資時点の想定値であり実績値ではないが、Revenue 200%、NOI 220% へ。
住宅では、ペット保険会社と連携したペット好きレジデンス「FLUFFY」を展開。
「すでにペットを飼っている人」だけではなく「これから飼う人」やペット愛好家まで対象を広げ、全戸に脱臭・防滑・リードフックを設置。
入居前のペット面談も取り入れ、資料では入居後のトラブル発生率を5%から0.5%へ低減した実例が示されている。
ここでも重要なのは、建物そのものを大きく変えたというより、「誰に、どう使ってもらうか」を変えたこと。
プロフィッツの型は「用途・運営・投資」を一つに束ねること
ホテル、オフィス、住宅…3つの事例に共通しているのは、現在の使い方を前提にしないこと。
そして、プロフィッツが考える価値創出では、単純に用途を変えるだけでは終わらない。
◆1.用途を変える ――― 余っている用途から、足りない用途へ。
◆2.運営をつくる ――― 体験やサービス、販売を、日々再現できる形にする。
◆3.投資で成立させる ――― 追加投資を、稼働・単価・収益で回収できるかを検証する。
この3つを束ね、物件を「事業」に変える。
その結果、利用者理解 → 事業設計 → 顧客行動 → 稼働・単価 → NOI → 不動産価値 という一本の流れをつくっていく。
横浜中華街で見つけた「需要のズレ」
飲食店ビルをホテルへ



そして、この考え方を最も分かりやすく体感できるのが、「TRAN.SCENDER HÔTEL Yokohama」(トランセンダーホテル横浜)だ。
横浜中華街の飲食店ビルをホテルへと転換したプロジェクトで、その背景には、街の中に存在していた需要のズレがあった。
中華街では、地元・近隣の団体やビジネス、家族などによる、数時間で帰る宴会・会食の需要が縮小。
一方、横浜には国内外の観光客、カップル、家族、友人グループなど、泊まって街を楽しむ需要が存在していた。
そこで考えたのが、「余る用途を、足りない用途へ」という発想。
建物をどう直すかから考えるのではなく、「街のどこに需要が余り、何が足りないのか」からアプローチ。
その結果、飲食店ビルをホテルへ転換するという選択肢につながった。
「ホテルにする」だけではない
「ここに泊まりたい」理由をつくる



プロフィッツが考えたのは、単に飲食店ビルをホテルに改修することではなかった。
最低限の内装・設備改修を行って「泊まれる状態」にするだけなら、投資額は抑えられる。
しかし、それだけでは「泊まれるが、ここでなくてもいいホテル」になってしまう。
そこで取り組んだのが、ブランドと体験の再設計。
客室・設備だけでなく、デザイン、アート、食と茶、サウナ、ラウンジ、そして街との接点まで含めて、「この街に泊まるなら、ここに泊まりたい」と思ってもらえる理由をつくる。
そのコンセプトを、「Revive ~人、感性、そして街をリバイブするホテル~」と設定した。
横浜の人 文化 街を巻き込み「ここにしかないホテル」へ


