洗濯物は室内干しのみ、分け洗いやアイロンもNO!10年で大きく変化した令和の洗濯事情
積水ハウス 総合住宅研究所では「生活定点調査」を行っているが、このたび<衣家事>に関する調査について、2015年と2025年の10年比較の調査結果を発表した。<衣家事>とは、衣類を対象とした、洗濯、干す、手入れ、たたむ、しまうといった家事のこと。コロナ禍を経て世の中の仕組みや働き方が変化したこの10年で、多様な変化が見られたという。具体的に見ていこう。
【今週の住活トピック】
定点調査から10年前と比較した<衣家事>のトレンドを発表!/積水ハウス
若年層や共働きを中心に、晴れの日でも「室内干し」が当たり前!?
調査対象は、全国25~74歳の男女で、スクリーニング調査によって、衣家事に一定以上関与している人※に限定した。つまり、衣家事をしていない人は対象外で、本調査の回収数は、2015年が2043件、2025年は2000件。
※設問「あなたは衣家事にどの程度関与していますか。」に対して、「衣家事全体を担当する中心人物である」「自分のものなど、衣家事を部分的に担当している」「衣家事の中心人物ではないが、いつも積極的に手伝っている」と回答した人
まず、「晴れの日に洗濯物を干す場所」について調査した結果を見ていこう。
10年前と比較したところ、「室内のみ」がほとんどの世代で倍増している。特に「アラサー世代(25~34歳)」と「アラフォー世代(35~44歳)」の約半数は、晴れの日でも室内干しだった。また、妻がフルタイムの共働き世帯で見ると、47.6%が「室内のみ」だった。若い世代や共働き世帯を中心に、室内干しが一般化していることがわかった。
出典/積水ハウス 総合住宅研究所「生活定点調査〈衣家事編〉(2015年/2025年)」
「洗濯物は日光で乾かしたい」という意識は、74.3%と高いものの、10年前より約10ポイント減少した。鶏が先か卵が先かになるが、こうした変化も「室内干し」の増加に関係があるといえるだろう。
また、「洗濯物を外に干す際に気になること」として、花粉、虫、黄砂、砂ぼこりといった屋外環境の影響を気にする人が増えていることも、「室内干し」の増加に関係があるようだ。
出典/積水ハウス 総合住宅研究所「生活定点調査〈衣家事編〉(2015年/2025年)」
洗濯はこまめにするが、分け洗いもアイロンもしたくない?
次に、衣家事のやり方の変化について見ていこう。
まずは「洗濯機をまわす」頻度についての結果から。頻度が「毎日複数回」「週4回~毎日」と回答した割合が、10年前よりも増加した。また「洗濯物を干す」頻度も同様の傾向が見られた。
一方、「アイロンをかける」頻度については、「月1回以下」あるいは「家ではだれもこの家事をしない」(アイロンがけをしない)という回答が増加した。洗濯はため込まずに頻繁にしているが、アイロンがけはほとんどしない、という衣家事の変化がうかがえる。
出典/積水ハウス 総合住宅研究所「生活定点調査〈衣家事編〉(2015年/2025年)」
さらに、洗濯の仕方についても、変化が見られた。洗濯する際に、衣類をきれいに長持ちさせるために「分け洗い」をすることがある。下着を分けて洗ったり、衣類の素材や色、汚れ具合などによって分けたりといった具合だ。この「分け洗い」について調べたところ、分け洗いをしている割合が減少し、していない割合が増加している。特に、「ドライ・手洗い対応のものを分けている」という回答で10年前からの減少が著しい。
出典/積水ハウス 総合住宅研究所「生活定点調査〈衣家事編〉(2015年/2025年)」
こうした結果から、洗濯する頻度は多いものの、衣類をまとめて洗ったり、アイロンがけしなくて済む衣類を選んだりして、衣家事の工程をシンプルにしていることがうかがえる。若い世代では共働きが主流なので、衣家事にできるだけ手間をかけたくないということだろう。
「立ってたたむ」が増加、衣家事しやすい動線重視派も増加傾向に
さて、筆者は、今回の結果について積水ハウスがプレス向けに開催した、同社総合住宅研究所の担当者から説明を受ける場に参加した。リリースには掲載されていないが、筆者が興味深いと思った調査結果がいくつかあったので、紹介しておこう。
1つ目は、「洗濯物をたたむ際の主な姿勢」について。「床に座る」スタイルが10年で減少(61.1%→49.9%)し、「立っている」スタイルが増加(20.8%→27.7%)したことだ。立って洗濯物をたたむのは、特に本調査でアラ30とアラ40の女性に多いという。
筆者自身は正座でたたんでいるが、最近は正座ができない若い人も多いと聞く。そのため、テーブルに洗濯物を持っていって、そこで立ったままたたむ人も多いのだろうと思っていたが、調査結果の数値を見て納得した。
2つ目は、衣家事の動線について。「洗濯物を干す場所として理想的な条件」を聞くと、「風通しが良い」(87.9%→80.0%)や「太陽の光が当たる」(87.5%→78.0%)が減少する一方で、「洗濯物をしまう場所に近い」(29.8%→37.5%)や「洗濯機に近い」(31.6%→36.7%)が増加した。動線が短いことを重視する人が増加傾向にあるということだ。
説明会場となった住宅展示場のモデルハウスでは、キッチンの裏側に、洗濯機置き場と室内干しができる空間やアイロンがけができる場所を設けていた。これだけなら「ランドリールーム」となるが、モデルハウスでは子どもの居場所や趣味のミシン置き場も併設した「ユーティリティールーム」としていた。
ビエナ錦糸町展示場のモデルハウス(筆者撮影)
タイパを重視する若い世代には、こうしたスペースが好まれるということだろう。これからの住まいの間取りは、衣家事のスタイルの多様化で、どのように変わっていくのだろうか。
さて、同社は2024年に「掃除」に関する「生活定点調査」を行い、10年比較調査を発表している。男性の衣家事への関与度も10年前より増加(18.7%→26.6%)しているが、掃除への関与度(25.3%→35.1%)と比べるとまだそれほど多くない。男性の衣家事参加も課題のひとつだ。
また、洗濯物をとりこんだりしまったりといった衣家事への参加は、小さな子どもの場合はかえって手間がかかるからか、小中学生では10年前より減少している。こちらも、衣家事の継承という点で課題のひとつになるだろう。
~まだ見ぬ暮らしをみつけよう~。 SUUMOジャーナルは、住まい・暮らしに関する記事&ニュースサイトです。家を買う・借りる・リフォームに関する最新トレンドや、生活を快適にするコツ、調査・ランキング情報、住まい実例、これからの暮らしのヒントなどをお届けします。
ウェブサイト: http://suumo.jp/journal/
TwitterID: suumo_journal
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
