「海外の人は神に見捨てられることを恐れ、 日本人は神に見つかることを恐れる」映画『とれ!』 コウイチ監督が語る“神様”の登場秘話

YouTube チャンネル「kouichitv」で人気沸騰の動画クリエイター・コウイチが監督・脚本を務めた初の長編映画『とれ!』がKADOKAWA 製作・配給にて2026年1月16日(金)にテアトル新宿ほか全国にて公開となります。

コウイチ監督は、YouTube チャンネル「kouichitv」を運営し、若者を中心に熱狂的なファンがつく動画クリエイターです。コウイチが監督を手掛けた初の短編映画「最悪な1日」が札幌国際短編映画祭で特別賞を受賞、短編映画「消えない」は、21 年YouTube で公開されるやすぐさま話題となり、再生回数は460 万回を越え、新作のショートムービー「バニーキッチン」が好評配信中、そしてこの度、監督・脚本のオリジナル作品で初の劇場長編映画監督デビューを果たします。

【短編映画】消えない
https://www.youtube.com/watch?v=jLvlOtIfUmY

ジャンルは得意とするホラー。主演は彗星の如く現れた期待の新星・中島瑠菜。今年は「新幹線大爆破」(25)、『蔵のある街』(25)、『TOKYO タクシー』(25)など話題作に続々と出演し、本作にて長編映画単独初主演を飾ります。出演は、まいきち、和田雅成、宮地真緒、奥菜恵という個性豊かなキャストが顔を揃えました。コウイチ監督でしか撮ることができない、怖くて、少し笑って、爽やかな、神様+心霊=新感覚の青春ホラー映画がここに誕生します!

コウイチ監督が語る神様ビジュアル誕生までの舞台裏

主人公の高校3年生の美咲(中島瑠菜)はシングルマザーの母にこれ以上負担をかけまいと、高校卒業後は就職を考えて日々アルバイトに励んでいた。ある日、親友の皐月(まいきち)がSNS に投稿したVLOG でお小遣いを稼いでいることを知り、美咲も興味本位でVLOG をアップしてみ
ることに。すると、美咲の背後に“霊”のようなものが映り込んでいたことで、VLOG がまさかの大バズり。思わぬ“怪奇バズり”に勢いづいた二人は、さらに面白い心霊動画を撮ろうと廃墟でのフェイク動画の撮影を計画するが、廃墟に足を踏み入れたその日を境に、美咲には自分にしか見えない“お面を被った神様”に取り憑かれてしまう。

本作の特徴は、ホラー作品でありながら“霊”や“ゾンビ”などが登場するのではなく、”神様“が登場するところにある。この神様の設定について監督は、「幽霊のような存在も考えたのですが、海外の人は神に見捨てられることを恐れるが、日本人は神に見つかることを恐れる、という話を聞いたことがありました。神様に見つけられたくないという状態の中で、神様に取り憑かれたけど対処法がない。そんな状況をリアルに描きたいと思いました」と語る。

さらに、多くのホラー作品であれば霊が襲ってきたり何かを仕掛けてきたりするが、『とれ!』に登場する神様は、「何もせず、ただ付いてくるだけ」。この一風変わった“神様”について監督は、「ベースとして、ホラーだと幽霊は襲ってくる設定が多いと思うのですが、実際に取り憑かれたら幽霊は何もしないんじゃないかと思いました。『ただいるだけ』でもストレスだろうなと思ったので、そのような存在として描きました。」とその狙いを明かす。

そして何より目を引くのが、奇妙でどこかユーモア漂う神様“の見た目だ。黒髪のストレートなロングヘアに手描きのような顔のお面、そして
着物姿。監督はこの風貌をつくるにあたり、映画『千と千尋の神隠し』のカオナシを参考にしたという。ロングヘアに関しては、衣装合わせの
際に試しウィッグを被せてみたところ「意外としっくりきた」ことで、この独特な神様像が完成した。また、着物姿の神様がスーツ姿に変貌するシーンがあるが、その理由はぜひ劇中で確かめていただきたい。

また、美咲が廃墟に向かう途中に手を合わせる“お地蔵様”のデザインも
独特だ。これはコウイチ監督自身がiPad で描いたオリジナルデザインがほぼそのまま採用されたもので、監督のこだわりが小道具の細部にまで宿っている。

「誰も襲わず、ただ背後にずっといる神様」。その独特な静けさが、美咲と、周囲の日常をじわじわと侵食していく━━。コウイチ監督のこだわりが細部まで詰まった、“心霊映像バズり”だけでは終わらない、新感覚の青春ホラー映画『とれ!』は、2026年1月16日(金)公開です!

(C)2025 「とれ!」製作委員会

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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