Googleのスマートウォッチ「Pixel Watch 4」レビュー Geminiと手軽に会話できる「手をあげて話す」に注目

Googleが10月9日に発売したスマートウォッチ新製品「Pixel Watch 4」のレビューをお届けします。41mmサイズと45mmサイズの両方をお借りして、主に45mmサイズを試用しています。
狭ベゼルのドームガラスで完成度が増した外観

ベゼルを16%縮小し、画面領域を10%拡大したドーム型のActua 360ディスプレイを搭載。輝度は50%向上した3000ニトで、直射日光の下でも見やすくなりました。本体はIP68の防塵防水に対応します。

Pixel Watch 3と比べて大きく外観が変わったわけではないですが、曲面ガラスの美しい形状と狭ベゼルの広い画面で、デザイン上の完成度が増した印象に。特に45mmモデルの画面の見やすさが際立っています。

外観上の変化といえば、付属の充電器が平置きタイプから縦置きタイプに変更になりました。急速充電に対応し、41mmモデルは45分、45mmモデルは60分でゼロから100%の充電が可能。省電力チップの採用によりバッテリー持続時間は41mmモデルが30時間、45mmモデルが40時間に。45mmモデルなら2~3日に1回充電するサイクルで、電池の持ちがよくなったことを実感します。
Geminiとの会話でGoogle連携機能がサクサク使える


Geminiとの連携を強化し、装着した腕を上げて話しかけるだけでGeminiの起動が可能になりました。ウォッチ本体のジェスチャー操作の設定から「手をあげて話す」をONにして利用可能に。腕を上げると画面下部が光り、音声の入力を受け付けます。

質問に回答するだけでなく、Googleサービスとの連携が強力に。「10月11日の予定は?」と聞くとGoogleカレンダーから予定を表示したり、「来週の天気は?」と聞くと天気アプリから回答したり、「近くの評判のいいラーメン屋さんは?」と聞くとGoogleマップから食べログ評価の高いラーメン屋をリスト表示し、さらにラーメン屋の場所を聞くことでスマホのGoogleマップと連携して道順を案内してくれます。これらの動作はライブ配信番組「ガジェット通信ライブ」のアーカイブ動画から確認できます。
睡眠時間が少ない!? 正確になった睡眠計測


機械学習モデルの活用により、睡眠計測の精度が18%向上。たとえばスマートリングなど他のデバイスで5時間半と計測された睡眠が、Pixel Watch 4では5時間未満と計測され、睡眠中の細かい覚醒状態をかなり正確にトラッキングできていることが分かります。
サブスクサービスの「Fitbit Premium」を使うと、さらに詳細な睡眠データやユーザーの睡眠プロフィールを確認したり、ガイド付きの瞑想などにより休息の質を高めることができます。
心電図機能を搭載

Pixel Watchとしては日本で初めて心電図(ECG)機能を提供。手首に装着するだけで30秒で心拍リズムを測定でき、結果をPDFにして医師との診断や相談に利用できます。


健康管理ではこの他、前日の睡眠スコアや回復状態を示すエナジースコアなどを確認できる朝のブリーフィング、血中酸素ウェルネスや心拍変動など5つの指標で評価する健康指標ダッシュボード、ストレス管理などが利用可能。
アクティビティの自動検知には学習時間がかかりそう

フィットネス機能では、AIにより運動の種類を検知してスマートフォンに要約を送信する機能を搭載します。3週間ほど試用しているのですが、筆者の場合は週に2回程度格闘技のジムに通う運動をしているせいか、今のところ自動認識はできない様子。運動の時刻を指定して都度、内容を記録しています。ある程度、期間をかけて使っていくことでAIが学習してくれるのかもしれません。
全7モデルをラインアップ
45mmモデルはMatte Black アルミケース/Obsidian アクティブバンド、Polished Silver アルミケース/Porcelain アクティブバンド、Satin Moonstone アルミケース/Moonstone アクティブバンドの計3色をラインアップ。価格はWi-Fiモデルが5万9800円(税込)、LTEモデルが7万6800円(税込)です。
41mmモデルはMatte Black アルミケース/Obsidian アクティブバンド、Polished Silver アルミケース/Porcelain アクティブバンド、Champagne Gold アルミケース/Lemongrass アクティブバンド、Polished Silver アルミケース/Iris アクティブバンドの計4色をラインアップ。価格はWi-Fiモデルが5万2800円(税込)、LTEモデルが6万9800円(税込)です。

宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。