Netflixシリーズ『匿名の恋人たち』を“恋愛作品が苦手”なひろゆきが観たら…?「会社経営ドラマとしても十分面白い」

Netflixが贈る極上のヒーリング・ロマンティックコメディ『匿名の恋人たち』が独占配信中です。

30-40代の大人の純愛を描く“ロマンティックコメディ”として始動した、Netflixシリーズ『匿名の恋人たち』。“人に触れられない”“人の目を見られない”という、恋愛には絶望的に向かない男女の恋模様を、実力派の豪華キャストと世界で活躍する日韓のスタッフが集結し、不器用だけど愛おしい大人の恋をコミカルに描いた本作。31の国と地域でランキング入りを果たすなど人気を博しています。

そんな、『匿名の恋人たち』を「恋愛映画は時間の無駄」(※)と話す、ひろゆきさんが鑑賞! 恋愛作品が苦手なひろゆきさんでも楽しめたポイントや、ひろゆきさんが感じた作品の魅力などをお伺いしました。

※ひろゆきが「恋愛映画は時間の無駄」と断言 / ひろゆきにオススメできる恋愛映画はあるのか?
https://getnews.jp/archives/3444821 [リンク]

恋愛はメインではなく“会社経営ドラマ”としても十分面白い

――まずは『匿名の恋人たち』をご覧になった率直な感想を教えてください。

本作と、原作となっているフランス映画の『Romantics Anonymous』も観ました。『匿名の恋人たち』は、まず、カメラワーク、ライトの使い方なんかが「日本の作品っぽくないなあ」って思いました。それが何なのか自分でもまだ分かっていなくて。気になってフランス・ベルギー合作版を観たら、それは普通にフランス映画っぽい撮り方だったので。
『匿名の恋人たち』は韓国のスタジオが入っていたり、照明の当て方、カメラワークなどに韓国作品の要素が入っているのかな?と。Netflix作品なので、他の国の人が観てもちゃんと面白くなるような視点というものを意識しているのかなと感じました。

――日韓コラボ作品ということで、スタッフさんもグローバルで活躍している方がいるためかもしれませんね。ひろゆきさんは恋愛作品があまり得意では無いそうですが…。

恋愛作品だから観る・観ないというわけではなく、面白そうだったら観るんですけど、恋愛がメインだと選びづらいかな、という。本作は恋愛をメインで描いているのではなく、お仕事ドタバタコメディーに近いタイプの作品だなと。僕は、誰が誰を好きとか、“惚れた腫れた”はどうでも良いと思っているのですが、(『匿名の恋人たち』は)そういうことで引っ張るわけじゃなくて、あくまでその会社(チョコレートショップ「ル・ソベール」)がどうなっていくのか、チョコレートのコンテストはどうなるのか?というストーリーの流れがしっかりしているので楽しめました。恋愛要素だけで引っ張ろうとする、僕にとってつまんない感じでは無かったので。

――“大人の恋愛”というと、不倫を描いたものやドロドロの作品も多い中、本作はとてもピュアな姿が描かれていて、その様子とお仕事ドラマの両軸を魅力に感じている方も多い様です。

30代、40代の恋愛を描いた作品はフランス等では当たり前に作られているジャンルで。むしろフランスでは10代の恋愛映画・ドラマは少ないですからね。

――お仕事ドラマとして面白いなと感じたのはどんな所ですか?

お店にトラブルが起こり解決していくという、1つ1つのエピソードの作り方はオーソドックスな構成だと思いますが、そこに携わって助けあっていた人たちの行動が最終的な結末につながるという所に「お、ちゃんと伏線を回収している」と感じました。しかもそこで、主人公・壮亮が人間として周りに信頼されている人だなと分かる。最初は、「ボンボンじゃん」という雰囲気から始まりますが、取引先と人間関係も作って、経営者としても成長しているという成長と、積み上げてきたものが最後につながる感じが良いなと思って、会社経営ドラマとしても十分面白いなと思いました。

男前で社長だけど奥手…それが理解出来る壮亮のキャラクター描写

――主人公・壮亮の成長についてお話いただきましたが、小栗旬さんのお芝居も含め、壮亮に感じた魅力を改めて教えてください。

割と現実感のある社長さんを演じられていて、不自然さが無く、良い俳優さんだなと思いました。部下に対しての接し方とか、「こういう人いるよね」というリアル感がありました。
自分の気持ちを正直に話さないとか、遠回しに伝えてしまうキャラクターですが、過去に「思った通りに行動した」結果、辛いこと起きてしまったというバックグラウンドもちゃんと描かれていて。そのへんもお芝居で上手に表現しているなと思いましたし、ちゃんと身体も鍛えていて、きちんとした俳優さんなんだなと。
赤西仁さん(壮亮の友人・寛役)が、音楽をやっていて野生的な髪型で、いわゆるモテそうなイケメンだったので、そのキャラクターとの対比で、(壮亮の)奥手な感じが出ているなと思いました。

