【ライブレポ】CANDY TUNE、倍の倍の熱気で全国ツアー完遂!そして次の冒険の舞台は、日本武道館!──〈CANDY TUNE JAPAN TOUR 2025 – AUTUMN – 『TUNE QUEST』〉

2025年12月5日。東京ガーデンシアター。全国ツアーのファイナルにして、
個人的な話にはなってしまうが、今年の彼女たちを語るうえで、2月のKアリーナ横浜にて開催された「KAWAII LAB. 3rd Anniversary Special LIVE」を欠かすことはできない。あの日、ステージにCANDY TUNEが現れ“倍倍 FIGHT!”が始まった瞬間、会場の空気が爆発したのを覚えている。巨大な会場を一気に掌握し、観客の気持ちを一斉に明るいほうへとさらっていく。その光景を前に「今年、彼女たちはとんでもないことになる」と確信した。
そして、その予感は見事に的中する。「倍倍 FIGHT!」はSNSを中心に特大のバズを巻き起こし、2025年を彩る代表曲のひとつへと大躍進。さらに年末のNHK紅白歌合戦への出場まで決まり、CANDY TUNEは名実ともに“今年の顔”として飛躍を遂げたのである。そんな勢いに乗りまくっている彼女たちの全国ツアー〈CANDY TUNE JAPAN TOUR 2025 – AUTUMN – 『TUNE QUEST』〉の集大成が、この日の東京ガーデンシアター公演だ。


開演時刻になると、突き抜けるようなギターサウンドが会場を貫いた。このツアーファイナルは“生バンドセット”での特別仕様。鳴り響く生音とともにメンバーが登場するやいなや、客席からは割れんばかりの歓声が巻き起こる。
1曲目は“hanamaru”。イントロが流れたその瞬間、緊張が歓喜に切り替わるようにオーディエンスのギアが一気に上がる。声援は初手からトップスピード。続く“絶対きゃんちゅー宣言っ!”では、メンバーの個性が弾け飛ぶ。観客の体の中をドーパミンが駆け抜ける音が聞こえてきそうなほど、序盤から幸福なテンションが充満していた。
自己紹介パートを終えると、“アイしちゃってます♥”、“きゅきゅきゅキュート”、“君もゾンビですか ゾンビですね”と、CANDY TUNEの振れ幅を象徴するアイドルポップが次々に投下されていく。かわいさ、ユーモア、ダンス性、キュートな世界観……それらの要素がバンドのタイトな演奏に乗ることで、楽曲が持つ“ポップの強度”が倍増していく。



バンドによるインタールードを挟み、ライブは代表曲のひとつ“必殺あざとポーズ”へ。サビ前のブレイクで放たれるメンバーのキメフレーズに、悲鳴と嬌声が混じり合ったような叫び声が会場を揺らす。続いて“エトセト LOVE YOU”を畳み掛けると、一体感はさらに膨れ上がっていく。
CANDY TUNEの魅力のひとつは、なんといってもアップテンポな楽曲の多さだ。客席が自然と動き、声があがり、熱狂が広がる。そのエネルギーが生バンドによって増幅され、音の厚みと生演奏ならではの勢いが、CANDY TUNEの魅力を最大化していた。もともとライブ映えのする曲が多い彼女たちだが、この日はその熱量が“倍の倍”。会場の跳ねるような熱気は、ステージへ、そして再び客席へと反射していた。



東京ガーデンシアターで迎えた〈CANDY TUNE JAPAN TOUR 2025 – AUTUMN -『TUNE QUEST』〉ファイナル。そのタイトルの通り、メンバーはツアーを通してさまざまな“QUEST”に挑み続けてきたが、この日のテーマは「コール&レスポンスしたいひとこと」。メンバーがそれぞれ考えてきたフレーズを投げかけると、飴ちゃん(CANDY TUNEファン)たちは驚くほど正確に、そして楽しげに応答する。答えが決まっていないにも関わらず、一糸乱れぬレスポンスが返ってくるその光景は、彼女たちがこの一年で培ってきた“グループとファンの絆”の深さを物語っていた。
そしてライブでは、小川による恒例の「なちこ、どうしたの?」の寸劇から。前山田健一(ヒャダイン)による超展開チューン“推し♥好き♥しんどい”へと雪崩れ込む。火柱のように上がる歓声、溢れかえるコール。序盤の熱量が再び MAX に跳ね上がり、“レベチかわいい!”ではその温度がさらに上昇。まさに休む間など一秒もなかった。
ここでメンバーはいったんステージから姿を消す。暗転した会場に映し出されるのは、7人それぞれが「CANDY TUNEに出会えたことへの感謝」を語るビデオメッセージ。照れながら、しかし真っ直ぐに語られる言葉の数々が。あのキュートなパフォーマンスの裏で、彼女たちがどれほどまっすぐに、誠実にこのグループに向き合ってきたか。その一端が映像に凝縮されていた。