そのために、既製品を並べるのではなく、アーティスト、茶文化、ファッション、ホテルオペレーターなどとともに、この場所のための企画・制作を次のような“施し”で重ねていった。
ART ――― アーティストと対話し、この場所のためのオリジナル作品を制作。
TEA ――― 横浜の茶文化を取り入れ、ホテルスタッフがオリジナルドリンクや茶の体験を開発。
FASHION ――― デザイナーブランドとルームウェアやシューズを創作。
TOWN ――― 中華街の飲食店舗や地域のプレイヤーと連携し、ホテルの外にも体験を広げる。
こうした「場づくり」を手がけたのが、企画・ブランド設計を担う株式会社オレンジ・アンド・パートナーズだ。
つまり、ホテルそのものを完成させて終わりではなく、ホテルを起点として街との回遊やファンづくりまで設計している。
体験への投資は 数字にどう表れたのか
もちろん、企業が保有する不動産を活用する以上、「面白そう」で終わらせるわけにはいかない。
重要なのは、投資した分を上回る収益力を生み出せるかだ。
トランセンダーホテル横浜 では、体験への投資も織り込んだ投資時点の計画値として、飲食店を継続した場合との比較で、Revenue(売上)310% 、NOI(純営業収益)200% 、IRR(内部収益率)15%超 という事業モデル※を描いた。
※ 開業後の実績ではなく 投資時点の計画・想定値
開業後の実績では 稼働率が事前計画を上回る
トランセンダーホテル横浜が実際に開業してみると、2026年1〜7月の実績を開業時の事前計画と比較した場合、稼働率は+10.5ポイント、RevPAR(1室あたり収益)は+2.8%。
一方で、ADR(平均客室単価)は事前計画比で13.4%下回った。
つまり、客室単価を無理に引き上げるのではなく、稼働率を高めることで1室あたりの収益を押し上げたという結果に。
※1年目の通期実績は2026年10月1日時点では期中のため未確定
開業して終わりではない 数字を見ながら価値を磨く
さらに興味深いのが、ホテル開業後も施策を止めていない点だ。
例えば 2026年4月には朝食提供時間を延長し、喫食率は3月の13.8%から5月には20.6%へ。
6月にはテラス席を開放し、ラウンジ売上は3月の77万円から6月には91万円へ。
7月には「Night Owl Happy Hour」を開始した。
中華街は夜が早いことから、夜20〜23時にドリンクを30%オフにする「逆ハッピーアワー」で、「2軒目」需要を取りにいく。
こうした細かな改善を数字で検証しながら、開業後も事業を磨き続けている。
ここにも、プロフィッツが不動産を「物件」ではなく「事業」として捉えていることが表れている。
自社の不動産はどうする? 4つの選択肢
今回プロフィッツが企業・団体に提示するのは、最初から答えを決めることではない。
◆継続保有 × 改善 ――― 立地や建物を活かしつつ、運営や商品性を見直し、必要に応じて追加投資する。
◆用途転換 ――― 需要の変化に合わせて、建物の用途そのものを変える。
◆事業化 ――― 不動産と事業を一体設計し、新しい収益モデルとファンをつくる。
◆売却 ――― 継続保有が最適ではない場合の選択肢として比較する。
大切なのは、「売却ありき」でも「保有継続ありき」でもないということ。
「どうするか」が決まっていない段階から入り、複数の選択肢を比較する。
「売ると決めてから」ではなく「まだ決まっていない」段階から
この考え方を、プロフィッツは一般事業会社の不動産にも広げようとしている。
これまでホテル、オフィス、住宅などで実装してきた価値創造の手法を、本社・寮・研修所・店舗・遊休地など、一般事業会社が保有する不動産へ展開する。
その対象となるのは、必ずしも「売りに出す不動産」ではない。
むしろ、「今後どうするか、まだ決まっていない」不動産に着目している。
売却を決めてからではなく、「どうするか」がまだ決まっていない段階から、継続保有、改善、用途転換、事業化、売却という選択肢を比較する。
「このままでいいのか?」と思ったときこそ、選択肢は多い
今回のプロフィッツ 未流通アセット 説明会を受けて、企業の不動産担当者にとって最も重要なメッセージは、案外シンプルなのかもしれない。
「このままでいいのか?」と思った不動産は、まだ何も決まっていなくてもいい。
むしろ、何も決まっていないからこそ、継続保有×改善、用途転換、事業化、売却 という複数の可能性を比較できる。
プロフィッツが示した「未流通アセット」という考え方は、眠っている不動産を単純に「売却候補」として見るものではない。
その不動産が、まだどんな経営資源になり得るのか…そこから考え直すアプローチだ。
約352.1兆円に及ぶ日本の収益不動産ストック。
そのすべてが「未流通アセット」なのではないが、その巨大なストックの中には、現在の使い方や持ち方では、まだ価値を十分に引き出せていない不動産がある。
プロフィッツが今回本格始動したのは、そうした資産に対して、「売る・持つ」の二択ではなく、「どうすれば、もう一度価値を生み出せるか」という問いを投げかける戦略…とトランセンダーホテル横浜を目の当たりにして実感した。
◆プロフィッツ 未流通アセット
https://www.profitz.jp/untapped



- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
