震災から15年。“記憶の風化”と“体験格差”に挑む福島発クラウドファンディング実施

福島県福島市に拠点を置くチームふくしまは、5月1日(金)〜12日(火)の期間、震災の記憶と「お互いさま」の心を次世代へ届けるためのクラウドファンディングを、For Goodにて実施している。
同プロジェクトでは、故・吉成洋拍副理事長が福島市 吾妻運動公園での実際の物語をもとにした震災絵本の制作・出版と、困窮世帯の子どもたちへの体験提供を同時に実施。“記憶の風化”と“体験格差”という2つの社会課題に向き合う、福島発の挑戦だ。
プロジェクト実施の背景
5月12日(火)は、福島ひまわり里親プロジェクトをはじめ、「お互いさまの街ふくしま」を築いてきた故・吉成洋拍副理事長の5回忌にあたる。同プロジェクトは、吉成理事の想いを未来へつなぐ節目として立ち上げられた。
東日本大震災直後、避難所で炊き出しを行っていた吉成洋拍副理事長は、すべてを失った女性に一杯の豚汁を手渡した。その時に返ってきた言葉が「これで全部チャラにしてあげる」だったそう。この一言をきっかけに、支援は「与えるもの」ではなく、「分かち合うもの」へと変わったという。これが「お互いさまの街ふくしま」の原点となった。
東日本大震災から15年。震災の記憶は、年々風化が進んでいるという。一方で現代社会では「夏休みにどこにも行ったことがない」「家族との外食経験がない」など、子どもたちの「体験の貧困」という新たな課題が広がりつつある。この“目に見えない格差”は、子どもたちの自己肯定感や将来の選択肢にも大きな影響を与えているだろう。
チームふくしまは、この「記憶の風化」と「体験の貧困」という2つの課題は一見別のものに見えるが、「人と人とのつながりの希薄化」という共通の根を持っていると考えている。
プロジェクトの内容
今回のプロジェクトでは、「震災絵本の制作・出版」と「子どもたちへの体験提供」の2つを柱として実施中。
絵本で「知り」、体験で「感じる」ことで、やがて「誰かに返したい」という“恩送り”の心を育んでいく。
絵本表紙
「震災絵本の制作・出版」では、吉成理事の実体験をもとに、「お互いさま」の心を子どもたちにも伝わる形で絵本化し、教訓を未来へとつなぐ。吉成洋拍副理事長の5回忌にあたる5月12日(火)に出版が予定されている。
「子どもたちへの体験提供」では、困窮世帯の子どもたちへ、BBQなどの体験機会を提供。「自分は大切にされている」と実感できる機会を創出する。
また、プロジェクトは福島にとどまらず、能登半島地震の被災地支援とも連携。震災で受けた支援を今度は別の地域へ、次世代へ返していく。その循環こそが「お互いさま」の循環だ。
同プロジェクトの目標金額は89万円(HUG)。集まった資金は、震災絵本の制作・印刷・配布、子どもたちへの体験提供(BBQ等)、啓発活動・運営費に充てられる。
チームふくしまについて
チームふくしまは、「For next(次世代のために)」という理念のもと、思いやり溢れる社会や平和の実現に向けて活動している。
ひまわりで全国と福島の絆を深める復興支援事業「福島ひまわり里親プロジェクト」は、2011年5月から開始し、全国累計約100万人、教育機関団体約1万校以上が参加したそう。

また、「お互いさまの街ふくしま」においては、「困ったときはお互いさま」の気持ちで支え合える社会を実現するため、「お互いさまチケット」の普及や、福島県内のひとり親家庭や経済的に困窮している子育て世帯を支援する無人福祉型子ども食堂「コミュニティフリッジひまわり」を展開。
チームふくしまでは、単発の支援にとどまらず、継続的に子どもたちを支える仲間として「マンスリーサポーター」も募集している。
“記憶の風化”と“体験格差”という2つの社会課題に向き合う、福島発のクラウドファンディングをチェックしてみては。
For Good:https://for-good.net/
プロジェクト名:震災から15年。「思い出がない子ども達」に一生残る体験と「お互いさま」を届けたい
福島ひまわり里親プロジェクト:https://www.sunflower-fukushima.com
お互いさまの街ふくしま:https://www.otagaisama.website
(Higuchi)
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