映像が終わると、ステージ上にストリングスとピアノの厳かな音色が広がる。響き始めたのは“いえなかったことば~ありがとう~”、続いて“永遠 Twilight”。元気いっぱいのダンスの印象が強いCANDY TUNEだが、この2曲ではダンスを封印し、歌声だけで想いを届けるという大胆な演出。7人それぞれの声質と感情が柔らかなサウンドと混ざり合い、東京ガーデンシアターの広い空間に優しく、しかし力強く広がっていった。
さらに続く“ナナイロプロローグ”、“未完な青春”では、ストリングスチームによる重厚なアレンジが加わり、楽曲そのものが持つエモーションをより鮮やかに浮かび上がらせていた。この日のために用意された豪華な響きが、ツアーファイナルという特別な一夜をさらに彩っていく。
そして、先ほどのブロックからメンバーは新衣装のギャラクシー衣装へチェンジ。銀河のようにキラキラと光を散らす衣装で登場した7人は、ここからさらに“銀河級”の盛り上がりを生み出していく。このブロックの幕開けは、CANDY TUNEを語る上で外せない超キラー・チューン“キス・ミー・パティシエ”。可愛さと疾走感が同居した王道アイドル・ソングで、会場のボルテージは一気に爆発。そこからは、怒涛のダンスセクションへ。アグレッシブなビートが押し寄せる“Twilight Dilemma”、続く“TUNE MY WAY”では、キュートな一面とは対照的な“クールなCANDY TUNE”を見せつける。そのパフォーマンスは、「こんな表情も見せてくれるのか」と飴ちゃんたちを驚かせるほどの迫力だった。


ここからライブはいよいよクライマックスへと突入する。轟音とともに披露されたのは“備えあれば無問題”。EDMの鋭さとディストーションの効いたギターがせめぎ合う、CANDY TUNEの中でも特に攻撃的なサウンドの1曲だが、この日は生バンドがその火力をさらに増幅。轟く低音、切り裂くようなギター、そして7人の気迫が重なり、東京ガーデンシアターはまるで巨大なスピーカーのように揺れた。この圧倒的なスケール感を目の当たりにしていると、「CANDY TUNEはきっと、この先アリーナも、スタジアムも埋めるグループになるだろう」という、そんな確信すら湧き上がってくるほどだった。
続いての“CATCH YOU”では、タイトルどおりオーディエンスの心をがっちり捕まえて離さない。高揚感が最高潮に達したところで、恒例のコール&レスポンスへ。村川が「男子!」「女子!」と振り分けていく流れから、突然「メガネ!」「裸眼!」「コンタクト!」「カラコン!」と独特すぎるお題を投げかけると、会場は爆笑と歓声の渦に。飴ちゃんたちも全力で応答し、一体感はさらに加速していく。
そして、その空気を引き継ぐように始まったのは、今年を象徴する大ヒットチューン“倍倍 FIGHT!”。イントロが鳴り響いた瞬間、有明ガーデンシアターが揺れるほどの大歓声が巻き起こる。「待ってました!」という飴ちゃんたちのエネルギーが一斉に爆発し、ステージの7人と客席が完全にひとつになる。立花の「湯切りタイム」では、さらにひときわ大きな歓声が上がり、会場のテンションは限界突破を迎えた。そして本編ラストは“アイしちゃってます♥”。メンバーはステージを飛び出し客席へ降り、今日いちばんの笑顔を直接届けながら、最高の多幸感とともに本編を締め括った。