――確かに“THEモテ男”な寛とコントラストがありますね。

(壮亮)は、言ってみれば「人の手が触れない」以外にそんなに特徴が無いというか、そんなに面白い感じでもないし、分かりやすいおしゃれイケメンという感じでもなくて、でもそんな彼だからこそ親近感が湧きやすいのかなと。小栗さんの朴訥とした雰囲気も合っていると思いました。
見た目も良いわけですし、社長でそれなりにお金を持っていたら、もっと恋愛にズケズケ行くだろうと思わせておいて、行けない理由が心の病にあって、「それは確かにストッパーがかかるよね」と理解しやすいので。
奥手であることがちゃんと理解出来るし、ドラマの様にズケズケ行く人って現実社会にはそんなにいないと思うので、そういう意味では男性も共感しやすいキャラクターなのかなと。

壮亮って仕事以外、剣道しかしていないんですよね。でも日本の男性って。ほぼ仕事で、ちょっと趣味やって、女性関係ゼロですみたいな人多くて。そこら辺も共感しやすい部分かなと思うんですよね。
バーをやっていて、ピアノも弾けて、自由時間もあってイケメンな寛は一般の人からしたら遠い位置の人だと思うし、それに対して、壮亮は社長ではありますけれど、サラリーマンも分かる部分が多そうだなと。

ひろゆきさんの“恋愛観”とも通じる?作中のリアルな描写

――ひろゆきさんは「恋愛“だけ“を描いた作品」が苦手とのことですが、それは昔からそうなのでしょうか?

僕が映画やドラマを観る時じゃ、ストーリーを予測したり、こういう展開になると面白いよね、と想像することが好きで。なのでミステリーやSFが好きなジャンルなのですが恋愛作品には、「A君とB君で揺れたけれど、やっぱりA君が好き」ということに別に根拠とか積み重ねが無いじゃないですか。本人の心情で決めることだから、こちらが予想してもしょうがないですし。「悪者を倒しに行く」だったら、そこに至るまでの努力やアイデアの積み重ねを見ることが出来るけれど、恋愛作品は「この人がモテて、この人と結ばれた」というだけなので、それを観ている時間を無駄に感じてしまうんです。
でも、『匿名の恋人たち』は、恋愛もベースにありつつ、会社の問題とか、自分の病気とどう向き合っていくのかというストーリーで軸は作られているので。そこが観やすかったです。

――ひろゆきさんは恋愛や恋愛作品に“キュン”としたりはしないのでしょうか…?

結局、一緒にいる時間の長さが大事だと思っていて。一緒にいる時間が長いというのは、一緒にいた時に不快なことが無いということで、気まずかったりしたら一緒にいる時間が長くならないじゃないですか。そういう気まずさや不快さが無くて、一緒にいる時間がだんだん長くなり、同棲がはじまって、家族になるという、僕の場合は日常の延長なので。

『匿名の恋人たち』も、仕事を共にする上で一緒になる時間が多くて恋愛が始まったのではないかと思うので。お互い「デートしようぜ」というのは無かったじゃないですか。大人ってこんなもんだよねという所もリアルだなと感じました。

――「一緒にいる時間の長さが大事」とても素敵なことですね。最後に、劇中に美味しそうなチョコレートがたくさん出てきますが、ひろゆきさんが食べたいと思ったのはどれですか?

僕はチョコレートは好きなのですが、何も入ってないそのままのプレーンなタイプを食べたいです(笑)。ドラマに出てくる、わさびが入っているのとか凝ったやつよりも、シンプルなものが好きなんです。食べられないわけじゃないですけどね。

――壮亮とハナにはぜひプレーンなチョコレートも作っていただきたいですね(笑)。今日は楽しいお話をありがとうございました。

作品情報

Netflixシリーズ『匿名の恋人たち』
出演:小栗旬、ハン・ヒョジュ、中村ゆり
成田凌、伊藤歩、伊勢志摩、東景一朗、 福田航也、秋田汐梨、秋谷郁甫
米本学仁、山口紗弥加、原田美枝子、梶芽衣子 / 奥田瑛二
赤西仁 / 佐藤浩市
原作:映画「Les Emotifs Anonymes」(監督: Jean-Pierre Améris、脚本: Jean-Pierre Améris and Philippe Blasband、原案: Jean-Pierre Améris、Courtesy of STUDIOCANAL)
主題歌:KIM CHAEWON of LE SSERAFIM「告白(Confession)[Japanese Version] 」
監督:月川翔
脚本:キム・ジヒョン
脚本協力:岡田惠和
撮影:山田康介
プロダクション・デザイナー:イ・ハジュン
照明:渡部嘉
録音:柳屋文彦
装飾:小山大次郎
編集:ヤン・ジンモ
音楽:ダルパラン
エグゼクティブプロデューサー:岡野真紀子(Netflix)
制作:イム・スンヨン
企画:パク・ソヨン
プロデューサー:キム・ヨンオン、チェ・ギヨン、キム・クムシル、永井拓郎、大崎真緒
ラインプロデューサー:森徹
制作プロダクション:YONG FILM, YONGFILM JAPAN
制作協力:RIKIプロジェクト
製作:Netflix
Netflixにて独占配信中

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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