本編が終わると、客席のあちこちから推しメンバーの名前を呼ぶ声が響き渡る。しかし徐々にその声はひとつに集まり、「CANDY TUNE!」という大きなコールへと変わっていった。アンコールに応えて再び7人が登場すると、村川が穏やかな笑みで「レコード大賞 優秀賞」の受賞、そして「NHK紅白歌合戦」出場を改めて報告。歓声が広がるなか、その喜びを噛みしめるように言葉を届ける姿が印象的だった。


と、ここでまさかのゲスト、格闘家・角田信朗が登場。自身の代表曲“よっしゃあ!漢歌”をBGMに現れると、会場には驚きと笑いが入り混じったざわめきが広がる。これは、角田が横浜ベイスターズの試合後イベントで“倍倍 FIGHT!”をパフォーマンスしたことが縁で実現した特別コラボ。7人と角田が一緒に“倍倍 FIGHT!”を歌い踊るという予想外の展開に、有明ガーデンシアターにはどこか“漢”めいた熱い声援まで飛び交い、忘れられない一幕となった。
さらにコラボを終えて写真撮影に入ろうとしたそのとき、突然スクリーンが光を放つ。映し出されたのは、格闘家たちの名言と、熱すぎる漢気あふれるナレーション(ちなみにナレーションを担当していたのは、角田信朗であると明かされる)。その映像の最後で発表されたのは、2026年6月5日・6日の2DAYS、日本武道館ワンマン開催だった。その瞬間、メンバーは喜びと驚きで崩れ落ち、涙を流した。


福山はマイクを握り、ツアー前のインタビューで「誰とも示し合わせていないのに、メンバー全員が武道館を目標にしていた」ことを明かす。夢が現実になった瞬間、メンバー同士は抱き合い、この奇跡のような知らせを分かち合った。村川は震える声で「前だったら不安だったけど、今の飴ちゃんたちと一緒なら大丈夫だと思える」と語り、これまで以上に強くなったファンとの絆を確かめた。
そして、涙に濡れた空気の中で披露されたラストチューンは“LASTING TUNE”。「飴ちゃんと一緒に未来へ」という言葉とともに疾走するサウンドが鳴り響く。7人がまっすぐに未来を信じ、ステージの最果てまで走り続けるその姿は、これからのCANDY TUNEがどんな大舞台へ羽ばたいていくのかを想像させる、力強い“誓い”そのものだった。


photo by ヨシモリユウナ、石井亜希
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ライブ情報
〈CANDY TUNE JAPAN TOUR 2025 – AUTUMN – 『TUNE QUEST』〉
2025年12月5日 @ 東京ガーデンシアター
•SET LIST
01 hanamaru
02絶対きゃんちゅー宣言っ!
03アイしちゃってます♥
04きゅきゅきゅキュート
05君もゾンビですか ゾンビですね
06必殺あざとポーズ
07エトセト LOVE YOU
08推し♥好き♥しんどい
09レベチかわいい!
10いえなかったことば~ありがとう~
11永遠 Twilight
12 ナナイロプロローグ
13 未完な青春
14 キス・ミー・パティシエ
15 Twilight Dilemma
16 TUNE MY WAY
17 備えあれば無問題
18 CATCH YOU
19倍倍 FIGHT!
20アイしちゃってます♥
ENCORE
21 倍倍 FIGHT!(※ゲスト:角田信朗)
22 LASTING TUNE
ライブ情報
CANDY TUNE 3rd ANNIVERSARY LIVE 2026
日程:2026年6月5日(金)・6日(土)
会場:東京都 日本武道館
詳細はこちら:https://candytune.asobisystem.com/feature/live_candytune_2026_3rdanniversarylive
商品情報
<映像作品情報>
1st LIVE FILM at Zepp Haneda SWEET STEADY 1st ANNIVERSARY TOUR 2025「SWEET BLOOM」
発売日:2025年12月10日(水)
通常盤 Blu-ray KLS-20001
価格:6,600円(税込)
仕様:Disc 1枚(ライブ本編)
通常盤 DVD KLS-20002
価格:5,500円(税込)
仕様:Disc 1枚(ライブ本編)
予約はこちら
http://lnk.to/SS_1stLIVE_FILM
アーティスト情報
Official site(Fanclub):https://candytune.asobisystem.com/
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